「日本から諦めずに応援してくれる人たちがいる」ことの大切さ

こんにちは！

クラウドファンディング終了まで残り18日となり、なんとか達成させたいと、様々な発信をしつつ慌ただしく毎日を過ごしています。そんな中、本当に皆様からのご支援やメッセージが大きな助けになっております。

未だ目標金額には届いておりませんが、皆様からのご支援を追い風に最後まで走り抜きます！

 

本日は、パレスチナ事業に関わり、エルサレム事務所駐在員として現地を見つめる山村の思いをご紹介します。

失業率が高く困窮を続けるガザ地区に入り、現地の人々の胸が締めつけられるような辛い想いに寄り添いながら活動を続ける山村のメッセージを、ぜひお読みください！

 

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こんにちは。エルサレム事務所駐在員の山村です。

今思えば、私とパレスチナとの縁がスタートしたのは2012年でした。友人に誘われ、パレスチナでのスタディツアーへの参加を決め、パレスチナ自治区の村に滞在しました。最初に何よりも彼ら・彼女たちの気さくで懐の深い人柄に惹かれました。

今までパレスチナと言えば空爆のニュースばかりで、具体的な人の顔を思い浮かべることがあまりできませんでしたが、実際に現地の人たちと接し、「なんでここまで私たちに良くしてくれるんだろう」と疑問にさえ思いました。

 

 

「どうして日本という世界で一番ともいえる発展した国から、ここに来ようと思ったの？」と、今まで数えきれないくらい、パレスチナ人に聞かれました。彼ら・彼女たちからすると、どうして不自由のない国からわざわざここに来るのか、とても理解できないのでしょう。

 

実際、ガザでは失業率が非常に高く、JVCの事業地でも父親が失業している家ばかりです。日曜にガザに入ると、イスラエルに出稼ぎに行く人たちの長い長い行列に遭遇します。

日曜から木曜をイスラエル側で過ごし、金土の週末に戻ってくる暮らし。男性たちは許可さえもらえたらやむなくその暮らしを選びます。

日雇いで食いつなげたらまだいい方、建設業の重労働で腰を悪くして動けなくなったら終わりです。

 

とあるガザの23歳の青年は、月400ドル程度のほとんどを親の作った借金の返済にあてています。彼はそれでもただでお金は受け取りたくない、と友人からお金を受け取ろうとしないそうです。施しを受ける方も辛いのです。私たちの支援者でも、食糧支援パッケージを配ると、そそくさと足早に家に戻る男性たちがいます。

日本からの支援には感謝しつつ、自分の稼ぎで家族のために栄養のある食材を買えない屈辱的な気分と闘っているのです。

 

事業地の女性たちにおいても

「貧しくて、果物をしばらく買えていない」「野菜が買えない」

という人たちが後を絶ちません。

教育を十分に受けている友人は言います。

「最近は移住を考えているの。家族は大好きだし、この土地も好きだけど、仕事も未来もないんだもん。悲しいけど仕方ないのよ。同じくらいの年の若者はみんなそんなことを考えているわ」

 

2017年からガザに定期的に入っていますが、どんどん人々は困窮していきます。

そのような中で、「ガザの人たちがどうやったら未来に希望が持てるだろうか」、そんなことばかりを考えてやってきました。

子どもの栄養改善を通して、私たちが行っているのは「ガザの人たちの尊厳や未来を守ること」です。

 

「日本から諦めずに応援してくれる人たちがいる、自分たちを気にかけてくれる人たちがいる」というのは、封鎖・占領下の人たちにとって大きな励みになります。

 

 

「わざわざ遠い日本から、私たちをサポートするために来てくれて、本当にありがとう」、現地にいるとたびたび言われる言葉ですが、事業地以外の場所で、若い10代や20代の人たちから言われることもあります。

占領下において「僕たちの命に価値なんてないんだ」と嘆く若者たちも少なくない中で、この言葉をかけられると胸が締め付けられます。

 

私たちにできることはともに悩み、現地の人たちの未来に少しでもつながる支援を届けることしかできませんが、この支援の継続は、「どんな状況にあってもあなたたちを見捨てないよ」といった、とても大きなメッセージになります。パレスチナには私たちの家族のような存在の人たちがいて、日本を身近に思ってくれています。

 

みなさまのご支援を、どうぞよろしくお願い致します。

 

 

エルサレム事務所駐在員　山村順子