
支援総額
目標金額 3,000,000円
- 支援者
- 245人
- 募集終了日
- 2022年2月17日
【ご報告】高松地裁、仏像公開差止仮処分の解除決定について
【ご報告】高松地裁、仏像公開差止仮処分の解除決定について
このたび、高松地方裁判所は、東京地方裁判所に続き、独自の審理と法的判断を経たうえで、彫刻家 大森暁生氏による**仏像公開差し止めの仮処分を「信義則違反・権利の濫用に当たる」**と断じ、正式に解除する決定を下しました。
決定では、本件仏像が当山の図面および指示と彫刻家の作業による共同著作物であると認定され、寺には共同著作権および展示権があることが明確に示されています。東京・高松両地裁が公正な視点から慎重に検討を重ね、同じ結論に至ったことは、我が国の司法制度の健全性と信頼性を裏付けるものと捉えており、今回の決定に深い敬意と感謝を申し上げます。
もっとも、当山としては、本仏像は住職である私が構想・設計・構成・審査・監修を一貫して主導し、独自に完成図面を描き、制作工房に対して数百点に及ぶ全パーツへの指示・修正・完成決定を行ったものであり、制作の全権限と責任を担った上で統括した作品であるとの認識です。
彫刻家には制作上のいかなる決定権も与えておらず、制作上のすべての判断・決定は当山が行ってまいりました。
このような制作体制と実態を踏まえ、彫刻家はあくまで立体化を請け負った実作業者にすぎず、当山としては彫刻家の共同著作権を法的には認めておりません。
したがって、当山としては、本件仏像は当山の単独著作物であると考えております。
今回の決定においては、裁判所は「共同著作物」としての認定を行ったものの、当山の制作関与の深さおよび宗教的表現物としての特殊性は、引き続き社会的・文化的に重要な論点と考えております。
■ 当初の仮処分決定に対する遺憾の意
一方で、高松地裁が当初認めた公開差し止めの仮処分は、東京地裁が仏像の引渡しと所有権を正当と判断した決定と矛盾する内容であり、実質的な審理が行われないまま認められたものでした。
その結果、仏像の公開は約2年間にわたり遅延し、その間に多くの寄付者が亡くなられたり、歩行困難となるなどして、生涯の願いを叶える機会を永久に失ったという甚大な被害が生じました。
高松地裁の今回の判断も、「寄進者が成果を享受できないという不利益が広範囲にわたって生じる」と明記しています。信仰の自由という日本国憲法に保障された基本的権利が、拙速な仮処分により長期間にわたり制約されたことについて、仏像プロジェクトの発願者および責任者として深い遺憾の意を表明するとともに、今後このような二重申立てや訴訟の濫用が安易に認められぬよう、司法運用の改善を切に願うものです。
■ 仏像公開遅延の責任とその教訓
仏像の公開が著しく遅延した主な要因は、彫刻家側が契約に基づく制作・引渡し義務を履行せず、かつ裁判開始後になって突然、契約金額(3,000万円)の数十倍にあたる約7億円を超える請求を主張し始めたことにあります。
今回の決定においては、当山が契約額を大きく超える約8,184万円を既に支払っているという事実が明確に認定され、彫刻家側が主張する「7億円の未払」については正当性がないものとして排斥されています。
また、彫刻家側が請求額を明示せず、引渡しを遅延させ続けた経緯を踏まえ、裁判所は「開眼法要を阻止する目的で差止請求権を行使したことは、著作権法第64条第2項、第65条第3項に反し、信義則違反・権利の濫用に当たる」と明確に断じています。
このような一連の不履行と訴訟行為により、数万人におよぶ寄付者の善意と信仰の願いが深く損なわれ、多くの方にとって取り返しのつかない損失となったことを、当山として極めて重く受け止めております。
当山は今後、**適切な法的手段を通じて、公開遅延によって生じた損害について彫刻家に対して損害賠償請求を行う所存です。**これは、寄付者の信頼に応えるとともに、同種の不当行為の再発を防ぐ公益的措置としての責任でもあります。
■ 仏像再現の原点とメッセージ
この仏像を再現しようと決意したのは、東日本大震災直後の冬、当山を訪れた障がいを持つお嬢さんとご家族との出会いがきっかけでした。深い苦悩の中で救いや癒しを求めるその姿を前に、私は「言葉ではなく仏像という視覚的な存在」で人々の魂に寄り添い、勇気づけたいと強く願いました。
苦悩を抱える人々に、言葉ではなく仏像という視覚表現を通して応援のメッセージを届ける――。それこそが、空海が説いた次の言葉の実践であると考えました。
「密蔵は深玄にして翰墨に載せ難し。更に図画を仮りて悟らざるに開示す。」
(密教の教えは奥深く難解であり、言葉では伝えがたい。
ゆえに、絵や仏像といった視覚表現によって、未だ悟らぬ者にその教えを示す)
この思想こそ、密教が視覚芸術を重視する本質的理由であり、仏像を通じたメッセージ伝達の根拠でもあります。
弘法大師・空海が構想した「幻の大日如来像」を、現代に甦らせるという試みは、密教の教えを独自に再解釈しながら、寺としての祈りと社会貢献の姿を結実させるものでした。
