深掘り物語〜なぜ今「新高梨」なのか

 

マキノジン新商品新高梨フレーバーを造りたい

深掘り物語〜なぜ今「新高梨」なのか？

 

 

新高梨フレーバー開発への想い

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昨年の8月、高温障害やカメムシの大発生により、高知県の新高梨は大打撃を受けました。

 

私が今、新高梨フレーバーの開発に取り組みたいと思う理由は、高知県の二大果物の一つである土佐文旦（抗酸柑橘を除く）のフレーバーをマキノジンですでに開発しており、残るもう一つの代表的な果物である新高梨にもぜひ挑戦したいと思ったためです。

 

しかし、当店でも15年ほど前から新高梨をフレッシュフルーツカクテルに取り入れてきましたが、新高梨のカクテルは香気成分がやや希薄であることが実感していました。一般の方が感じる新高梨の風味は、口腔から鼻へ抜ける香りによるものだと思われます。こうした背景からも、新高梨のフレーバーを抽出することは非常に難しい作業であると考えていました。

 

 

 

蒸留酒への挑戦と技術開発

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マキノジンの開発当初から、私は「土佐文旦と新高梨、両方のフレーバーを作りたい」と思っていました。これら二つの果物を使った醸造酒（リキュール）は存在しますが、蒸留酒は高知県には皆無だったからです。

 

高知の誇りともいえる二大果物・土佐文旦と新高梨は、まさに地元の宝。私はどうしても、これら二つの果物を使った蒸留酒を、最初に手がけたかったのです。

 

バーテンダーとして長年培ってきた知見からも、新高梨から香気成分を抽出するのが極めて困難であることは理解していました。そこで、昨年より高知大学大学院海洋農林学部の農芸化学コースに入学し、新高梨の香気成分を効率よく抽出する方法の研究を始めました。本年で研究は二年目となり、試行錯誤を重ねた結果、ある程度の目途が立ってきています。

 

 

 

新高梨の未来と地域への貢献

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新高梨農家の方々にお話を伺うと、気候変動などの影響で年を追うごとに栽培が難しくなり、他の作物に軸足を置きつつあるということもわかりました。さらに生産者の高齢化も重なり、生産量は年々減少傾向にあります。

 

私は、高知県の新高梨は未来に残すべき果実であり、その芳醇な味わいと独特のシャリシャリ感は一級品だと確信しています。

 

特に、「マキノジン」の名に冠した牧野富太郎博士の故郷・佐川町の黒岩地区は、新高梨の主要産地でもあります。そこで、マキノジン新高梨フレーバーを開発し、佐川町を代表する究極の贈答品を作りたいと考えています。

 

マキノジン第三のフレーバー「新高梨」を開発することで、生産者の方々の所得向上につながり、また、県外から高知へ人を呼び込むきっかけになると信じています。これからも新高梨生産者の皆様の一助となれるよう、これからも頑張ってまいります。