国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を

国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を
国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を 2枚目
国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を 3枚目
国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を
国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を 2枚目
国重要文化財「矢中の杜」を守り繋ぐ│千年先まで残すための防災設備を 3枚目

支援総額

4,001,000

目標金額 3,000,000円

支援者
231人
募集終了日
2025年6月14日

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プロジェクト本文

終了報告を読む

クラウドファンディング終了と

プロジェクト成立の御礼

 

4月26日よりスタートしましたプロジェクトは、6月14日をもちまして、無事に終了いたしました。

最終的に代理支援を含めて280名超の方々から、総額 4,001,000円ものご支援をいただきました。

ご支援いただいた皆様、チラシ配布やSNSでのシェア等を通じて応援いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。


今回のクラウドファンディングは、300万円という当NPO法人にとってはハードルの高い目標金額を掲げたこと、そしてAll or Nothing方式での挑戦と、大変緊張感のあるプロジェクトでした。


また、「傷んでいる建物の修繕」のように、すでに起きたことへ対応するための費用ではなく、「防災」という今後起こりうる事に対応するための費用について支援を募る、という点にどこまで多くの方々に共感いただけるか、不安もありました。

 

しかしプロジェクトが公開されると、私たちが想像していた以上にたくさんの方々からの温かいご支援をいただき、応援メッセージや共感のお言葉も多数頂戴いたしました。

皆様お一人お一人のご厚意のおかげで5月21日には第一目標を達成し、第二目標にチャレンジできたことは、私たちにとって大いに励みとなりました。

 

また、クラウドファンディングを通じて、これまで矢中の杜をご存知なかった方々へ私たちの活動をお伝えする機会にもなり、支援の輪が広がったことも心より嬉しく、ありがたく感じております。

 

今回のクラウドファンディングで集まったご支援は、矢中の杜の「防災」のための費用として、大切に使わせていただきます。

まずは7月に予定している防災設備工事を無事に実施し、そのご報告ができるよう尽力してまいります。


今後とも、矢中の杜の活動を応援していただきますようお願い申し上げます。

 

2025年6月15日

NPO法人“矢中の杜”の守り人

邸宅所有者 森洋

 

第一目標金額達成のお礼と

ネクストゴール500万円への挑戦

 

5月21日(水)を持ちまして、支援総額が目標金額として設定していた300万円に達しました。
ご支援いただいた皆様、SNS等でシェアしてくださった皆様、チラシ配布にご協力くださった関係各所の皆様、日頃より矢中の杜の活動を応援してくださっている皆様のおかげで、目標を達成することができました。
この場をお借りして、心より感謝申し上げます。

 

300万円の目標を達成したことで、重要文化財として最低限行わなければならない防災設備(自動火災報知機等)の設置工事を問題なく実現することができます。
今、私たちの中で大きな課題となっている「防災」への第一歩を踏み出すことができ、大変嬉しく思います。

 

しかしながら、この先には、さらに大きな課題に直面することが必至となっています。
・保存活用計画、防災計画の策定(地盤調査含む)
・耐震診断
・耐震設計
・耐震工事 など
これらの実現には、今回の防災設備の工事以上に、莫大な費用を要することは確実です。

 

そのため、ネクストゴールとして「500万円」を設定し、クラウドファンディング終了日の6月14日(土)までの残りの期間、引き続き挑戦を続けることにいたしました。
いただいたご支援は、今後の必要な計画策定、調査、工事の実現に向けた費用の一部として大切に活用させていただきます。

 

施主である矢中龍次郎氏が目指した「千年住宅」を、災害から守り抜き、未来へと繋げていくために、皆様の温かいご支援が不可欠です。
 
引き続き、皆様のご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

NPO法人“矢中の杜”の守り人

邸宅所有者 森洋

 

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矢中の杜  国指定重要文化財

 

矢中の杜やなかのもり」は、茨城県つくば市北条地区に位置し、昭和13~28年に建てられた近代和風建築です。施主・矢中龍次郎は、日本の湿気に耐える「千年住宅」を目指し、通気性や素材に工夫を凝らしました。職人技が光る板戸絵や銘木、調度品も特徴です。

 

2011年に国登録有形文化財、2023年に国重要文化財に指定。しかし、2011年の東日本震災や2012年の日本最大級の竜巻による被災、加えて近年の気候変動によって、邸宅の維持管理は困難になっています。

