グスタフ・マーラー交響曲第5番について

こんにちは！北大交響楽団クラリネットパートトップの武田隼平です。

皆様、日頃より温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます！

今回は、記念すべき第150回定期演奏会のメインプログラムであるグスタフ・マーラー 交響曲第5番について、その魅力と聴きどころを簡単にですが、わかりやすくご紹介いたします。

私たち北大オケが、この大曲にどのような想いを込めて挑むのか、少しでも皆様にお伝えできれば幸いです。

マーラーの交響曲第5番は、彼の作品の中でも特に人気の高い傑作の一つであり、そのドラマティックな展開と深遠な内容は多くの聴衆を魅了し続けています。1902年に完成したこの曲は、マーラーが最愛の妻アルマと出会った時期に書かれており、彼の内面的な苦悩や葛藤、そして希望や歓喜が赤裸々に描かれていると言われています。

【第1部：第1楽章、第2楽章】

• 第1楽章「葬送行進曲」：トランペット１本による３連符のファンファーレで始まる葬送行進曲風の楽章です。その後、悲しみにあふれた旋律と攻撃的な旋律が演奏されます。再度トランペット埋葬のリズムが現れ、フルートに引き継がれた後、低弦のピッツィカートで楽章は閉じます。

• 第2楽章「嵐のような、激動の」：第1楽章よりもさらに激しい感情の爆発が繰り広げられます。第1楽章の動機を用いた重厚感ある低音と繊細な高音が折り重なるフレーズも現れます。金管楽器の力強さはもちろん様々な木管楽器の音色が際立つ楽章となっています。

【第2部：第3楽章】

• 第3楽章「スケルツォ」：スケルツォの名の通り、一見明るくおどけた印象ですが、それだけではない複雑・多彩なニュアンスを持っている楽章です。どの箇所においてもホルンが目立ち、ホルン協奏曲といっても過言ではありません。狂ったようにたたみかけるようなクライマックスは圧巻です。

【第3部：第4楽章、第5楽章】

• 第4楽章「アダージェット」：この楽章は映画『ベニスに死す』で使用されたことで有名です。弦楽器とハープのみで奏でられる息をのむほど美しい楽章で、マーラーが妻アルマに宛てた恋文を音楽にしたと伝えられています。とても甘く、切ない魅力をもった楽章です。

• 第5楽章「ロンド・フィナーレ」：アダージェットの静寂を破り、ホルン、ファゴット、クラリネット、オーボエによる生き生きとした旋律からこの楽章は始まります。いくつかの印象的なフレーズが様々な種類の楽器により、繰り返し演奏されます。強烈な響きと高いテンション保ったまま、力強く劇的に全体が閉じられます。

私たちはこのマーラー交響曲第5番を通して、若さとエネルギーに満ちた私たちだからこそ表現できる、感動をKitaraホールでお届けしたいと願っています。ぜひ、Kitaraにご来場ください！！

引き続き、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。