日本のシェイクスピアの系譜 栗田イズム×出口イズム

こんばんは。カクシンハンの木村龍之介です！

 

昨日と今日は、11月に上演する『KURITA×KIMURA リア王』に出演する俳優を選抜するオーディションを開催していました！

 

たくさんの熱意ある俳優たちと次々に出会うので制作チームも私もかなりの集中力を要します💦

 

今回は、主演の俳優・栗田芳宏さんの力もあって、栗田さんのもとでシェイクスピアを学んできた（格闘してきた）若い俳優もたくさん受けてくださり密度の高いオーディションになりました🔥

 

栗田さんは知る人ぞ知る、シェイクスピアモンスターです。

多くのシェイクスピア俳優が師と仰ぐ存在。

 

同時に、栗田さんの活動は俳優にとどまりません。

 

「新しいシェイクスピア」を生み出す演出家でもあります。

 

1997 年に吉田鋼太郎さんと劇団AUNを旗揚げし、2004年から新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」のアソシエイト・ディレクターを10年間務め、ストレートプレイからミュージカルに至るまで幅広く演出し、

 

なかでも「りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ」は、海外でも高い評価を得るなど栗田魔術がスパークする優れた作品です。

 

栗田イズム。

 

これからまさに僕の創作のなかでも、火花を散らして化学反応を起こしたいと情熱を燃やしています。

 

 

ところで、ちょっと踏み込むと、日本で今活躍するシェイクスピア俳優の系譜は、栗田イズムと出口イズム（シェイクスピアシアター主宰/演出家 故・出口典雄氏）の二つの濁流の中で生まれたものだと私は考えています。

 

蜷川幸雄さんが目立つかもしれませんが（勿論その功績は言わずもがな！）、

 

栗田芳宏さんと出口典雄さん、この二大巨頭のおかげで、誰もが（その巨大な山に分け入ろうとする者ならば）シェイクスピアの演技を磨き、観客に「シェイクスピアの言葉が持つ、あの惚れ惚れする美しさと激しさ」を届けることができるようになったのだ。

 

そう私は分析しています。

 

吉田鋼太郎さんは、栗田さんと出口さんお二人の強い影響下のもの、ご自身の人生そのものを懸けて、

今の「演技史に残る卓越した演技」を完成されたのではないでしょうか。あくまで私の所感です。

 

栗田さんと出口さんよりも遡ると、福田恆存や木下順二、はたまた坪内逍遥まで！

どんな演技スタイルでシェイクスピアを舞台化していたか、話は尽きません。

その背景に、翻訳家の存在も欠かせませんしね。

 

そんなわけで、シェイクスピアの演技というのも実は系譜があって、

才能ある俳優・演出家の並々ならぬ研究研磨があってこその「今」なんです。

 

そんなことを感じながら「2022年」にシェイクスピアと格闘する冒険は楽しくて仕方ありません。

オーディションでたくさんの俳優たちと出会いながら僕の情熱の火柱はますます燃え立ちます。

 

栗田イズムの教えを乞うてきた若き俳優たちの美しさに感動し、栗田さんのギリシャ彫刻のようでもあり日本の美意識に立脚した演技に惚れ惚れする！

期待に胸膨らまさずにはいられません。

 

栗田 芳宏さんという巨大な才能との『リア王』の旅。

怖ろしくもあり、その何万倍も楽しみなんです！

どうぞご期待ください！

 

さあ…クラウドファンディング、残りあと25日！

早速ご支援をいただきました皆様、誠に、誠に有難うございます。

まだまだ目標に向けて皆様のお力を必要としております！

シェイクスピアの面白さ、ますます届けてまります。

どうか引き続き、この挑戦へのご支援、拡散など、お力をお借りできましたら幸いです。

 

カクシンハン主宰

演出家・木村 龍之介