論文で世界を繋ぐ -International Journal Club-

J-TOPの活動をご紹介する第2弾。International Journal Clubをご紹介します。

この活動は薬剤師 J-mentor の河添仁先生とMDアンダーソン、ジェフ=ブライアン先生が発起人となり企画してくださったものが、J-TOP 全体の活動として昇格したプロジェクトとなります。今回は宮城県立がんセンター薬剤部の土屋雅美先生からご紹介して頂きます！

ジャーナルクラブという言葉をご存じでしょうか？論文を、批判的吟味を行いながら読み解くことを指します。J-TOPのジャーナルクラブでは、多職種が参加することにより、論文の読み解き方の習得だけではなく、論文から得られた情報を上手に使用して多職種チームでのコミュニケーションを円滑に進められるようになることを目指しています。

質の高いがん医療を行うためには、各職種がこのような医学的根拠（エビデンス）という「共通言語」を用いて、専門的な視点からの意見を交わすことができることが重要です。

一方で、立場や肩書、職種などに関係なく、自由に発言、ディスカッションできる雰囲気を大切にしていきたいと考えています。

J-TOPでは、2019年2月より日本とMDアンダーソンのメンバーでオンライン会議ツールであるZoomを使用し、英語のジャーナルクラブを開始しました。韓国やタイなどアジア各国からも参加者を募り、米国やアジア諸国とのがん医療の違いなどについて活発なディスカッションが行われました。

また、2020年4月からは新型コロナウイルスの流行を受け、J-TOPとしてこの状況下で情報発信を行えないかと考え、有志が集まり日本語でのジャーナルクラブも開始しました。COVID-19とがん患者さんの関連について、医師、看護師、薬剤師など、各領域の専門家からのコメントを交えながら論文を読み解きました。それぞれの職種の考え方を知り、知識の幅を広げる場として役立っています。