点から面へ。国全体で児童労働を減らすため、ガーナ政府との活動の今とこれから。

みなさん、こんにちは。ACE副代表の白木朋子です。
久しぶりの近況報告となりますが、いかがお過ごしでしょうか？

 

現在挑戦中のACE SDGsプロジェクトのクラウドファンディングへのたくさんの応援、ありがとうございます！現在、228人の支援者さまがご支援という形でアクションに加わってくださっていること、大変心強いです。

 

先日6月28日から7月8日まで、ガーナ出張に行ってまいりました。
主な目的は、昨年6月に終了した、ガーナ政府の「児童労働フリーゾーン（CLFZ）認定制度」の構築に関する事業のフォローアップを行うことでした。

 

CLFZ認定制度とは、児童労働を予防・解決するために必要な要件を満たしているコミュニティや自治体を、一定の地域（ゾーン）単位で認定する制度です。CLFZを国全体に広めていくことで、ガーナ全体として児童労働を減らしていくための国のしくみです。

 

ちょうど5年前の夏、ガーナ、コートジボワール、米国からの政府の代表者が集まる場で、英語での初めてのプレゼンテーションを乗り越え、その後ガーナの雇用労働大臣に会いに行き、「一緒にCLFZの制度作りをぜひやらせてください！」と申し出たところから、ACEとガーナ政府との取り組みは始まりました。

 

今回の出張では、ガーナ政府が発行しているCLFZガイドラインの改訂について話し合う会議に参加したり、CLFZのコンセプトを採用したプロジェクトを計画している国際機関などの関係者に会って情報交換したり、連携の可能性について話をしてきました。

 

子どもを児童労働から守るために、学校や地域住民、社会サービスを担う行政がそれぞれの役割を果たして、子どもたちが健全に学び成長できる環境を、地域全体で支えていく仕組みが強化されることをCLFZでは目指しています（これを「エリア（＝地域）ベースアプローチ」と呼んでいます）。

 

昨年終了した事業を経て、児童労働への取り組みにおいて、エリアベースで地域住民と行政が一緒になって社会としての仕組みを整えていく重要性を認識する人たちが増えてきたことを感じます。そして、より大きな変化やインパクトを生み出していくために、政府や企業、NGOなどの資源をうまく結びつけ、連携していくことが不可欠との認識も広がってきました。

 

特に、ガーナのカカオ産業での児童労働に取り組んできた企業や、ユニセフや世界銀行といった国際機関の方々からも、「ぜひ連携したい」という声が聞かれ、ACEや日本のプレーヤーへの期待もひしひしと感じています。

 

5年前を思い返したとき、5年後にこんな景色が広がっているなんて想像もできませんでした。それは、25年前にACEの活動を始めたときも同じです。

 

できるかどうかはわからないけど、できる方法を考えて全力を尽くす。わからないなりに前に進むと、協力してくれる人が出てきて、少しずつ先が見えるようになっていく。

 

時には大きな岩が立ちはだかるようにものごとが進まなくなって、不安な気持ちにおそわれることも多々ありましたが、その時々で力を貸してくださったたくさんの方々のおかげで、何とか前に進んできました。

 

本当にありがとうございます！！

 

一つひとつの村で住民の方々と向き合ってきた活動も、政府や企業などの関係者と連携していく活動も、思いは同じ。わたしたちがチャレンジし続ける理由は、子どもたちの笑顔のためです！

 

一日でも早く、ひとりでも多くの子どもたちが安心して学び、遊べるように。そのために今、やらなければならないこと、これからやっていきたいことが今回の出張でさらに見えてきました。

 

わたしたちひとりひとりの力は小さくても、それを集めれば、大きな力になると信じています。だからこそ、たくさんの方にこの問題について知ってもらい、解決のためのアクションに参加・応援してほしいと願っています。

 

今回のクラウドファンディングでめざしているのは1000人の支援者の方とつながり、1500万円を募ること。目標を達成しなければ、今描いているスケールの大きい活動を続けることが難しくなります。

 

7/31までにあと2,052,000円、772名の方とつながり、社会に対してより大きなインパクトをもたらす活動を進めていきたいです。ぜひACEの活動を応援してください！

 

これまでACEのチョコレートプロジェクトで取り組んできたことや私の経験についてお話しさせていただくというリターンもあります。今、チームで一生懸命作り上げている、25周年記念の新作チョコレートも、ぜひみなさんに楽しんでいただきたいと思っています！

 

この機会にプロジェクトのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします！！

 

2023年7月　ガーナの首都アクラにて

 

最後までお読みいただきありがとうございました。
暑い日が続きますので、どうぞご自愛ください。

 

ACE副代表　白木 朋子