修理工事の進捗のご報告

 

本プロジェクトへご支援いただいた皆さま、この度は誠にありがとうございました。

少しずつ暖かくなり春の訪れを感じる季節になってまいりました。

 

現在、まだ壁部分の修復工事が残っておりますが、今回のプロジェクトで予定していた主屋・茶室の屋根部分の修理が完了しましたのでご報告させていただきます。

 

 

お庭や2階の窓から比較的よく見える部分については、

錆びていた鋼板や古い瓦を新しいものに葺き替えております。

 

一方、こちらの屋根をご覧いただくと、

まだら模様のようになっているのがお分かりになるでしょうか。

 

 

この模様は古い瓦と新しい瓦の色の違いによるものです。

文化財建造物においてはこのような屋根を見かけることが珍しくありません。

 

通常の建物の修理とは違い、全てを新しいものに替えるのではなく、

まだ使用できる部材はできる限り元の状態のまま残す方法で修理を行うためです。

文化財ごとに建物の形状や用途が異なりますので、各々に合った修理方法を検討し、

工夫しながら修理を進めています。

 

今回の修理では建物を訪れる人からはあまり見えない部分に古い瓦を使いました。

 

 

屋根は主屋の２階から見ることができますが、

鉾見台へ上がっていただくと全体が見えるため修理箇所の違いがよく分かります。

 

通常、非公開とさせていただいている鉾見台ですが、

今回のクラウドファンディングで見学のリターンを選択された方は

お上がりになって屋根をご覧いただくことができます。

鉾見台からの景色を楽しむ際に、瓦の色の違いも見つけていただければ幸いです。

 

全ての修理が完了致しましたらあらためてご報告させていただきます。

引き続き見守っていただきますようお願いします。