朝日新聞 4月26日

【2020年4月26日 朝日新聞「ひと」2面掲載】

 

    新緑芽吹き、心地よい季節となりました。

今まで誰もが経験したことのない未曽有の事態に人々が心を合わせ、この局面を乗り切ろうと頑張っています。

　先週、千葉県愛護センターに保護されていたセッターを引き取りに出向きました。

ヨレヨレで毛並みもバサバサ。下痢で汚れたおしり・・・。

「とっても性格が良くて可愛いですよ！」と職員さんのお墨付きどおり、

フレンドリーで愛くるしいセッター君。

右目はチェリーアイ。首に握りこぶしほどの、大きな腫瘍がいくつも・・。とにかくあちこちに・・。リンパも全てが腫れてかなり重症。

首輪すらも痛くて、付けることができません。

脱走するような性格でもなく、長く走れるような健康状態でもありません。

愛護センターに収容されていましたが、誰も迎えに来ませんでした。

猟期も終わり、治療にはお金がかかるので、捨てられたのでしょう。

 

迎えに行った初対面の私たちにも、愛くるしい目でこちらをしっかり見つめ、尾をちぎれんばかりに振りながら体をすり寄せ甘えてきます。

 

置き去りにされた時には、どれだけの不安と恐れの中、捨てた飼い主をさがしたことでしょう。

愛護センターから、そのまま病院に向かい、しばらく入院することになりました。

 

シェルターから愛護センターまでの交通費は約4000円。

保護したセッター君には、これから少なくない医療費が発生することでしょう。

 

みなさまからご支援いただきました貴重なご支援金のおかげで

このような情勢の中でも、私たちは活動を続けられています。

 

本日 ４月２６日（日）朝日新聞２面に

みなさまと共に築いたクラウドファンディングが紹介されました。

 

そして初夏には「鳥猟犬相談窓口」がいよいよ始動します。

皆さまの想いを、ひとつひとつ”かたち”にし、私たちは進みます。

 

これからも、私たちの活動をお見守りいただけましたら、とてもうれしく思います。

鳥猟犬の未来のために。

そして互いを尊重し、慈しみ、温かい社会となりますように。