 

施主の目指した「千年住宅」を守り繋ごうとする守り人もりびと」は、邸宅を本気で千年残すべく日々活動に取り組んでいます。今後起こりうる災害に備えるため、まずは防災設備の設置工事が急務となっています。その実現に向けて、クラウドファンディングに挑戦します。

 

一人でも多くの方に矢中の杜のことを知っていただき、「残したい」と思い、ご支援いただけたら嬉しいです。

 

今、矢中の杜を守ろうとする守り人、そして今回クラウドファンディングに関わる皆さんは、千年先の未来まで生きることはできません。けれど、私たちの取り組みが、千年先の未来へとつながることを願って。

 

皆さんのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

NPO法人“矢中の杜”の守り人

邸宅所有者 森洋

 

代理支援について

インターネットでの支援方法が分からない方へ

クラウドファンディングのご支援をいただく場合、本来はREADYFORでの会員登録が必要となります。一方、操作方法が分からないという方からは、代理支援という形での支援も承っています。

▶代理支援についてはこちら

 

English Page

For those who wish to support us in English, please kindly refer to the link below.

▶English Page is here.

How to Support by Credit Card

 

 

矢中の杜(旧矢中家住宅)
実業家・矢中龍次郎の建てた「千年住宅」

 

関東の霊峰「筑波山」の麓に位置する茨城県つくば市北条地区。


歴史ある北条地区の表通りから一歩入ると、木々に囲まれた中から鮮やかな山吹色の外壁の邸宅が見えてきます。こちらが「矢中の杜(旧矢中家住宅)」です。

 

本館正面玄関

 

北条地区出身の建材研究者であり、現「株式会社マノール」の創業者でもある矢中龍次郎氏によって、昭和13年から15年もの歳月をかけて建設された近代和風住宅です。


約770坪の敷地内に山吹色の外壁が目を引く本館(居住棟)、その奥には重厚な2階建ての別館(迎賓棟)が建ち、その周囲には広大な庭園が広がっています。

 

 

 

施主矢中龍次郎と「千年住宅」への想い

 

矢中の杜(旧矢中家住宅)の建築の背景には、矢中氏の並々ならぬ想いがありました。

 

生涯にわたって様々な建材を発明、商品化してきた実績を基にして、還暦を迎えるころに、故郷に錦を飾ろうとこの邸宅の建築に取り掛かりました。


「永年の研究、発明成果を適用して、理想の木造のモデル住宅を作る」という想いを込めて建てた自邸について、龍次郎氏は「千年保つ」であろうと胸を張ります。

 

施主 矢中龍次郎
建築直後の写真

 

伝統的な木造建築をベースに、矢中氏の研究成果や建築観が反映された独特の構造や材料、工夫が随所に取り入れられ、内部は格式の高く、豪華絢爛な意匠に目を奪われます。


また、特筆すべきは通気の構造。邸宅内の至る所に散りばめられた通気口や通気のための工夫は、湿度の高い日本の気候においても、建物の耐久性を保つのに大きな効果を発揮していました。


邸宅は、そのあまりの豪邸ぶりに、当時の地域内では「矢中御殿」と呼ばれていたほどでした。  

 

 

 

NPO法人“矢中の杜”の守り人
邸宅を守り、未来に繋ごうとする者たち

 

「NPO法人“矢中の杜”の守り人」の誕生

 

矢中氏の死後、しばらくして空き家となってしまった邸宅は、数十年の間、時間が止まったままでした。

 

しかし、2008年に転機が訪れます。新たに邸宅の所有者となった森洋と、「邸宅に一目惚れした」という筑波大院生が中心となって、再生活動が始まりました。

 

埃やカビ、クモの巣に覆われた部屋を、一つずつ丁寧に掃除しました。埃を払い、雑巾で拭き上げ、調度品の記録をとっていきます。作業の合間には、古い写真や資料を見つけて、かつての邸宅の姿を思い描きながら語り合いました。

 

当時の暮らしをそのまま映す調度品も数多く残されており、手をかけて綺麗にすると、その魅力が再び蘇ります。まるで、時間が巻き戻され、かつての息遣いがよみがえるような瞬間でした。

 

掃除から始まった活動は少しずつ関わる人の輪を広げるとともに、邸宅のことをより知るにつれて、「この邸宅はすごいぞ」という確信をさらに強めます。

 

