お礼と年末のご挨拶

皆様、年の瀬に失礼いたします。

クラウドファンディングを始めて2週間、目標の半分以上に到達することができました。

認知症の研究を始めて20年近くが経ちます。特別な才能があるわけではありませんが、深いところで物事を動かす方々と仕事をする機会に恵まれ、その方々の周りには常に一生懸命な人々が集まっていました。その中で、自分自身もふさわしい存在であろうと努力してきた反面、本当に大切なことを見失うこともありました。

ご家族からいただく厳しい言葉に、自分の傲慢さを痛感し、専門家としての役割について深く考えました。相手の立場に完全には立てないからこそ、第三者としての視点を活かし、家族が気づけないことを提案することが自分にできる役割だと感じています。

ご家族の日々の苦労や感情には到底及びませんが、冷静な分析や支援を通じて、新たな気づきや選択肢を提供できるなら、それが専門家としての意義だと信じています。活動を続ける中で、私自身も多くの限界や課題を学び、家族とともに一歩一歩進む大切さを実感しています。

いろんな方々との出会いで、これまでの経験や学びを得ることができました。これからも、よりよい支援の形を追求し続けますので、どうぞ引き続き応援いただけますと幸いです。

寒い年末年始になりそうです。どうか体に気を付けてよいお年をお迎えください。

※写真のおいなりさんは、私もサポートメンバーをしている高砂市の若年性認知症の本人とご家族の会である「子いるかの会」でみんなで作ったお稲荷さんです。たしかひな祭りの時期だったので、お寿司屋の大将であった人（アルツハイマー型認知症でした）が、だし巻きの作り方を教えてくれ、なかなか合格点をいただけなかった想い出があります。彼の作る料理は繊細で、それを女将さんだった奥さんが完璧に継承していました。ゴマの向きで怒ってるようにも笑ってるようにも見えるねって笑いあっていたあの時間が、ずっと続けばいいのにと思って帰路についたのを覚えています。