［残り１日！］宿の空間、五城目の滞在体験をアーティストと一緒に考える。

紹介が終盤になってしまいましたが、プロジェクトの参画アーティスト・八木さんについて。京都を拠点に活動する八木さんは、今夏に五城目を一緒に調査し、その後は私たちと遠隔でやりとりを進めつつ、プランを練っています。

八木さんへのリクエストは、「市とコージ」の客室にアート作品をただ展示するのではなく、設計チームと協働して、施設の空間そのものに作品を仕掛けてもらう、というもの。

今回のリターン【宿を完成させるワークショップ参加コース】では、アーティストとのワークショップにも参加できます。

では、どんな作品になるのか？終盤には紹介できるかも、と私も楽しみにしていましたが、、、鋭意構想中！とのことです（すでに上記コースをご支援いただいた方には、プラン公開まで今しばしお待ちいただけると幸いです…）。

なお八木さんは、現代アート分野の第一線で活躍されるアーティスト。身近なモノやコトを探求して、その役割や性質を、知的好奇心と遊び心を加味した独自の視点で組み替えたりすることで、観る人の感覚を刺激する作品を数多く発表してきました。作品を体験すると「見慣れた物事と新鮮に出会い直す」、そんな感覚を覚えるのが特徴です。

一つだけ具体例を挙げると、八木さんは実は秋田で10年以上前に個展を開催されており（秋田市にある「ココラボラトリー」にて）、初期の代表作である氷のレコードをプレーヤーで再生する作品を展示・実演しました。

雪国ではあまりに身近な氷から、音楽が聴こえる。

当時のパフォーマンスを知る秋田出身の方は「とても驚いたし、疎ましくもある雪に対する見方が変わった！」と仰っていました。

（氷のレコード作品『Vinyl』、実際に音楽を再生する映像が作家HPで公開されています）

では今回、なぜアートが必要か？

本文でもふれていますが、「市とコージ」では観光地ではない五城目の、いつもの生活を垣間見るような滞在（＝生活観光）を推しています。とはいえ、多くの方にとっては初めて訪れる小さな町。その日常に目を向け、楽しんでいただくためには工夫が必要です。

たとえば楽しみ方を指南してくれる「まちのコンシェルジュ」も一つの方法です。しかし誰かの案内によらず、自分の眼差しをリフレッシュして、ありふれた風景さえも楽しむことができたら。八木さんの作品は、そんな体験を引き出すきっかけになると思います。

最後に、今出ているアイディアをちょこっとだけご紹介。施設内に作品があるだけでなく「滞在中に持ち歩けるアメニティのような作品」といった案が出ています。