この邸宅を文化遺産として、きちんと残し、活用していこう」と集まった有志たちは、この空間のことを、施主の名前と現邸宅所有者の名前にあやかって新たに「矢中の杜」と名づけ、この邸宅を守り、未来に残していくための団体を立ち上げます。

 

これが「矢中の杜」の誕生、そして「NPO法人“矢中の杜”の守り人」の発足でした。

 

      

邸宅に魅了され、集まる「守り人」たち

 

「矢中の杜」の空間に魅了され、ここを守り残そうと集まる人たちのことを「守り人」と呼んでいます。

 

守り人には、NPOの会員を中心として、年齢も興味も特技も様々な人がおり、日々多種多様な活動が行われています。

 

・建築に興味のある人

・歴史が好きな人

・昭和の文化が好きな人

・庭の樹々や石に興味津々な人

・草取りに楽しみを感じる人

・写真を撮るのが趣味な人

・邸宅でひたすらのんびりしたい人

・なんとなく手伝ってくれる人

など、様々な方が守り人として関わっています。

 

皆それぞれの過ごし方を見つけて、得意分野を生かしながらボランティアとして活動に関わり、それがさらに矢中の杜の魅力を高めています。

 

ただ、全員に共通するのは、「とにかくここを残したい、本気で1000年先まで残すにはどうしたらいいか」という想い。この点は揺らぐことなく、これまで活動を続けてきました。

 

守り人による邸宅公開時のガイドの様子

 

NPO発足当初から、私たちの活動の中心となっているのが、毎週土曜日に行っている「邸宅公開」です。守り人がガイドとして邸宅をご案内し、訪れた方にその歴史や建物の特徴を丁寧に解説しながら、邸宅の魅力を伝えています。

 

また、日々の手入れはもちろん、邸宅を活用した様々なイベントにも積極的に取り組んでいます。

 

さらに、邸宅はNPOの活動にとどまらず、外部の方々にも活用していただけるよう開かれた場所としています。いわゆる貸切利用も可能で、これまでにも作品展示や教室の開催、さらには映画やドラマのロケ地としてもご利用いただいてきました。

 

外部の方による活用を通じて、私たちも普段の活動とはまた違った視点で邸宅の魅力に触れることができ、とても楽しませていただいています。

 

 

NPOの活動当初から、地域との関わりも大切にしています。なかでも、北条地区の地域団体「北条街づくり振興会」とは日頃から密接に連携しており、振興会のメンバーの中には、私たちNPOの会員として活動してくださっている方もいます。

 

地域の皆さんと手を取り合いながら活動できることは、私たちにとって何よりの励みです。

 

 

国登録有形文化財、
そして国指定重要文化財へ指定

 

再生活動の中で行った調査結果をもとに、邸宅は「旧矢中家住宅」として、2011年に国登録有形文化財に登録されました。


さらに2023年には、日本の気候風土に配慮した実験的な住宅としての学術的な意義や、優れた意匠が改めて評価され、国重要文化財に指定されました。

 

重要文化財指定の背景には、NPOを中心とした保存活用活動が積極的に行われていること、今後も適切に保存されていくことへの期待も含まれていると感じています。

 

 

 

いま必要となる防災
本気で千年先まで残すために、すべきこと

 

二度の大災害での被災、
近年の気候変動による邸宅維持の難しさ

 

ここまでのお話を読んでいただいた方には、私たちの活動の歩みは順風満帆のように見えたかもしれません。しかし、全くそうではなく、大きな壁にぶつかっては何とかそれを乗り越えて、また大きな壁にぶつかって…の繰り返しです。

 

元々空き家状態で傷んでいたところに、二度の大災害での被災に見舞われ、邸宅のダメージはさらに広がりました。


①2011年3月11日:東日本大震災

東日本大震災では、不同沈下の進行、屋根瓦の崩落、外壁・内壁の崩落や亀裂、建具や調度品の損傷、大谷石擁壁の崩落など、邸宅内外において大きな被害を受けました。

 

 


②2012年5月6日:日本最大級の竜巻

竜巻での被災は、地震の被災状況とまた種類が異なりました。外から飛ばされてきたあらゆるものが建物にダメージを与え、その様は「被弾」とも言える状況でした。

 

