支援総額
目標金額 10,000,000円
- 支援者
- 269人
- 募集終了日
- 2025年9月18日
LIVE配信レポート|vol.1「修行から考える翠山大学の教育」
この記事では、6月20日(金)に開催した「翠山大学設立クラウドファンディング開始記念|私たちはシナリオを書き換えられるのか?新たな社会人大学院の開学に向けてー」トークライブの模様を、一部抜粋し複数回に渡ってご紹介します。

内田樹先生(思想家・凱風館 館長)、広井良典先生(京都大学 名誉教授)、前野隆司先生(武蔵野大学 ウェルビーイング学部 学部長)とともに「私たちは、シナリオを書き換えられるのか?」について語り合いました。
モデレーターは翠山大学設立準備会 代表理事の堀田新五郎です。ぜひご覧ください!
■ 修行から考える翠山大学の教育
内田先生:
東アジア的な人間観には、「自己陶冶」や「人格向上」といった概念があります。これって、欧米的な「アイデンティティの発見」。つまり「本当の自分を見つける」という考えとは対極なんですよね。東洋では、人格は固定されたものではなく、連続的に変化していくもの。むしろ「別人になっていく」ことが成長だと考えられているんです。
だから、東洋の修行の目的は「自分を手放すこと」です。焼き物のように、時間をかけて変化しながら形づくられていく。西洋では「本当の自分を見つけること」がゴールだけど、東洋では「自分であり続けること」に価値は置かない。ずっと「手放しなさい」と言われてきた。アメリカの大学生に話したら、「そんな考え聞いたことがない」と驚かれました。
欧米的な人格向上は、固定された自分にスキルや知識を積み重ねるイメージですが、東洋的には「別の人間になる」こと。道元禅師の修行では「勝ち負け」「強弱」「優劣」をすべて手放して、ただ師の背中を見て歩む。そんな姿勢なんです。

こうした東洋的な「修行」の概念を、学校教育に取り戻すべきだと思っています。明治時代までは教育にも修行的要素がありましたが、今では完全に失われ、すべてが競争になってしまっている。相対的な成績で評価され、高スコアの人だけが褒められ、リソースも偏ってしまう。これでは人は成長しません。
私自身、道場で武道の稽古を通じて、学術研究と並行した教育の場をつくっています。ウェルビーイングに必要なのは、「優劣を競わない」こと。勝っても負けても、そこに執着しないことです。執着してしまうと、次の段階に進めなくなる。
修行とは「自在(じざい)」なのです。ものごとにこだわらず、今この瞬間に応じた行動をとること。学校教育もまた、知識を教えることで人を「自在」の状態に近づけていく場であるべきです。せっかく「翠山大学」という素晴らしい名前を掲げているのだから、ぜひ東洋的な教育観を掲げ、かつて日本が捨ててきた「修行の道」を取り戻していけたらと思っています。
堀田:
ありがとうございます。
内田先生のおっしゃったこと、よくわかります。お話を伺いながら、私は道元の言葉を思い出しました。正確ではないかもしれませんが、たしか道元はこう言っています。
『仏道をならふというは、自己をならふなり。自己をならふというは、自己をわするるなり。自己をわするるというは、万法に証せらるるなり』
この言葉の中に、「学ぶ」ということの本質があると思うんです。つまり、「自分を学ぶ」とは、自分という枠を超えて自由になること。そして「自己を忘れる」とき、自然、自然に、世界との関係が整っていく――これは、内田先生がおっしゃった「手放すこと」とまさに重なります。この話を聞いて、「やっぱりこれが学びの核心だよな」と強く共感しました。ただ、それを実際に「学校教育の中でどう実現するか」となると、やっぱり難しさも感じますね。

(つづく)
= = = = =
本記事でご紹介したのは、配信のごく一部です。
全貌はぜひアーカイブ動画で!
翠山大学設立クラウドファンディング開始記念
私たちはシナリオを書き換えられるのか?
新たな社会人大学院の開学に向けてー
▼ ▼
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引き続き活動報告ではLIVE配信のレポートをはじめ、プロジェクトの進捗状況などを発信してまいります。応援のほどよろしくお願い申し上げます。
リターン
15,000円+システム利用料

おすすめ|限定ZINE「私たちはシナリオを書き換えられるのか?(タイトル仮)」
参画メンバーによる、ここでしか手に入らないオリジナルZINEです!
多彩なメンバーが「私たちはシナリオを書き換えられるのか?」をテーマに、コラム、エッセイ、写真、イラストなどを寄せて、オリジナルのデザインで制作し、送付いたします。
【寄稿者】内田樹、広井良典、前野隆司、堀田新五郎、渡邊格・麻里子、勅使川原麻衣、水谷知生、作野広和、坂本大祐、岡田勝太、西尾美也、青木真兵、青木海青子、光嶋裕介、阿野晃秀、石島知、林尚之、松岡慧祐、梅田直美、遠又香、安井早紀ほか
※デザイン・仕様等はイメージになります。
【共通リターン】
◯お礼のメッセージ
◯開学メンバーとしてWEBサイトにお名前掲載
◯クラファン終了報告会にオンラインご招待
※10月開催予定、詳細は9月までにご連絡いたします。
- 申込数
- 90
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年1月
5,000円+システム利用料
シンプルコース|5,000円
【共通リターン】
◯お礼のメッセージ
◯開学メンバーとしてWEBサイトにお名前掲載
◯クラファン終了報告会にオンラインご招待
※10月開催予定、詳細は9月までにご連絡いたします。
- 申込数
- 37
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年10月
15,000円+システム利用料

おすすめ|限定ZINE「私たちはシナリオを書き換えられるのか?(タイトル仮)」
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【寄稿者】内田樹、広井良典、前野隆司、堀田新五郎、渡邊格・麻里子、勅使川原麻衣、水谷知生、作野広和、坂本大祐、岡田勝太、西尾美也、青木真兵、青木海青子、光嶋裕介、阿野晃秀、石島知、林尚之、松岡慧祐、梅田直美、遠又香、安井早紀ほか
※デザイン・仕様等はイメージになります。
【共通リターン】
◯お礼のメッセージ
◯開学メンバーとしてWEBサイトにお名前掲載
◯クラファン終了報告会にオンラインご招待
※10月開催予定、詳細は9月までにご連絡いたします。
- 申込数
- 90
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年1月
5,000円+システム利用料
シンプルコース|5,000円
【共通リターン】
◯お礼のメッセージ
◯開学メンバーとしてWEBサイトにお名前掲載
◯クラファン終了報告会にオンラインご招待
※10月開催予定、詳細は9月までにご連絡いたします。
- 申込数
- 37
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年10月

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