臍の緒が絡み合って、腸まで出てしまっていた6匹の乳飲み子たちのこと

　4月10日に引き出した白黒、白三毛、キジトラの6匹兄妹は経験豊富なメンバーでさえも今まで見たことのないような酷い状態だったそうです。1匹はすでに息絶えていました。残りの5匹もへその緒や胎盤のようなものが身体に付着した状態で、乾いたへその緒が絡み、1匹は足に巻き付いたままでした。1匹は臍が破れ、鳴くたびにお腹から腸が飛び出してきていました。緊急手術をしていただきましたが、数時間後、残念ながら虹の橋を渡ってしまいました。

足にへその緒が絡まった子もすぐに外す処置をしていただきましたが、腫れと変形が激しく、足は諦めないといけないかもしれません。そして今日また別の1匹が力尽きて亡くなってしまいました。この子たちは、ただ生まれただけで、どうしてこんなにも苦しい思いをしないといけないのでしょうか。

　この兄妹も遺棄の案件です。目の前で飼い猫が生んだ子猫を母猫がお世話する前に奪い取って捨てたのでしょうか？せめて、臍の緒や胎盤を舐め取ってキレイにしてもらえる時間も待てなかったのでしょうか？出産直後の母猫から赤ちゃんを取り上げ、捨てた人がこの岡山のどこかにいます。乳飲み子を捨てるのは直接手を下さなくても殺すことと同じです。動物愛護管理法では、遺棄は一年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。

　乳飲み子はとても可愛い存在ですが、レスキューされる猫の中にはこのような可哀想な子猫達がいる事も知っていただきたく、今回記事にさせていただきました。そして、そんな子達を当会のメンバーさんは力の限りを尽くして助けようとしています。今年も桜の開花とともに乳のみ子のシーズンが始まりましたが、滑り出しから大変な子をたくさん抱えて走り回っています。

　皆様の継続寄付は、このような子たちの命を繋げるための医療に大変ありがたく使わせていただいております。まだまだ始まったばかりの乳飲み子シーズンです。これからも応援よろしくお願いいたします。