また、東日本大震災の時には奇跡的に一枚も割れずに済んだガラスが、竜巻で数十枚割れてしまいました。邸宅の中も、庭園もいろいろなものが吹き飛ばされ、大変な被害となりました。

 

 

被災から10年以上経った現在でも、完全な修復には至っていません。部屋によっては、立ち入り禁止となっていたり、活用禁止のところもあります。

 

さらには近年の気候変動も邸宅の維持管理、NPO活動の実施に大きな影響を与えています。

 

記録的な暴風雨による雨漏りの発生や庭木の倒壊、厳しい猛暑による夏場の活動中止など、常に課題は山積みです。また、地震大国である日本では、耐震対策も必須です。


そして、これらの対応には、巨額な資金が必要なことは言うまでもありません。
 

 

本気で1000年先まで残すために、
いま取り組むべき「防災」

 

簡単には解決困難な課題を多く抱える私たちですが、「本気で1000年先まで残すために、今何をすべきか」を考える中で「防災」が大きなキーワードになっています。

 

すでに起きてしまった被害の修繕も差し迫っている危機ではありますが、それだけでなく、防火や耐震といった、これから起こる可能性のある災害への対策も大きな課題です。

 

その第一ステップとして、重要文化財に指定されたことによる適法化のための防災設備(自動火災報知等)の設置工事を行うことが急務となっています。火災による文化財の消失のニュースを度々耳にする昨今ですが、私たちにとっても他人事ではありません。

 

また、この邸宅を文化財として永く適切に残していくための「保存活用計画」や「防災計画」の策定も必要です。それに基づき、耐震診断、耐震補強工事など、専門性や多額の資金が必要となる大きなチャレンジが続きます

 

 

 

クラウドファンディングの目的
今後長く続く大きなチャレンジの第一歩

 

重要文化財の指定に伴う適法化のための工事費用、保存や防災のための計画策定費用を確保し、今後への第一歩を踏み出すために、クラウドファンディングに挑戦することにしました。

 

クラウドファンディング概要


●第一目標金額:300万円

※集めた資金の一部は、NPO法人“矢中の杜”の守り人より邸宅所有者の森氏に寄贈します。

 

●資金使途:国指定重要文化財「矢中の杜」の防災設備の設置工事費(自動火災報知設備等の設置)・工事管理費・事務管理費・専門家助言費

 

<目標金額300万円の内訳>
・防災設備工事費用(所有者自己負担費、工事管理費、NPO事務費、専門家助言):210万 

・広報費:8万円
・リターン費:7万円
・クラウドファンディング諸経費:75万円

 


※寄贈について
 ・寄贈先:邸宅所有者の森洋様
 ・寄贈の理由:防災設備工事実施における邸宅所有者自己負担分に充当するため。
 ・寄贈先から寄贈を受け取ることについての了承と、名称掲載に関する許諾を取得しています。

※目標金額の300万円を超えてプロジェクトが達成された場合、集まった資金は、邸宅の保存活用計画や防災計画の策定および耐震診断に活用させていただきます。

※本プロジェクトはAll or Nothing方式での挑戦となります。万が一募集終了日までに第一目標金額に到達しなかった場合、いただいたご支援は全額返金いたします。

 

 

なぜクラウドファンディングなのか?

 

「国の重要文化財になったことで補助金を受けられて、心配ないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、実はそうではないのです。


重要文化財になったことで、むしろ満たさないといけない条件も増え、これらのことを実行するにあたってのハードルもはるかに高くなりました。国や県からの補助を受けられたとしても、数百万、数千万という単位で所有者負担は発生し、それを賄うことは容易ではありません。

 

私たちボランティアの力だけでは非常に難しく、専門家はもちろん、あらゆる方々の支えが必要です。

 

当初、NPO内でも「クラウドファンディングはハードルが高いのではないか」という声があり、実施にあたっては何度も議論を重ねました。


それでも私たちがクラウドファンディングに挑戦することを決めたのは、単なる資金調達の手段にとどまらず、以下のような大きな可能性があると考えたからです。

 

  • 「矢中の杜」のことを知らない人にも活動を知ってもらう機会になる
  • 知っていても関わるのに躊躇いがある(あるいは遠方に住んでいる)人にも支援をしていただく機会になる
  • 同じような悩みや苦労を抱えながら活動している人や団体とのご縁が広がる可能性がある

上記のような資金調達以外の効果も期待しています。

 

