杉について　その1

こんにちは。今日は杉について書いていきたいと思います。

 

私のやっている事は非常にシンプルです。

 

自分の住んでいる近くのお米や野菜を食べる事、

お米でお酒を作る事、

漬物を漬けたりする事と

なんら変わりなく、

 

どこを見ても杉が生えている環境で、一番身近な手に入りやすい杉を生活の中に、適所に取り入れていきたいという、何も新しくない発想です。

そんな環境でありながら、教育の中にそれがないのが違和感でしかありませんでした。

 

 

　　　　　　　　花の窟神社

 

ここ熊野は1400万年前までは火山でした。私の住む地域一体も熊野カルデラと呼ばれるエリアの中に入っています。

 

当然温泉も豊富に湧き出るまさに火と水（カミ）の葛藤の恩恵を受けた場所。

 

山の性質も岩山で、その上に生えているのが熊野杉という事です。

　　　玉置神社神代杉　樹齢3000年以上

 

 

台風も直撃する、雨量も多いこの地域はその過酷な自然環境の中でも、油分を多く含み、雨風に耐え忍んできた、逞しく生き残って来た粘り強い種であると言えます。

 

まさに唯一無二の特性を持った杉であると言えます。

 

　　返礼品にもある熊野杉一枚板のまな板

 

 

熊野の杉は大らかな母なる大地が生み出した温かく、しっとりしたまさに母性に包まれたような感触があるのです。

 

科学的な研究では、杉の中に含まれる油分（特に幹）に人間の心を鎮静化させて集中力を高め、リラックスや癒しをもたらすと言われています。

また殺菌作用は檜以上という研究もあります。

 

確かにその通りなんだろうと思います。

 

しかし、私は本当にそれだけだろうか？という疑問もあります。私達はまだ本当に深く杉という物を理解出来ているでしょうか？

 

表面だけで終わっていないでしょうか？

と思えるのです。

 

木は一年一年、年輪を重ねていきます。

一本の丸太を輪切りにすれば、まるで一枚のレコードのように見えます。

 

まさにこの熊野という自然環境の「歴史」「記録」と思えてくるのです。

 

子ども達は言葉より先に、このレコードにそっと体を置いて、この杉が発している歴史の音に

共振していくでしょう。

これが安心感や深い包容力を生み出すのだと思うんです。

 

それが毎日6年間の自然からの教育です。

 

そして成長期の脳や体は、この熊野の母性と共に育てられ発達していきます。

 

子ども達はこの育てられたお母さんを大事にしようと、またそれを自分達の子どもにも伝えようと地域愛、地元愛を養っていくのではないでしょうか。

 

ご支援頂いた方々も、今まで協力して頂いた方々もまたこの子達のお母さんなのです。

 

皆様と共に愛情のスパイラルを発信していきたいと強く思うのです。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました🙇

　　　　　　　　　五郷町