松竹大谷図書館オリジナルクリアしおりのご紹介

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

 

本日は、今回の【第12弾】クラウドファンディングの3万円以上のご支援を下さった方へのリターン「松竹大谷図書館オリジナルクリアしおり」をご紹介いたします。

 

 

当館所蔵の組上燈籠絵「歌舞伎座新狂言侠客春雨傘中之町場組上ケ三枚續」(明治30[1897]年6月発行）と「組上燈籠付属絵」(明治27[1894]8月発行)とのコラボレーション！

そして当館ロゴマークも入ったオリジナルクリアしおりです。

 

こちらは今回の【第12弾】のリターンのために作成した当館オリジナルグッズで、デザインは文庫本カバーと同じく北本裕章氏です。

金刀比羅宮のこんぴらさん御守りセットや歌舞伎座の観劇記念グッズ・キャラクターデザインなど人気グッズのデザインも手掛ける北本氏の手腕により、当館の所蔵資料がステキなグッズとなりました！

 

A5サイズのシートに4枚分のしおりがセットになっており、シートから取り外して4種類のしおりとして使用できるほか、そのまま1枚の絵のように飾って楽しむこともできますよ。

こちらをプロジェクト成立後のご支援のお礼としてお贈りいたします。

 

このオリジナルクリアしおりに用いられた組上燈籠絵（くみあげとうろうえ）とは、江戸期から昭和期まで広く流行した錦絵の一種で、絵の中の部品を切り出して立体に組み立てて遊ぶ、いわば現代のペーパークラフトのようなものです。

 

当館が所蔵している161枚の組上燈籠絵は、【第5弾】のクラウドファンディングのご支援によりデジタル化し、検索閲覧システムで公開しております。

 

松竹大谷図書館所蔵「組上燈籠絵」検索閲覧システムはこちら

http://www.dh-jac.net/db/nishikie/search_shochiku.php

 

 

こちらの画像も、検索閲覧システムでご覧いただけますよ。

[キーワード]に「春雨傘」と入力して検索してみてください！

 

 

こちらが「歌舞伎座新狂言侠客春雨傘中之町場組上ケ三枚續」組上複製完成形です。

一つの作品の部品が三枚にわたって刷られているので「三枚続」、これを組み立てると一つの場面が出来上がります。

 

『侠客春雨傘』は、明治30(1897)年４月東京歌舞伎座で初演された世話物で、現在は四幕目の吉原仲之町の場面のみが上演されます。この組上燈籠絵はこの時の人気を当て込んで発売されたと考えられ、組上にみえる配役は初演時のもので、暁雨と逸見鉄心斎の争いを傾城葛城が留めている場面が描かれています。

 

逸見鉄心斎：市川猿之助［後の二代目市川段四郎］

 

かつらき：中村福助［後の五代目中村歌右衛門］

 

大口暁雨：市川團十郎［九代目］

 

 

「組上燈籠付属絵」

 

こちらの「附属絵」と呼ばれる組上燈籠絵は、劇場でよく目にする舞台上の幕などが描かれていて、作り上げた組上燈籠に付けて飾って楽しむものです。しおりでは、『侠客春雨傘』の舞台の引幕のように飾りとしてあしらっています。

 

ご興味を持たれた方は、ぜひ検索閲覧システムからお好きな組上燈籠絵を組み立ててみてくださいね！