コートジボワール大統領夫人、児童労働への決意を表明！

こんにちは。白木朋子です。

2日間の国際会議も終わり、昨日、近藤と共にコートジボワールからガーナに移動してきました。私にとっては実は３年ぶりのガーナ。故郷に帰ってきた気分です。

 

今日からプロジェクトを行っている村に向かうため、しばらくインターネットにアクセスができなくなります。その前にコートジボワールでのうれしいニュースをひとつ。

 

カカオの国際会議の2日目、コートジボワールのファーストレディー、ドミニク・ウワタラ大統領夫人が会議でスピーチをし、

 

「カカオ産業における児童労働をなくしていくことに力を入れていく」

 

と宣言したのです！

 

カカオ産業においては2000年ごろから、国際的に業界をあげて児童労働の撤廃に取り組むことが約束されてきましたが、実効的な取組みはなかなか進まないという状況が続いてきました。

 

2015年にはアメリカの大学が調査結果を発表し、2013～14年にはコートジボワールで約130万人、ガーナで約90万人の子どもたちが、危険な児童労働をしていたことが明らかになりました。コートジボワールでは、2002～2010年に断続的に混乱が続いた影響で、児童労働の数が増えたという経緯があります。

 

ウワタラ大統領夫人は、子どもの人身取引や児童労働に取り組む活動を監督する全国委員会の委員長も務めているということで、今後ILO（国際労働機関）などと協力して国内で調査を行うなど取り組みを進めていくということです。

 

世界最大のカカオ生産国、コートジボワールにおいて児童労働への取り組みが大きく進めば、カカオ産業全体における問題解決が大きく前進することが期待できます。

 

ウワタラ夫人はガーナの大統領夫人にも連携して取り組みを進めようと呼びかけ賛同を得られたこともスピーチの中で触れていました。各国のファーストレディーが児童労働の解決のためにリーダーシップを発揮することで、解決速度をもっと上げていくことができないか、そんなことも考えていました。

 

ウワタラ夫人のスピーチに大いに励まされた私と近藤は、2日目も会議に参加しているたくさんの方々と名刺交換をして、私たちがガーナや日本で進めてきた「児童労働のないカカオ」「児童労働のないチョコレート」を実現する取り組みについて話をすることができました。

 

なかには、今後何か一緒にできることはないかといった前向きな言葉ももらうこともできました。会議に出席し、世界の現状や課題、これからの見通しに触れ、グローバルなレベルでインパクトを生みだしていくために必要なことなどもぼんやりと見えてきました。

 

これから村へ行って現場の状況を見つつ、「２０２５年までに世界ですべての児童労働を終わらせる」という国際目標の達成に向けて、ガーナおよび西アフリカのカカオ産業における児童労働をゼロにしていくための作戦をさらに詰めていきたいと思っています。

 

これまで７4人の方々に、628,000円のご支援をいただきました。本当にありがとうございます！残り１７日で、４４０万円。１円でも足りなければプロジェクトは成立しません。

 

私たちがめざしている大きな目標の達成には、我々の力だけではあまりにも小さすぎる。今回会議に参加して、それを実感したのも事実です。

 

このプロジェクトもたくさんの方々に力を貸していただきながら、少しずつでも着実に前進していきたいと思いますので、引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

白木朋子