ピアチューター養成講座について

本日は、10月7日（日）に行われた秋学期最初のピアチューター養成講座について書きたいと思います。

 

ピア・チューターとは、筑波大学ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター（DACセンター）アクセシビリティが開催する養成講座を受講した後に、支援活動に携わっている学生のことです。

 

10月7日は聴覚障害分野のピアチューター養成講座の1日目でした。朝10時から夕方まで、講義だけでなく多くの実習が行われました。今回の実習の中心は、手書きの要約筆記や、パソコンの要約筆記でした。またピアチューターになる上でのマナーなどについても学び、学んだ内容を模擬授業の中で実際に使ってみるということも行われました。1週間後の10月14日（日）にもまた一日かけて実習が行われ、その間に課題も課されています。

 

パソコン要約筆記では実際に、要約筆記のためのソフトが入っているパソコンを受講生一人につき一台ずつ貸し出して実習を行います。

また先輩ピアチューターや利用学生が数多く参加して下さり、受講生2人に対して、実習内容のフィードバックを与える側が１人以上ついて実習を行うというとても手厚い講座になっていました。

その甲斐もあり、一日の中でも受講生のスキルが向上していくのがよく分かりました。

 

この講座は前述したとおり、2対１や1対１で実習内容のフィードバックを行うこともあり、受講学生の充実した学びにつながることはもちろんのこと、先輩であるピアチューターや利用学生にとっても、自分の支援活動を見直す機会になったり、初任者がどのようなことにつまずくのかを考える機会にもなり、参加者全員の学びにつながっていると感じました。

 

今回の養成講座では、このように受講生、利用学生、ピアチューター、皆さんとても熱心に取り組まれており、障害学生支援の希望になると感じました。しかし、一方でこのような熱心な支援者が、長期的に継続して支援にあたれる環境を作っていくことも今後の障害学生支援の課題となっています。

 

支援者が、継続して安定的に支援を行っていくためには、努力や熱意だけでは乗り越えられない部分が数多く存在しています。むしろ熱心な支援者ほど燃え尽きてしまうこともあります。

 

現在、国からの交付金が削減される方向性の中で、実際の支援や養成講座で必要となる機器のメンテナンスや購入にも費用がかかります。またピア・チューターが安定的・効果的に支援を行うための研修費なども必要になっています。

 

引き続きご支援のほどどうぞよろしくお願い致します。

 

【聴覚障害分野のピアチューター養成講座の様子】