「危機の丘からの現地報告──ナスカの地上絵、あなたの一歩が歴史を守る」坂井正人

こんにちは、NAPRAです。

たくさんのご支援とご声援、ありがとうございます。

今回の活動報告では、現在ナスカにて調査・研究を行っている坂井正人先生からのメッセージをお伝えします。

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二千年前、ナスカの大地に刻まれた地上絵は、人類の創造力と精神を今に伝える貴重な遺産です。ところが、私たちが保護を予定している、地上絵が集中的に描かれた丘は、鉱山作業や壊れたままのアクセス道によって静かに脅かされています。この状況を改善し、地上絵を「見える化」して守るため、私たちはペルー文化省の依頼を受け、今年11月から保護活動を開始します。あなたの一歩が、この歴史を未来へつなぐ力となります。

本日（2025年8月24日）、保護活動の対象となる場所を下見しました（写真1）。

写真1

丘の裏面では鉱山関係の作業場が依然として稼働しており（写真２）、地上絵や周辺環境に長期的な影響を及ぼす恐れがあります。また、数年前の大雨で損壊したアクセス道は修復されず、保護活動や観光誘導の大きな妨げとなっています。現状を放置すれば、地上絵へのアクセスはさらに困難となり、その存在すら人々の記憶から薄れてしまう危険があります。

写真2

今回の事業は、地上絵の保存だけでなく、地域住民の文化的誇りや観光資源の活用にもつながり、地域社会の活性化に貢献します。皆さまからのご寄付は、地上絵の可視化、持続的に保護するための活動に充てられます。一口一口のご支援が、地上絵を未来へとつなぐ大きな力になります。

すでにご支援くださった皆さまには心より感謝申し上げます。そして、これからご支援をお考えの方には、ぜひこの文化遺産を守る輪に加わっていただければ幸いです。ナスカの大地に刻まれた人類の遺産を、共に守り、未来へ受け継いでいきましょう。

坂井正人（山形大学学術研究院・卓越研究教授/一般社団法人ナスカ地上絵協会・アドバイザー）

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掲載されている写真の著作権は一般社団法人ナスカ地上絵協会にあります。無断での使用・複製・改変は禁止します。