
支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 400人
- 募集終了日
- 2020年10月23日
九州豪雨から約3ヶ月。改めて語る「鶴之湯の恩返し」の舞台裏
こんにちは!本日で、クラウドファンディングの終了まで残すところあと23日になりました。現在、155名の支援者さんから250万円以上に及ぶ寄付をお寄せいただいています。ご支援くださった皆様、ありがとうございます。
このクラウドファンディングは、All or Nothingでの挑戦のため、掲載終了日である10/23の23時までに、目標金額500万円以上の支援が集まらなければ、不成立となり、寄付が全額返金となる仕組みです。
残りの期間、広報活動を頑張っていきたいと思いますが、改めて、再スタートをきるために、READYFORさんにインタビューいただき、私と鶴之湯の思い出と、このプロジェクトについて語らせていただきました。
これまでの想いも赤裸々に話した内容になっています。是非ご覧ください!
(以下、READYFORより寄稿)
7月に九州全域を襲った大豪雨。特に被害の大きかった球磨川流域では、今もなおその災禍が至る所で見られ、道路の復旧や各家庭の復興が進んでいない地域もあります。地域を走る鉄道も鉄橋が落ちてしまったこともあり、再開の目処は未定の状況です。
1954年に建設され、築66年になる球磨川温泉鶴之湯旅館もそのひとつです。近隣の観光スポットであった荒瀬ダムの撤去による客足の減少などもあいまり、2006年に一時休業していたものの、創業者のひ孫にあたる土山大典さんの尽力により2016年に営業を再開。再開後わずか4年で、訪れたのが今回の豪雨でした。
球磨川沿いに位置する鶴之湯旅館は、一階部分が浸水し、多くの土砂や災害ゴミが流れ込み、大きな被害を受けました。現在、旅館の再開に向けて、「鶴之湯の恩返しプロジェクト」と銘打ち、資金調達のためにクラウドファンディングに挑戦しています。
プロジェクトの発起人である土山大典さんに、今回の取り組みについて話を聞きました。(聞き手:READYFOR)

ーー鶴之湯旅館は2016年に再開されましたが、それまでの土山さんの思い出を教えてください。
曽祖父の代から経営してきた鶴之湯旅館ですが、私が生まれた頃には、私の母が旅館を切り盛りしていました。普段は熊本市に暮らしていたので、長期の休みの時には坂本に行き、母が宿泊客の対応をしている中、山や沢で遊んでいたのが幼少期の思い出です。
旅館の裏を走るSL撮影に訪れる写真家の方や、鶴之湯旅館の雰囲気を好きな方、漕艇部のメンバーが合宿で利用していたりしたことを覚えています。
しかし、荒瀬ダムの撤去によりダム観光で足を運んでいたお客さんの足が遠のいたことと、母も高齢になり病気もあって、2006年に一時休館することになりました。
休館後も両親が掃除・営業許可は更新し続けてくれていたのですが、年齢も70を超えていて、その頃から、「自分が代わりに鶴之湯旅館を守っていきたい」「両親が必死に守ってきた、歴史的な価値のあるこの旅館を残していきたい」という思いが強くなり、2016年に営業を再開することを決めました。

ーーお母様はさぞ喜ばれたでしょうね。
どうですかねえ(笑)直接は母から聞いてはいないですが、とても応援してくれたのを覚えています。また、思いのほか、反応くださったのは地域の方々でしたね。
再開を決意してからお客さんの受け入れまでに7ヶ月ほど時間があったのですが、僕自身、幼少期主に過ごしていたのは熊本市だったので坂本にはほとんど知り合いがいませんでした。再オープン前に、布団を乾かすために30枚近く干していたのですが、それを集落の方が見つけてくださり、「おっ、また始まるのか〜」と噂になっていたようです。
そこから、坂本の町の方々と私の交流も密になっていきました。

ーー再開にあたり、経営がうまくいくのか、という不安はなかったのでしょうか?
不安はなかったですね。経営ノウハウなどの今まで築きあげたものはなく、イチからのスタートでしたが、この旅館が持つポテンシャルを僕が生かし切れれば、人が来てくれるという自信はありました。
テレビもなければエアコンもない、携帯も通じず、昭和29年当時の家具に囲まれた古くて不便な旅館ですが、なるべく当時のままの旅館の姿を残すことにしました。
それもあって、今来てくれるお客さんはそれを楽しめる人に多く来ていただいています。昭和にタイムスリップするような体験ができるのが、この鶴之湯旅館の最大の武器だと思います。
また、食事もこだわりがあって、全て坂本や八代でとれるのものだけで提供しています。今の時期だと本来なら、栗(栗ご飯、マロングラッセ、渋皮煮)や鮎(あゆの甘露煮、あゆご飯、塩焼き)などを全部手作りで提供していて、多くのお客さんに好評いただいています。

