
支援総額
目標金額 2,000,000円
- 支援者
- 274人
- 募集終了日
- 2022年6月13日
歴史的無罪確定!!そして劇場公開へ《前編》
「拳と祈り」をご支援くださっている皆さまへ
9月下旬から10月下旬にかけて、本プロジェクトにとっては激動の1ヶ月となりました。この間にあった出来事をまとめて《前編》《後編》として2回に渡り、ご報告させて頂きます。
袴田さんの再審無罪は、皆さま報道を通してご覧になっているかと思いますが、改めて嬉しい瞬間を少し振り返りつつ、記事をご覧いただければ幸いです。
《前編/再審無罪〜判決の確定へ》
■【9月下旬】「再審無罪判決」の歴史的瞬間
9月26日、静岡地裁にて行われた袴田さんの再審判決公判。本作「拳と祈り」監督の笠井も、取材準備のため、早朝7時には裁判所前へと向かいました。
この日は、歴史的判決を見届けようと傍聴券を求めてたくさんの人たちが列を作りました。

▲静岡地方裁判所 (2024年9月26日)

▲笠井と撮影協力スタッフ
午後2時の開廷を前に、大勢の支援者たちに見送られ、弁護団と袴田秀子さんが裁判所に入りました。
秀子さんは笑顔を絶やさず、この日も元気な姿を見せてくださいました。


▲今年1月に逝去された西嶋弁護団長の遺影を胸に入廷する秀子さん
入廷からまもなくの午後2時過ぎ、裁判所の正面玄関から数人の記者が走り出る姿が目に入りました。すると遠くで、「わあー!!!」といった歓声が響きました。
記者たちが中継用カメラの前で「無罪判決です!」とレポートをしており、それを見た支援者の人たちが歓喜の声をあげていました。

▲判決の旗出しを待つ報道陣
しかし、公式に弁護団から無罪判決の報告がなされた訳ではなく、正門前に陣取って、じっと結果を待っていた多くのメディアにとっては、少々間延びした時間が流れました。
強い日差しに苦められながら、待つこと2時間―。
午後4時過ぎになり、ようやく裁判所の正面玄関に、判決公判を終えた弁護団と秀子さんの姿が現れました。

▲静岡地裁前にて 再審無罪の旗出しの瞬間
落ち着いた足取りで、まっすぐに正門まで歩いてくると、両脇にいた弁護団の2人がゆっくりと旗を出しました。
「証拠ねつ造を認める」
「袴田巖さんに無罪判決」
待ち望んだ2つの言葉が掲げられました。

▲喜びを語る弁護団と秀子さん
そこにいた誰もが既に結果を知っていたため、大きな歓声こそ上がりませんでしたが、笑顔を見せる弁護団と秀子さんには安堵の表情が見られました。
早朝から長時間待っていた疲れも忘れ、笠井も撮影スタッフと共に、深く静かな喜びに浸りながら、心にじんわりと温かいものを感じていました。
■【9月下旬】秀子さんの言葉と3つの「ねつ造」
記者会見が始まったのは、日も暮れかかった午後5時過ぎ。会場に到着した秀子さんは、盛大な拍手に迎えられました。

そして笑顔で登壇した際の第一声は、こんな言葉でした。

▲笑顔で会見に登壇する秀子さん
「袴田でございます。ホントに皆さま、長い裁判をありがとうございました。無罪を勝ち取りました。(拍手)裁判長さんがね、「主文、被告人は無罪!」っていうのがね、神々しく聞こえましたの。私はね、それを聞いてね、感激するやら嬉しいやらで、涙が止まらなかった。1時間ばか涙が溢れ出てきておりました。」

▲弁護団の会見風景
袴田さんに無罪を言い渡した判決は、3つの「ねつ造」を認定していました。
<1>自白
1つは、袴田さんの自白。袴田さんが自白したとされる取り調べの様子は、録音テープの音源が開示された結果、その中身の一部が明らかとなっています。

▲袴田さんの取り調べ録音テープ
言葉で袴田さんを責め立てる様子が生々しい音声からは、拷問とも言える内容の取り調べの様子が伺えます。それも一日平均12時間という、連日の長時間にわたる過酷な取り調べだったことが知られています。
こうして強要された結果の自白が、今回の判決では「実質的にねつ造されたもの」と認定されました。
<2>「5点の衣類」
2つめは、「5点の衣類」。これは事件発生の1年2ヶ月後に、現場となった味噌製造会社の味噌タンクの中から見つかったもので、袴田さんの死刑判決の最大の根拠となった証拠でした。

