日本フィル「被災地に音楽を」②

学校での公演が終わったのちは、一同で震災遺構の大川小学校を訪れます。

この場所を訪れると、涙が止まりません。

 

日本フィルの「被災地に音楽を」という、被災地に日本フィルのオーケストラ団員を派遣する音楽活動は震災以後、３００回以上になります。

日本フィル「被災地に音楽を」HP

 

これまでも世界中から音楽家を初め各種アーティスト、パフォーマーが被災地支援ということで、被災地に来ました。

 

遠隔地から、このようにずっと被災地に関わり続けていただいた団体というのは、日本フィルの他にはいないのではないでしょうか。

 

日本フィルは、雄勝小中学校に演奏会で来るのは、２回目。

移動のバスの中でも、前回の時の様子。今の子供たちの様子。町の復興の様子を事前にシェアするなど、単に”出張演奏に行く”というのとは意気込みが違います。

 

壁画の前で演奏会をする日本フィルのメンバー

 

この事業をコーディネートしている日本フィル　事務次長の別府さんは言います。「被災地の復興がひと段落し、地域は先に進んでる。そこで、その地域や人々とどうやって日フィルやアートそのものが関わっていくのか？アウトリーチが単なる出張演奏になりやすい危険性がある。関心を持ち続けること、関わり続けることは簡単ではないが、この被災地支援を通して日フィルの団員が言葉に言えない何かを受け取っているのは確か。この演奏旅行を経験した団員たちも、そのことでホールでのコンサートの演奏表現にも深く影響している。」

 

私たち郡山交響楽団も、地域に根ざした活動をしていこう。という目標を掲げています。

今回の日本フィルの活動や、安井鷹之介さんの活動の「アートが身近にあること」「芸術家が地域の人々と関わること」を目の前で体験させていただき、大切にしなければいけないことやその意義を学ばせていただきました。

 

また音楽家と制作スタッフの両方が一つの公演を実現するという目標のために、チームになって働いている様子を見て、「こんなオーケストラを作りたい！」と強く思いました。

 

これからも、頑張ります！

 

長谷川弘樹