BC Tube編集部コラム：産婦人科　三ッ浪　真紀子

こんにちは、三ッ浪真紀子です。
私は産婦人科医で、今はボストンで栄養と妊娠についての研究を行っています。ボストンに留学されていた伏見先生にBC Tubeの活動に誘っていただき、クラウドファンディングをサポートさせていただいています。
皆さんはご自身の身体のことを大切にできていますか？私は昔はNoでしたが、今はYesと答えられます。変わるきっかけになったのは29歳の時に患者さんの立場になったことです。医師としてたくさんの病気の知識があったにも関わらず、自分が病気になるかもという気持ちはそれまで全く持てていませんでした。最初は様々な葛藤がありましたが、よく考えたら人はいつか病気になり、それは特別なことではないと気づきました。病気になるまでは自分の身体のことは顧みず、がむしゃらに働いていましたが、それに付き合って耐えてくれた自分の身体に感謝しつつ、病気の部分も含めて自分のことを大切にしようと考えるようになりました。
産婦人科医として婦人科のがんの治療にも関わっていましたが、がんの診断を受けた患者さんは決まってまず家族、仕事のことを心配し、中には治療開始を遅らせようとする方もいらっしゃいます。日本人は自分のことを優先するのが苦手な人が多いですが、自分を大切にするのはとても重要なことです。治療が必要な患者さんには、今はご自身のことを優先すべき時期、誰かに迷惑をかけると思うかもしれないが、そんなことは全くなく、それが皆の幸せになる、とお話をしています。
今回のクラウドファンディングでも自分の親しい方からの手紙、それが自分自身の健康への気づきのきっかけになり、少しでも多くの方が自分の健康のために時間を割き、病気を発見できる機会作りになることを目標にしています。この文章を読んでくださった皆さんも検診に行ったり、セルフチェックをしたり、先延ばしにしていることがあれば、自分のために時間をとってあげてください。また、忙しさで自分を大切にできていなさそうなご家族、ご友人がいれば、是非声掛けをしてあげてください。
健康に関する正確な知識はご自身、家族を守る力になります。お時間を見つけて、BC Tubeの動画を見て、良かったらお知り合いにもご紹介してもらえると嬉しいです。多くの方の気づきのきっかけになるよう、これからもBC Tubeの活動を応援して参ります。引き続き、ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。