ーー旅館を経営をはじめて、一番嬉しかったことはなんでしょうか?
お客さんを通じて、曽祖父・祖父の話を聞けたことですかね。生まれた時にはどちらも亡くなっていたのですが、旅館を再開して、昔宿泊したことのあるお客さんから当時の話を聞くことができて、嬉しい思いをしました。
多くの方に再開を「本当に嬉しい」という声ももらい、その時に改めて再開させてよかったと思いました。
またそれだけではなく、多くの出会いがあったことも嬉しかったことですかね。
今クラウドファンディングをご一緒している、つる詳子さんや、熊本高専の森山先生、熊本県立大学の柴田先生とは、この鶴之湯旅館を地域のシンボルとして、歴史的魅力を見出していく上でのサポートをしていただき、週に1度以上はやりとりをさせて頂いています。昭和30年代の建造物なので、修復するにも根幹的な部分にはプロの支援が必要なのですが、そうした面でご協力をいただいているほか、調査には学生さんも多く関わってくれていて、100%の信頼を置いてお任せしています。
雑誌『広告』での坂本への取材をご縁に親しくさせて頂いている博報堂の木村さんには、今回リターンの提供をくださっているラジオクロネコの森さんともお引き合わせいただき、最近では森さんとは飲み友達になりました(笑)
今回の豪雨後でも、いち早くボランティアに駆けつけてくださった、チームドラゴンの皆様をはじめとして、日産自動車の小川さん、日本エコライフの辻さん、そして中村さん、古荘さん、守口さん、READYFORさん…などなどと挙げればきりがないのですが、「鶴之湯を守りたい」という想いのある多くの方をお引き合わせいただき、そのご縁が脈々と繋がりました。

