行き場のない高齢犬が「生まれてきてよかった!」と思える施設に!
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支援総額

7,752,000

目標金額 5,000,000円

支援者
376人
募集終了日
2021年12月25日

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2025年08月28日 21:45

【ご存知ですか?】高齢犬より体も心もボロボロの「繁殖引退犬」。それでも愛を注げば…

※現在、クラウドファンディング実施中のため、活動報告を転載いたします。

 

プロジェクト第一目標は達成しましたが、まだまだあと1ヶ月あります。

 

僕たちの取り組みがもっと広がってほしい、現場で起こっている事を知ってほしいという想いを届けていきますので、最後まで応援、ご支援頂ければ幸いです。

 

 

もう5年も前の話ですが、繁殖引退犬だった子がシニアドッグ・サポーター制度で幸せになったお話(前編)です。

 

ブリーダー廃業により
保護されたルアンとアロハ

ちょうど新型コロナウイルスの感染が拡大しつつある2020年の3月に保護したのが、ダックスのルアンと、マルチーズのアロハです。

 

この頃は、ブリーダーの崩壊も増え始めた頃で、40頭、20頭と一度にレスキューが必要になるケースが度々あり、保護団体で手分けして保護することもありました。

ルアンとアロハは、他の保護団体さんが保護した内の2頭で、当団体がヘルプで保護した女の子たちでした。

 

ブリーダーにも色々あって、

 

とにかくその犬種が大好きで、「その犬の素晴らしさを後世に残したい!」と考えている、知識も経験も愛情も豊富なブリーダーもいれば、

 

ひたすら儲けることしか考えていないブリーダーもいます。

 

ルアンとアロハは後者のブリーダーのところにいたようで、彼女たちの状態はとてもひどいものでした。

 

まだ高齢犬ではないのに毛づやがなく、歯の状態もよくありませんでした。

 

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保護した時のダックスのルアン

 

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保護した時のマルチーズのアロハ。とても汚れていました

 

高齢犬より体がボロボロの
繁殖引退犬が作られる現実

通常、デンタルケアをしっかりすれば、高齢犬でも歯は抜けません。

 

しかしルアンもアロハも、年齢は5、6歳といったところでしたが、歯の状態がとてもひどく、ほとんどの歯を抜かなければいけませんでした。

 

これは儲けしか考えていないブリーダーの元にいた、繁殖引退犬の特徴です。

 

なぜならそういったブリーダーは、動物愛護、動物福祉の精神など1ミリもなく、「売れる子犬をできるだけ産ませる」ことしか考えていません。

 

そのため、できるだけ手間と費用を省くために、ごはんの量は最小限、一日中ケージの中で生活させて散歩もしないし、遊びもナシ。そのケージも床は網になって排泄物は下に落として掃除する程度、病気になっても治療はされません。

 

その状態で、妊娠させては出産、妊娠させては出産をくり返させます
これが1歳から6歳くらいまで続きます。

 

その結果、限られた栄養はすべて子犬の栄養に回され、免疫が低い状態となり、さらにデンタルケアなどもされない、水も汚いまま変えないためすぐに歯周病になり、カルシウムも奪われ、高齢犬よりも歯がボロボロになるのです。
(昨日紹介した男の子の繁殖犬ソポの歯がないのは、管理がしやすいように全抜歯手術をしたようです)

 

また、ルアンもアロハも、内臓が骨のすき間から飛び出てしまう先天性の疾患、鼠径(そけい)ヘルニアがありました。

鼠径ヘルニアのある子を交配させると遺伝することがあるので、知識と良心のあるちゃんとしたブリーダーは交配犬にしませんが、儲け主義だとそんなことは気にしません。

 

「売れればいい」のです。

 

ルアンはさらに卵巣嚢腫もあり、こういった病気の治療も行われていませんでした。

 

 

保護犬が金儲けの手段に
ペット業界の闇

かつては、不要になった繁殖引退犬を、保健所や動物愛護センターにもちこんで殺処分してもらっていた時代もあります

 

今は動物愛護法の改正で行政が引き取り拒否できるようになったのでそんな事は行われませんが、殺処分する業者は存在するものの、リスク面と費用面で頼めないブリーダーも出てきて、その影響で儲け主義のブリーダーが崩壊していき、それを保護していくことで救われる子が増えました。

 

その結果、ブリーダーの元にいた、体も心も高齢犬以上にボロボロの子が次々と保護団体に救われていったのです。

ルアンやアロハもそうでした。

 

しかし、その後出てきたのは、より巧妙化した手口です。

 

儲け主義のペットショップ、ブリーダーもの自社繁殖工場(パピーミル)だったところを改装し、別の場所で非営利団体の法人格を取り、繁殖引退犬を「保護犬」として譲渡会を行う所も出てきました。
保護犬がブーム的になり、売れ残ってしまった子や病気のある売れない子達の、ラベルを「保護犬」と貼り替え、高額の寄付金を徴収するのです。

 

保護犬も手術代などで軽く10万を超える子もいるので、高額の寄付金がおかしいというわけではありませんが、そもそも治療がキチンと行われていなかったり、ペット保険や指定ドッグフードの複数年契約が必須だったり、明らかに「動物第一」ではない、自称保護団体です。

 

これなどはまさに、儲け主義が生んだ業界の闇といえるでしょう。

たしかに、殺処分されなければ「生命が助かっている」のは事実なので、そういう意味では、殺処分されていた時代よりもよいという指摘もありますが、動物たちの「心」はどうなのでしょう?

