卒業の季節。今、アフガニスタンにおける「卒業」の意味とは。

 

 

政変後に少女が描いた絵。学校の門に鍵が掛かっている。

 

今、「卒業」ということばを聞くと、学校に行けず家から出られない姉妹やいとこのことを考えます。彼女たちが学校に通えないことに無力さを感じ、自らも自分の卒業祝いに出席しない男子大学生を僕は何人も見てきました。

 

先日、現地でコミュニティベースの教室事業に従事する職員と“卒業”について少し話す機会がありました。その時、彼の言ったことばが今も胸に響きます。

 

 

アフガニスタンでの政変後、変わってしまった「卒業」の意味とは

 

東京では、春を感じさせる暖かさが訪れており、卒業の季節となってきました。

 

先日、教員時代お世話になった先輩の先生から「今年の卒業生へのお祝いのことばを動画10秒程で送ってほしい」とメッセージが届きました。

私はちょうどこの卒業生たちが中学一年生の時に担任をしていました。

 

前職では３年生の担任として卒業式に出席しました。

 

 

 

アフガニスタンの女の子たちは、学校に通うことが許されなければもちろん卒業式もありません。

 

これまで学校で歩んできた道のりを振り返り、同時に苦楽を共にした友人や先生との別れを惜しむ、日本ではほとんどの人が経験するそんな機会さえも失ってしまったのです。

 

自分の姉妹やいとこの女の子たちの教育が禁止されたことに対し、悲しさを感じているアフガニスタンの男子生徒・学生も少なくありません。

 

学校に行きたくても家から出ることすら許されない女の子たち。

そんな姉妹やいとこのことを思い、卒業祝いに出席しない男子学生たち。

そんな環境下で、どのように明るい国の未来を創っていけるのでしょうか。

 

誰もが夢や希望を持って勉強することができるアフガニスタンの未来を信じて、私たちは精一杯のサポートを届けていきます。

 

 

プロジェクト実行者　喜納