イエス・キリストの誕生の地　ベツレヘム

メリークリスマス！

 

イエス・キリストの誕生の地とされるベツレヘムは、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区にあります。毎年クリスマスのベツレヘムには世界中からの巡礼者や観光客で大賑わいですが、今年は新型コロナウィルス感染症がおさまらないため、地元の人々だけで静かにお祝いしたとベツレヘムに住む友人が言っていました。

 

数年前に撮影したベツレヘムのメンジャー広場と聖誕教会

サンタクロースの由来となった人物は聖ニコラオスといわれています。聖ニコラオスが貧しい少女たちを救ったことから、クリスマスに贈り物をくれる「サンタクロース」がうまれたという説があります。聖ニコラオスはベツレヘム近郊のベイト・ジャラ村の洞穴で３年ほど修行していたそうで、その洞穴の上には聖ニコラオス教会が建てられています。教会には、聖ニコラオスの指の骨とされる聖遺物もおさめられています。

 

ベツレヘム近郊ベイト・ジャラ村にある聖ニコラオス教会

 

こちらのお写真は、イエス・キリストが誕生したときに夜空に輝いた「ベツレヘムの星」を描いたパレスチナ刺繍帯と、ベツレヘムのマザー・オブ・パールの彫刻の帯留めです。敷物はウズベキスタンの刺繍布スザニです。東方の三博士は黄金・乳香・没薬の贈り物を携え、夜空に輝くベツレヘムの星を目指してイエス・キリストの誕生の地を目指しました。

 

 

 

「伝統工芸が結ぶシルクロードの美」でありますが、残念ながら未だに開催予定日の目途がたっていない状況です。来日予定のパレスチナ刺繍職人のダウラットさんは１１月にコロナに感染してしまいました。ダウラットさんの住む難民キャンプは人口過密で医療体制は整っていません。とても心配しましたが今は回復し、リモートで帯の制作打ち合わせをしています。しかし、ヨルダンのアンマンに住むお父様と妹様を新型コロナで亡くしてしまいました。パレスチナやイスラエルでも感染が激増しており、イスラエルは１２月２７日から３度目のロックダウンに入ります。

 

「伝統工芸が結ぶシルクロードの美」は、みなさんが安心してご参加いただける時期を見計らって開催させていただきます。今しばらく先のこととなってしまいますが、どうかお待ちいただけますでしょうか。

 

２０２１年は少しでも状況がよくなることを願い、クリスマスのエピソードをお伝えさせていただきました。どうかお気をつけて２０２０年の年の瀬をお過ごしください。