怖さを越えた先に素晴らしい未来が待っている

お菓子屋として活動を始めてから1年になります。その前はOLでした。

 

OLの傍らでお菓子の勉強を続けていましたが、その転機が訪れたのは昨年2月のことでした。あるセミナーを受けていて、準備はすべて整いあとは行動だけだと気がついたのです。しかしながら、5年前に菓子屋になりたいと思ってから、一歩踏み出すのは簡単ではありませんでした。

 

起業という未知な世界に飛び込む不安、安定的な収入を失う不安、菓子屋として務まるのかという不安。もう、色んな不安が脳裏に浮かんではやらない理由をいくつも作り出し言い訳をしていました。

 

意を決して退職届を出したのはセミナーから3日後の2月中旬でした。その数日後にコロナ感染者の急増で日本中がパニックになりましたが、あの時、もし、まだあと数日迷っていたら、私は起業を諦め今もOLをしていたはずです。私にとっては、この時が本当に大きなチャンスでした。

 

色んな怖さに取り憑かれるあまりに現実逃避もしょっちゅうでした。そんな時、いつも助けられたのは友人や仲間の存在でした。また、「今まで食べた中で一番美味しかった」などの感想を多くいただくようになり、少しずつ自信がついていきました。

 

現実逃避をする私をよそに周りはどんどん動いていきました。厨房メーカーと建設会社の打ち合わせが始まり、工事の日程が決まり、工事契約を交わしスムーズに進んでいきました。そして、いざ着工したらまた怖さに襲われました。

 

何ごとも、新しいことを始めようとすると不安や怖さがつきまといます。そして、その不安や怖さは自分が作り出した幻想に過ぎないことに気がつきます。怖いと思いながらも、OLをしていたときには味わったことのない充実感に、”自分の人生を生きている”と実感し覚悟が備わりました。