舞台が開きました

本年の奉納歌舞伎本番まで二か月を切りました。中山農村歌舞伎保存会では、本日午前８時半より舞台開きの作業を行いました。30℃を超える猛暑の中集まったメンバーは慣れた手つきで作業を進めていきました。毎回、力任せに外していた舞台前面の戸板も拍子抜けするくらいすんなりと外れ、舞台はどんどん開いていきます。

お昼過ぎには無事作業を終えて舞台は写真のような状態に。明日からはいよいよ舞台を使った稽古が始まります。

今回の大改修で、地面の高さが下がった（本来の高さに戻った）ため、従来の花道を載せる脚が全く合わなくなってしまいましたので、現状の高さに合うように作り直しました。水平を出して仮に設置した花道から採寸し、柱に臍を切って新しい脚が完成。現物合わせで作らなければならないので、ここでものすごく時間がかかりましたが、何とか無事に花道の設置も完了しました。

遡る事二週間。本年の演目が決まり、台本も出来上がって稽古が始まりました。子供歌舞伎の演目は、「青砥稿花紅彩画　稲瀬川勢揃いの場」通称白浪五人男です。本年の五人男は、中山の舞台大規模改修工事完成記念という事で、中山特別仕様のストーリーとなっております。こけら落としバージョンという事で、後にも先にも本年限りの特別な演出が盛り込まれておりますので、どうぞお楽しみに！

今現在、中山の小学生は全部で16人。高学年が6人、低学年が10人います。事前に、出演してもらえるか聞いたところ、2年生まで14人が全員出たい！と言ってくれました！二年生には少し荷が重いかなと思っていたのですが、どうやら杞憂に終わりそうです。ストーリーの説明に始まって、セリフの読み合わせを経て、現在は振り付けの練習を行っています。

五人男は振り付けの稽古が始まっているのですが、セリフはもう完璧に頭に入っていてビックリ！細かい所作や見栄の切り方などではまだ苦戦しているようですが、大人と違って物事ののみ込みが早いのできっと良いお芝居を見せてくれると思います。

先日は衣裳方さんが集まって衣裳の着付けも行われ、各役者の体格に合わせた調整作業も行われました。下の写真の着物は元々大人用の物。裾や袖の長さの調節が大変そうでしたが、これをどう着こなすか。本番の衣装にもご注目ください。

さて、大人の役者ですが、ベテラン揃いなのでまだまだ余裕。現時点、セリフの読み合わせの段階。舞台稽古が始まってから本気を出す！のかどうかわかりませんが、こちらもこれからペースを上げていってくれるでしょう。

舞台が綺麗になって初めての奉納歌舞伎。良いお芝居を魅せることが出来るよう保存会一丸となって頑張って参りますので、本番当日をお楽しみに。どうぞよろしくお願い致します。