名古屋港水族館での実験に同行しました！

いつも海獣班の活動を応援いただき，ありがとうございます．

今回は，名古屋港水族館で行われた実験に同行した鈴木さんより，報告です．

皆様こんにちは．博士課程1年の鈴木百夏です．

先日，東海大学生物学部海洋生物科学科の北夕紀教授が行う，名古屋港水族館でのシャチの噴気や垢を採取する実験に同行させていただきました．

現在，野生の鯨類からDNAサンプルを採取する方法として，小さな皮膚片を採取する「バイオプシー」という方法が良く使われていますが，最近では，より負担の少ないサンプル採取の方法が世界中で検討されています．

今回の実験は，野生のシャチからより負担の少ない方法でDNAサンプルを得ることを目的として，噴気や垢からのDNAサンプル採取に挑戦しています．

野生のシャチから良いサンプルをいきなり得ることは難しいので，まずは水族館で飼育されているシャチに協力してもらいながら，良い実験の条件を探っています．

今回は，色々な高さからシャチの噴気（吐いた息）を採取する実験と，シャチの背びれから垢を採取する実験を行いました．

写真は，シャチの背びれに，DNAを保存できる特別な紙を当てて，垢を採取している様子です．一瞬当てただけで，紙が黒くなっていました！

体の黒い部分は，垢も黒いんですね．

シャチの研究を行っている羅臼では，シャチを目玉とする観光も盛んです．観光産業にもやさしい方法として，新しいサンプル採取方法の確立に向けて，これからも頑張ってまいります！

なお，この旅費はいただいた支援から支払われました．たくさんのご支援をいただき，ありがとうございました．