【奄美の動物】ルリカケス

奄美の鳥で忘れてはいけないのがルリカケスですね。紫色の色彩はとても美しく、誰もが奄美に行くなら見てみたいと思う鳥です。今行っている人気投票でも、先日の中間発表ではアマミヤマシギに次いで2位でした。

このルリカケス、鹿児島県の県鳥に指定されており、国の天然記念物でもあります。世界でも奄美大島と加計呂麻島、請島にしか生息していない貴重な鳥ですが、けっして幻の鳥といった類のものではなく、じっくりと色まで堪能できるかどうかはさておき、姿だけなら容易に見ることができます。人里から山の中まで、島全体に生息しており、人家の周りでも繁殖するので島民にとっても身近な鳥となっています。

過去には帽子の羽根飾りの材料として乱獲され減少したことがあったそうですが、今では増加し、2008年に国内希少野生動植物種の指定が解除されました。とは言え世界でも局地的にしか生息しない鳥です。何か生息地で問題があれば絶滅の危機にさらされることになるかもしれません。そのため、生息域外保全として、奄美大島で育ったヒナが東京の上野動物公園に送られ、飼育されています。今後も奄美大島で普通に見られる身近な存在としてあり続けてほしいと切に願います。