ーー多くの方が、鶴之湯を思い、協力くださっているのですね。豪雨の話も出ましたが、実際に熊川の氾濫から鶴之湯を取り巻く状況はどう変わりましたか?
実は前日からたくさん雨が降っていたのですが、夜中にかけて雨足が強くなり大豪雨になりました。朝の5時にスマホに避難勧告の通知が来て。当日は宿泊しているお客さんもいたので、起こして避難の準備へ。その時にはすでに、球磨川沿いにある道路にはみるみる冠水してしまい、玄関から1階の床まで浸水が進み、冠水しました。車では避難できない状況でした。
なんとか2階、3階に逃げていたのですが、6時半には旅館の裏手にあるトンネルまで避難しました。それから10時間後の夕方の4時〜5時まではそこで待機。不安な1日を過ごしました。
翌日には、坂本の集落の方に手伝ってもらい、お客さんは帰路に着けたのですが、私は避難所へは移らず、ずっと旅館にいました。その間、物資もなければ電気もない、という状況でしたが、その日のうちにはSOSを聞いたチームドラゴンの吉田さんから連絡があり、いろんな物資を持って坂本に来てくれました。
そして改めて、被災した旅館を見て、僕が感じたのは「建物が残ってくれた」ということ。周りの方には、どうしてそんなにポジティブに考えられるの、と言われますが、「もうだめだ。旅館を潰そう」とは一切思いませんでした。何もない状況でしたが、鶴之湯が残ってくれた。なので、再開に向けて迷いはありませんでした。
多くの心配の声も届いていましたので、無事を知らせるために、下記の投稿をしました。
その後、一週間ほどでチームドラゴンがボランティアメンバーを率いて、土砂の撤去を手伝ってくださり、木村さん、小川さんの連携で電気自動車の支給をいただきました。先生方に復旧・再生に向けた技術的な支援や後押しをいただきながら、その資金調達のためにクラウドファンディングを実施することになり、今に至っています。
ーー大変でしたね。それでいて、投げ出さずすぐに再開に向けて歩み始めた土山さんの芯の強さを感じます。今回の再開について、地域の方からはどのようなコメントがありましたか?
はい。皆さんから本当に多くの応援の声をいただいています。坂本の被害は、鶴之湯だけではなく、流域で暮らす方々の各ご家庭まで広範に及んでいます。
今回、同じく被害を受けたご家庭の方から、「倒壊した自宅の建具や木材も歴史的に古いもの。どうにか再建の際に利用できないか」という声もあり、今回の鶴之湯の再建に向けて、木材や什器などの調度品の提供をいただきに、坂本を回らせていただいています。
そのなかで、私自身驚いたのですが、今日までに7件ほど回った中で、実は私の遠縁に当たるご家庭が4件もありました。80代〜90代の方ではあるので、真偽は定かではないのですが、曽祖父の時代から坂本と鶴之湯の繋がりが続いていることを実感しました。
中には、使われていたお仏壇を提供してくださった家もあります。その方が、ご住職あてにお手紙を書いていた内容が印象的で、「こういった被害にあって、家を潰さないといけないことに罪悪感があり、やるせない気持ちであふれている。でも同じ坂本町で、使っていただくことができて嬉しい。」といった趣旨のコメントがありました。
坂本は熊本でも、一番の高齢化が進んでいるまちです。
僕らが営んでいるのは「旅館業」なので、坂本の集落の方が宿泊を目的として、鶴之湯旅館の方に来る機会は普段はありません。でも、今回の豪雨後、集落のお宅を尋ねると、みんなが鶴之湯旅館のことを知ってくれていて、声をかけてくださります。
地元の思いを背負って、責任を持って経営しないといけないという思いが改めて増しています。そのためにも、まず1日でも早く鶴之湯を復興させて、再開させなくてはいけません。たくさんのものを地元の方にいただいているので、必ず恩返しをしたいと思っています。
ーーまさに、「鶴之湯の恩返し」プロジェクトですね。最後に一言、支援者様へ一言お願いします。
たくさんの方に、クラウドファンディングのページを読んでいただいて、その上でご支援までいただけることはとても嬉しいです。多くの皆様の期待に応えられる結果を出したい気持ちでいっぱいです。
坂本町は交通の便でも難しい場所にあります。道が途絶え、工事車両も入れないこともあって自然災害を起きた時にも手が入りづらい場所です。これから先、どんな災害が来るかわからないが、鶴之湯は被害を受けたものの、今回も残ってくれたので、今まで以上に強い旅館にしたいと思っています。災害を起こった時に旅館にいけば、電気もあって、地域のハブとなれるような、心の部分でも安心できる旅館にしたいと思っています。
今回は、大変大きな目標に向かって挑戦しています。私ひとりの力では達成はできないどころか、挑戦さえままならなかったと思います。より多くの方に、この災害のこと、そして坂本町を知っていただき、もっと良い旅館を作っていきたいので、ご支援をよろしくお願いいたします。

以上です!いかがでしたでしょうか?残り1ヶ月を切り、クラウドファンディングもラストスパートに近づいて来ています。
最後まで頑張りますので、どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします!
リターン
20,000円

【おすすめ】鶴之湯旅館をミニ苔盆栽で見守るコース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
・鶴之湯ロゴ入り手拭い
・オンライン報告会へのご招待
※オンライン報告会の日程は別途ご連絡を差し上げます。参加・視聴が叶わなかった場合には、別途配信の様子を動画にて報告いたします。
・再OPENした鶴之湯旅館の入り口にお名前付きミニ苔盆栽を設置
※再開した鶴之湯旅館の一階特設スペースにミニ苔盆栽に支援者さまの数だけ飾ります。それぞれ、各支援者様の名前を書いたプレートを設置し、大切に世話して参ります。
※鶴之湯旅館に来ていただいた際に、持って帰っていただくことも可能です。
- 申込数
- 47
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年8月
3,000円

お礼のお手紙コース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
- 申込数
- 46
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年8月
20,000円

【おすすめ】鶴之湯旅館をミニ苔盆栽で見守るコース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
・鶴之湯ロゴ入り手拭い
・オンライン報告会へのご招待
※オンライン報告会の日程は別途ご連絡を差し上げます。参加・視聴が叶わなかった場合には、別途配信の様子を動画にて報告いたします。
・再OPENした鶴之湯旅館の入り口にお名前付きミニ苔盆栽を設置
※再開した鶴之湯旅館の一階特設スペースにミニ苔盆栽に支援者さまの数だけ飾ります。それぞれ、各支援者様の名前を書いたプレートを設置し、大切に世話して参ります。
※鶴之湯旅館に来ていただいた際に、持って帰っていただくことも可能です。
- 申込数
- 47
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年8月
3,000円

お礼のお手紙コース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
- 申込数
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