売れなくても保護犬として商売になってしまうことで、益々不幸になる仔犬達を産み続けられてしまう現実があるのです。

 

人に甘えることを知らない
心を閉ざす繁殖引退犬たち

このような儲け主義のブリーダーの元で暮らすワンちゃんたちは、健康面でも問題を抱えていますが、心の面でも問題を抱えています。

 

繁殖引退犬の中には、人の手(特に男の人)を怖がる子も多くいます。


これは、儲け主義のブリーダーの多くが男の人で、叩いたり怒鳴ったりする暴力で支配していたからと思われます。

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男の人の手を怖がっていたルアン。おそらく体罰をされていたのでしょう

 

また、儲け主義のブリーダーにとっては繁殖引退犬=処分対象だったこともあり、人と接したりする機会も与えられません。

 

そのため、人間に甘えたりすることを知らず、繁殖引退犬の多くが、保護した時は人に対して心を閉ざしているような表情をしています

 

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当時のアロハ。心を閉ざしている感じでした。

 

ちゃんとしたブリーダーの元で暮らすワンちゃんは、できるだけ長い期間親きょうだいと暮らし、犬の中での社会性を身につけるほか、人と暮らすための社会性も身につけます。

 

実際、僕のパートナーだったデュッカも、ドッグショーのチャンピオン犬を何頭も出すブリーダーの方の元で生まれ育った子で、しつけらしいしつけは一切必要なく、人も犬も大好き、むしろ僕よりも多くの犬を従えるような優秀なリーダー犬でした*。
*この辺りの話は拙著『ころんでも、まっすぐに!』に

 

僕たちは「生命だけ救って終わり」は、動物愛護とは言わないと考えています。

 

本当にその犬が「生きてて幸せ!」「人は怖くない!」と思えるように、彼らの心を救うことが、真の動物愛護だと考えています。

 

そのため、こういった子は健康回復をさせつつ、人に甘えられるように積極的に接して、人間は怖くない、

 

すると、数日もすると「甘えていいんだ…」と要求吠えをおぼえます(笑)。

 

もちろんそこからトレーニングもしていくのですが、人間の都合でガマンして、心を閉ざして生活することはなくなります。

 

こうすることで、人と暮らしても大丈夫になっていきます。

 

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当時のルアン

 

 

コロナ禍の中、
彼らを迎え入れてくれた里親さん

とはいえ、彼女らを保護したときはちょうど、すぐ後に緊急事態宣言が出て、人との接触が極力避けられるようになりました。

 

多くの保護団体で譲渡が進まなくなった時期で、それはDOG DUCAでも例外ではありませんでした。

 

当団体では、里親希望者さんと面談した上で、ドッグトレーナーが里親さんに合う保護犬を引き合わせ、最終的に犬に選ばせる「マッチング譲渡」を行っていますが、そもそも里親希望者が来なくなったのです。

 

しかし、反面保護は増える一方でした。

 

その頃、僕が小学校のPTA会長をやっている時で、保護活動の応援を日ごろからしてくださっている役員さんが「子どもたちも成長してきたし、保護犬を迎え入れたい」と言うので、ルアンを譲渡することにしました。

 

お子さんも娘さん二人で、両親も妹さんも一緒に暮らしていて、ルアンが怖い想いもさみしい想いもすることなく、安心して暮らせます

 

ワンちゃん初めてのご家庭ですが、何かあればすぐにサポートできる距離で、こちらも安心なのですぐに譲渡となりました。

 

繁殖引退犬は、若い頃のムリがたたり、普通に仔犬の頃から育てられて来た子と比べると早く体のガタが来ることがありますが、ルアンは今も若い子の中で大切にされながら暮らしています。

 

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女子の中で大事に育てられてる感たっぷり

 

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目も見えなくなり、歯も残り1本になってしまいましたがまだまだ元気。ステキな笑顔です

 

アロハのその後の話はまた次の活動報告で!

 

 

※本記事は転載です。
現在、2025/9/26までREADYFORにてクラウドファンディングを実施中です。
目標達成に向け、ご支援よろしくお願いいたします。

リターン

3,000


お気持ちで応援|3千円

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一人でも多くの方に、この現状を知ってもらい、こういった活動を応援していただきたい!
SNSなどでシェアしていただけたら幸いです!

■リターン
・お礼メールを送らせていただきます

※手数料を除いた分が全額支援となります

申込数
134
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年1月

10,000


みんなの応援|1万円

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どの子も選べない!という方向け。1~30口まで選べます。
DOG DUCAの保護犬たちは、一人にした方がいい状態の子をのぞき、基本フリーで一緒に過ごしています。

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1 ~ 1/ 15

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