今回のプロジェクトを通じて、「矢中の杜」を知る人、訪れる人、残したいと思う人、そして活動に参加したいと思う人を増やしていきたいと考えています。

 

 

矢中の杜のこれから
守り人と地域の方と共に、邸宅を守り、千年先まで繋ぐ

 

地域と防災をテーマにした新たな挑戦

 

今回のクラウドファンディングと並行して、「地域と防災」をテーマにした活動も始めています。

これは、「文化と防災」でつながる地域遺産保全の体制を築くプロジェクトで、矢中の杜を中心に、文化遺産を通じた地域防災のあり方を考えるものです。

 

文化遺産には、その土地ならではの知識や歴史が詰まっています。私たちは、それを学びながら、関わる人々が連携できる仕組みをつくりたいと考えています。

 

現在、日本ナショナルトラストのサポートを受け、このプロジェクトを進めています。

(詳細はこちら:https://www.yanakanomori.org/?p=11618

 

クラウドファンディングでも「防災」をキーワードの一つに据えていますが、「矢中の杜」単体で考えるだけでなく、地域という視点でも考えていきたいと思っています。

 

防災は単なる施設の整備だけではなく、「地域の文化遺産を守るため、何かあったときに備えたネットワークづくり」も重要です。NPOだけでなく、地域の皆さんとともに防災を考える機会を増やしていきたいと思います。

 

 

プロジェクトにかける想い

 

今回のクラウドファンディングは、これから長く続く大きなチャレンジの第一歩を踏み出すことであると考えています。

 

第一目標である300万円で実現できるのは、今すぐに必要な「最低限の工事」のみです。しかし、最低限の工事すら、現在の所有者やNPOの資金だけではかなり厳しく、寄付金なしではその一歩を踏み出すことすらままならないという状況です。

 

国重要文化財に指定されたことで、今後は保存活用計画や防災計画の策定、耐震診断、それに基づく耐震・修繕工事など、さらに大きな課題に取り組まなければなりません。正直なところ、どのように進めていけばいいのか手探りの状態ですが、常々頭を抱えながら何とか前に進もうとしています。

 

このページをご覧くださった皆さんに、矢中の杜のことを知っていただき、一人でも多くの方が「残したい」と思い、ご支援いただけたら嬉しいです。

 

今、このクラウドファンディングに関わる人たちは、千年先の未来まで生きることはできません。けれど、私たちの取り組みが、千年先の未来へとつながることを願って――。

 

皆さんのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

リターン一覧表

 

リターンタイトル

在庫数

金額

邸宅見学│1回   ¥5,000
国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集 200 ¥10,000
北条「みんなの登校日」Tシャツ(S) 10 ¥15,000
北条「みんなの登校日」Tシャツ(M) 10 ¥15,000
北条「みんなの登校日」Tシャツ(L) 10 ¥15,000
フラワーアレンジメント教室参加体験 5 ¥15,000
オンライン座談会(国重要文化財指定の裏話)   ¥15,000
【NPO初代理事長・早川公】オンライン講座 (※)   ¥15,000
北条地区4件の文化財建造物巡り 20 ¥30,000
邸宅利用│1日貸切 2 ¥50,000
【NPO初代理事長・早川公】オーダーメイド講座 (※) 3 ¥100,000
【企業様向け】スポンサーコース│300,000円   ¥300,000
邸宅見学│永久パス   ¥500,000
応援コース│3,000円   ¥3,000
応援コース│10,000円   ¥10,000
応援コース│30,000円   ¥30,000
応援コース│50,000円   ¥50,000
応援コース│100,000円   ¥100,000
応援コース│300,000円   ¥300,000
応援コース│500,000円   ¥500,000
The Course for who live outside Japan [3,000 yen]   ¥3,000
The Course for who live outside Japan [10,000 yen]   ¥10,000
The Course for who live outside Japan [30,000 yen]   ¥30,000

 

※早川公の研究内容については以下のリンクを参照ください。

https://researchmap.jp/hayakawako/

 

 

実行者メッセージ

 

森 洋

邸宅所有者

旧矢中家住宅は邸宅施工時、施主や各種職人が「千年活用できる邸宅」という想いを込めて施工しましたが、本当に千年先まで邸宅を維持管理をするためには定期的なメンテナンスが必要不可欠です。
これから千年の間には経年劣化、各種災害などの様々な困難が予想されます。
先人たちの想いを受け継ぐため、そしてつくば、茨城県、そして日本の文化財としての役割を全うするために皆様のご協力を仰ぎたく存じます。
何卒ご協力のほど、よろしくお願いします。