▲ねつ造と認定された「5点の衣類」
同時に、この事件最大の“疑惑の”物証でもあります。
これもまた、今回の無罪判決では「捜査機関によって血痕を付けるなどの加工がされ、1号タンクに隠匿されたもの」であり、「捜査機関によってねつ造されたもの」と認定されました。
<3>ズボンの共布
最後は、「5点の衣類」と袴田さんを結びつけた、ズボンの共布です。

▲「5点の衣類」の中のズボン
「5点の衣類」が見つかった直後、警察が袴田さんの実家を捜索した際に、「5点の衣類」の一つであるズボンの、裾を切った共布が見つかったとされています。
その結果、ズボンが袴田さんのものだと認定された経緯があり、「5点の衣類」が袴田さんのものであるという検察の主張が、裁判所に認められる根拠の一つとなっていました。
その、袴田さんと「5点の衣類」とを直接結びつけた証拠とされる共布もまた「ねつ造」と認定されたのです。

▲記者会見に応じる弁護団
■【10月初旬】再審無罪が確定へ
今回の再審公判では、判決の場にも、被告人である袴田さん本人の姿はありませんでした。不安定な精神状態などを理由に、今回は出廷を免除されていたためです。
代わりに姉の秀子さんが全ての公判に出廷し、弟に代わり裁判の経過を見守ってきました。
そして自宅に戻った秀子さんの口から、巖さんに「無罪」という言葉が伝えられました。袴田さんはその言葉を、黙ってじっと聞いていました。

▲巖さんに「無罪」を伝える秀子さん
一方、監督の笠井は判決結果を受けて、映画を完成すべく、すぐに東京に戻って編集作業に取り掛かりました。
再審無罪という結果を見届けた上で、映画「拳と祈り」を完成すると宣言していた通り、ついにその完成の時が来た訳です。
静岡の裁判所前で「無罪」の旗出しを見届け、浜松のご自宅で袴田さん姉弟が会話する姿を見守った今、その感慨も冷めやらぬ状態で、映画の完成について考えを巡らせながら東京行きの新幹線に乗りました。

最後まで気になったのは、検察側が控訴を断念するか否か?という点でした。
万が一、控訴されるようなことになれば、その点も映画には盛り込まなければなりません。あらゆる可能性を想定しながら、編集作業は進んでいきました。

そして、再審無罪判決から12日後となる10月8日の午後。ネット上に一報が流れました。
検察側が期限を待たずに控訴断念を表明したのです。
翌10月9日には検察が上訴権を放棄し、袴田さんの無罪が正式に確定しました。
袴田さんは晴れて、死刑囚から一人の市民に戻ったのです。
《後編/映画完成〜劇場公開へ》へ続く
リターン
3,000円+システム利用料

映画の完成を見守るコース
・お礼メール
・最新の進捗状況をご報告
※当プロジェクトページの「新着情報」としてお届け致します。
- 申込数
- 83
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年3月
10,000円+システム利用料

オンラインで映画を視聴コース
3000円コースのリターンに加え
・完成した映画をオンライン視聴
(完成の1ヶ月後以降・期間限定公開)
※視聴できる日時・期間は未定ですが、映画の完成日が確定する2023年2月頃には決定予定です。
※動画視聴できる高速インターネット環境をご用意下さい。視聴は家庭内鑑賞に限らせていただきます。
- 申込数
- 124
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年5月
3,000円+システム利用料

映画の完成を見守るコース
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※当プロジェクトページの「新着情報」としてお届け致します。
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- 83
- 在庫数
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- 2023年3月
10,000円+システム利用料

オンラインで映画を視聴コース
3000円コースのリターンに加え
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(完成の1ヶ月後以降・期間限定公開)
※視聴できる日時・期間は未定ですが、映画の完成日が確定する2023年2月頃には決定予定です。
※動画視聴できる高速インターネット環境をご用意下さい。視聴は家庭内鑑賞に限らせていただきます。
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- 2023年5月

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