NPO法人presents 代表理事・佐々木隆紘さんから応援コメントをいただきました！

慢性疼痛に関わる仲間から心強い応援コメントが届きました！

理学療法士であり、NPO法人の代表理事であり、駄菓子屋の店主でもある佐々木隆紘さんです。

慢性疼痛は、この社会に生きるすべての人に関係のあるものです。

私は理学療法士として痛みの臨床に15年間携わっています。駆け出しの頃は「痛みは器質的（原因がある）な問題である」と捉えていました。しかし勉強を重ねていくうちに、前線で研究を進めていく先輩方、そして精力的に情報発信をされている先輩方のおかげで、痛みはそんなに単純ではないと気づくことができました。

中でも幼少期の養育環境が、将来の慢性疼痛や精神疾患に影響するという研究報告からは、人間の発達における社会的影響を強く感じさせられました。痛みに関してのみならず、多くの疾患が持って生まれた遺伝子や気質だけでなく、社会的要因に多大な影響を受けているということです。

痛みの臨床をきっかけにこのような課題意識を感じたことから、私は３年前から継続的に月に数回の駄菓子屋運営をしています。目的は一言で言えば「多様な大人の価値観に触れてもらうこと」であり、社会には様々な大人がいることを知ってもらうことです。

東京医科歯科大学の報告では、自宅と学校以外のサードプレイス（家庭や学校とは異なる「第三の場所」、自分らしく過ごせる場）があり、親以外のロールモデルとなる大人がいる子どもは、自尊心の低下を防ぐ可能性があることや、虐待を受けている子であっても、親以外のロールモデルや心理的支援をしてくれる大人がいる子は、レジリエンス（困難をしなやかに乗り越え回復する力）が低くなりにくいなどの報告があります。

痛みは器質的要因だけでなく、心理社会的要因が多大に影響しています。それはつまり、この社会に生きるすべての人が、誰かの痛みの増悪因子にもなり、また保護因子にもなりうるということではないでしょうか？

このイベントは、患者さんや医療者だけでなく、この社会に生きる全ての人が痛みに関する知識を広め、一人でも多くの人が生きやすい社会になるための重要な一歩となると信じ、応援しております。

NPO法人presents

代表理事　佐々木隆紘

https://www.presentsnpo.com/