 

井上 美菜子

NPO法人“矢中の杜”の守り人 理事長

大学院生の時に邸宅に一目惚れして、所有者の森さんと共に再生・保存活動を始めてから、本当にたくさんの方々のサポートのおかげで、ここまで活動を継続することができました。

今回、クラウドファンディングに挑戦する決断ができたのも、応援してくださる皆様の存在があってこそです。

国の重要文化財に指定されるという大変栄誉ある節目を迎えた半面、邸宅の維持管理、そして今後の保存活用を考えると難しい課題は増す一方で、日々頭を抱え、悩みながら前に進んでいます。

すでに矢中の杜をご存知の方も、このクラウドファンディングで初めて知ってくださった方も、この貴重な文化遺産を後世に残していくために、お力添えいただけますと幸いです。

 

 

応援メッセージ

 

五十嵐 立青 様

つくば市長

「矢中の杜」として親しまれてきた旧矢中家住宅が、令和五年、つくば市で二例目となる国の重要文化財に指定されました。

昭和初期に建てられたこの近代和風住宅は、卓越した建築意匠と空間美を備えながら、長らく空き家として風雨にさらされてきました。そうした中で、この邸宅を守り続けてきたのは、一人の熱意ある想い、その想いに共鳴した「矢中の杜の守り人」のみなさん、そして地域のみなさんの粘り強い努力にほかなりません。

文化財の保存には、専門的な知見や修復技術はもちろん、長い時間と多くの資金、そして何よりも継続的な情熱と地域とのつながりが不可欠です。制度的支援や補助金だけでは維持しきれない状況のなかで、住民自らが文化を支え、未来へと手渡すその献身的な姿勢は、成熟した市民社会の象徴ともいえるでしょう。

「矢中の杜」は、地域の記憶と精神を今に伝えるかけがえのない遺産です。その価値ある営みに、ぜひ多くの方々の参画をお願いいたします。ともに文化を守り、次世代へ紡いでいきましょう。

 

上北 恭史 様

筑波大学 教授

旧矢中邸は、現在のNPO法人“矢中の杜”の守り人理事長の井上美菜子さんが、筑波大学大学院世界遺産専攻の学生の時から保存に取り組んできた建物です。

この邸宅を手に入れた森さんが途方に暮れて相談したところから保存活動が始まりました。井上さんは仲間を集め、ボランティアで清掃に取り組み、荒れ放題だった邸宅を少しずつ手直ししながら、なんとか住居の体裁を整えていきました。

それと同時に、修士研究として施主の矢中龍次郎氏に光を当て、この邸宅の由来を明らかにするとともに、その文化的価値を特定していったのです。

竜巻や大地震による被害を乗り越え、ようやく国によって認められた文化遺産にまでなりました。しかしこれが終着点ではありません。文化遺産として後世に残していくためには、これから始まるであろう大きな修理のための準備をしなければなりません。草の根運動から始まった旧矢中邸を未来へ繋ぐため、ぜひ皆様の温かいご支援をお願いいたします。

 

坂入 英幸 様

北条街づくり振興会 会長

私の小学校時代(昭和30年代)、すぐ隣の校舎から見える全くの異空間「矢中御殿」は皆が羨望の眼差しで魅入る存在でした。「矢中の杜」の重要文化財指定は北条の街に大きな魅力をもたらしてくれました。 

北条の街の活性化のために18年前に立ち上げた私たちの会「北条街づくり振興会」が、先ず最初に手掛けた活動の一つが地域に眠るお宝の発掘です。そして旧矢中邸に着目し、強力な援軍になったのが、活動に積極的に参画してくれていた筑波大の学生です。地元サイドは全くの素人、ただ人には負けない地元愛はあります。若者が気持ちよく活動できるよう愛情を注ぎ、環境を作ることに腐心した記憶があります。

今後も新たな息吹が吹き込まれたこの文化財を大切に守り、育て、一層活用が進むよう当会も一体となって支援していきたいと思います。どうぞ多くの皆様のご協力、ご支援をよろしくお願いいたします。

 