私はこのプロジェクト全体を発願、企画、構想し、独自の完成設計図を描き、その完成図および私自身の構想に基づき、工房への具体的な立体化指示・修正・監修を一貫して行い、すべての制作判断と完成基準を最終的に決定する責任を担ってまいりました。
この仏像には、**「この世界は生きる価値がある。あなたの人生には生きる価値がある」**というメッセージが込められています。苦悩を抱えるすべての人に、光と励ましを届けたいという願いが、私の僧侶としての使命であり、発願者としての覚悟です。
■ 社会への提言 ― 公益と信頼を守るために
今回の一連の経緯は、制度の隙間や権利の濫用が、宗教・文化活動にどれほど深刻な被害を与えるかを社会に明示した事例となりました。
高松地裁の判断でも、彫刻家による差止請求は「信義則違反・権利濫用」に当たると明確に示されており、法の本旨が公益を守るためにあるべきことを再認識させられます。
私たちは、この教訓を未来に活かすため、以下の3点を社会に提言いたします。
-
実質審理の徹底
─ 同じ事案において矛盾する仮処分が出ないよう、先行裁判の判断を尊重した慎重な審理運用の徹底を求めます。 -
信仰の自由と文化財の公益性への配慮
─ 宗教施設の活動や文化財の公開は、社会全体の利益に資する公益的事業であることを、制度設計と運用において明確に位置づける必要があります。 -
権利濫用の防止
─ 契約当事者が不当な請求や訴訟によって他者の権利や公益を損なうことがないよう、法の趣旨を実効的に機能させる制度的整備を進めていくべきです。
■ 今後の対応について
今後もなお、今回の東京地裁・高松地裁の判断に反して、大森暁生氏側が「7億円にのぼる過大請求」や「単独著作権の主張」「仏像の公開差止め」といった主張を繰り返すのであれば、それは司法判断を尊重しない態度であり、すでに「信義則違反・権利濫用」と断じられた不当な主張を改めない姿勢を示すものと評価せざるを得ません。
そのような場合、その不当性に対する社会的評価はさらに強まることとなります。当山は、寄進者の信頼と公益を守るために、必要な法的措置を厭うことなく講じてまいります。
■ 結び ― 未来への希望
今回の高松地裁による仮処分解除決定により、私たちはようやく、仏像公開という本来の目的に向けて確かな一歩を踏み出すことができました。
この歩みが、過去の痛みを癒やし、未来への希望へと変わっていくことを強く願っております。
私たちは今後も、公正かつ誠実な姿勢を貫き、社会と信頼に応える寺院として、真摯に歩んでまいります。司法への敬意を忘れず、必要な提言を行い続けることもまた、今回の経緯を踏まえた私の使命であると信じております。
多くの皆様から寄せられたご信頼とご支援に、心より感謝申し上げます。
一刻も早くこの仏像を組み立て、公開し、「この世界は生きる価値がある。あなたの人生には生きる価値がある」というメッセージを伝え続けることを、ここにお約束いたします。
合掌
令和七年七月三十一日
讃岐国分寺住職 大塚純司 九拝
リターン
3,000円

A|お気持ちコース【返礼品不要の方向け】
返礼品をお送りしない代わりに、いただいたご支援を全額仏像造りに活用させていただきます。
●お礼のメール
●壁紙2種【大日如来像・寺猫ムーンちゃん(1920px×1200px)】
- 申込数
- 58
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年12月
10,000円

B|基本コース
●お礼のメール
●仏像内へお名前を納入(ご希望者のみ)
●ピンバッジ
●御衣木お守り
●拝観ご招待券1枚(※1)
※1:ご招待券は現地でのお渡しとなります。拝観期間は大日如来像公開(2022年内予定)から1年間です。
- 申込数
- 97
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年12月
3,000円

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- 58
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- 2022年12月
10,000円

B|基本コース
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●御衣木お守り
●拝観ご招待券1枚(※1)
※1:ご招待券は現地でのお渡しとなります。拝観期間は大日如来像公開(2022年内予定)から1年間です。
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- 97
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- 制限なし
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- 2022年12月

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