濱田 雅子 様

公益財団法人 濱田庄司記念益子参考館 事務局

矢中の杜との出会いは8年程前に遡ります。「御殿まるごとマーケット」にて、古き良き文化を有する街並み、そして古い建物を活用し女性たちが楽しげに場を明るくしている温かい光景に感じ入りました。私は、古民家群と庭園を有する美術館の管理・運営の職に就いており、皆さんの取り組みに大変興味を持ちました。

北条地区の街歩き他、庭作りのワークショップ、お掃除会など、時間が許す限り通ううち、それらの取り組みは過疎地域の町おこしの出来うること、文化財維持の課題克服すべきこと全てを網羅し、惜しげもなく実行する様に感銘を受けました。

この度の防災設備を整えるプロジェクトは、地域の宝が長く保たれる道筋を作るだけでなく、我々のように同じ課題を抱えた文化財所有者や自治体など多くの方に対して、さらなる希望を与える先進事例となることは間違いありません。心より達成を願います。

 


 

プロジェクトの取材動画のご紹介(5/26追記)

 

いつも「矢中の杜」の保存活動にご理解と温かいご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

ケーブルテレビACCS『月刊チラシズム』様のYouTubeにて、今回のプロジェクトの取材をしていただいたのでご紹介します。

「矢中の杜」の魅力や今回のプロジェクトに懸ける想いが10分程度の動画で存分に伝わる内容となっているので、ぜひご覧ください!

 

 


プロジェクトに関するご留意事項

○第一目標金額達成後のキャンセル・返金のご対応は、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。

○本文内に掲載している画像はご本人様より掲載許諾を得ています。

○支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合があります。

○本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「支援契約」の中にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。

プロジェクト実行責任者:
特定非営利活動法人“矢中の杜”の守り人(団体代表者:井上美菜子)
プロジェクト実施完了日:
2025年9月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

国指定重要文化財「矢中の杜」の防災設備の設置工事費(自動火災報知設備等の設置)・工事管理費・事務管理費・専門家助言費

リスク&チャレンジ

リターンを実施する上でのリスクについて
オンライン座談会、講座などの具体的な日時は現在調整中です。
プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
行政からの補助金と自己資金で対応

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リターン

5,000+システム利用料


邸宅見学│1回

邸宅見学│1回

●邸宅見学│1回
・邸宅見学が1回できます。
・1口で1名様がご利用いただけます。
・2025年7月までに、メールで邸宅見学権をお送りします。
・メールの送信日を発効日とし、発効から1年を有効期限といたします。
・開館日であればいつでもご来館いただけます。

===以下もお届け===
●お礼メール
●邸宅内のパネルにお名前掲載(希望制)
・2026年3月末まで邸宅内にお名前を掲載します。

申込数
84
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年7月

10,000+システム利用料


国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集

国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集

●国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集
・国重要文化財に指定された際に制作した記念写真集です。
・写真は野中典子様による撮影です。
・再販予定はないので、ぜひこの機会にお手に取ってご覧ください。

●矢中の杜リーフレット

===以下もお届け===
●お礼メール
●邸宅内のパネルにお名前掲載(希望制)
・2026年3月末まで邸宅内にお名前を掲載します。

申込数
80
在庫数
120
発送完了予定月
2025年7月

5,000+システム利用料


邸宅見学│1回

邸宅見学│1回

●邸宅見学│1回
・邸宅見学が1回できます。
・1口で1名様がご利用いただけます。
・2025年7月までに、メールで邸宅見学権をお送りします。
・メールの送信日を発効日とし、発効から1年を有効期限といたします。
・開館日であればいつでもご来館いただけます。

===以下もお届け===
●お礼メール
●邸宅内のパネルにお名前掲載(希望制)
・2026年3月末まで邸宅内にお名前を掲載します。

申込数
84
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2025年7月

10,000+システム利用料


国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集

国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集

●国重要文化財 指定記念│矢中の杜写真集
・国重要文化財に指定された際に制作した記念写真集です。
・写真は野中典子様による撮影です。
・再販予定はないので、ぜひこの機会にお手に取ってご覧ください。

●矢中の杜リーフレット

===以下もお届け===
●お礼メール
●邸宅内のパネルにお名前掲載(希望制)
・2026年3月末まで邸宅内にお名前を掲載します。

申込数
80
在庫数
120
発送完了予定月
2025年7月
1 ~ 1/ 23

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