
支援総額
目標金額 2,500,000円
- 支援者
- 101人
- 募集終了日
- 2017年10月31日
メッセージリレー~秋保地域編③~石の屋珈琲 吉岡純二さん
メッセージリレー~秋保地域編③~
海から山へ。手仕事による真のスローライフを。
石の屋珈琲 吉岡 純二さん
秋保町長袋にあるゆめの森にて、石臼挽きの珈琲を提供している石の屋珈琲さん(はゆな花壇のご近所です)へ行ってきました。
駐車場に車を停めてお店に向かう途中の道端に目をやると、味わいのある壺が埋め込まれたアプローチ。そこに、水生植物が植わっています。
目線を上に向ければ、水槽でゆらゆら泳ぐめだかやおたまじゃくしの姿。ゆったりとした時間の流れる素朴な雰囲気が漂います。
そんなリラックスした店内で、お話を伺いました。
及川:初めに、現在に至るまでの経緯をお聞きしたいです。
吉岡さん:福岡の人間です。もともと海が好きで、海に直結する仕事がしたいという思いから漁師になりました。
及川:今は山にいらっしゃいますが、ルーツは海なのですね。
吉岡さん:そう。父親はテレビ局に勤めていて、スーツを着ていつも忙しそうに働いていました。自分はそうなりたくなかった。
実際、父親の繋がりで就職先を探すことはいくらでもできたようだけど、そういった状況から抜け出すため、漁師の道を志し、そこで得たことが今の自分の土台となっています。
及川:あえて自分を厳しい環境に置くというのは苦労も多かったことと思いますが。
吉岡さん:自分は遠洋漁業をやっていたので、3ヵ月間は、ずっと海の上にいる生活でした。3ヶ月に一度しか帰ってこれない。その内に休日は、海がどうしようもなく荒れた時か、機械の故障があった時のみです。それは地獄のような日々でした。
及川:想像を絶する環境です。。
吉岡さん:そう、自分との戦いでした。漁の仕方は、2艘引き。2人で組になって、2時間仕事をしたら、2時間休みます。最初は2時間で睡眠をとることができませんでしたが、2ヶ月経つと熟睡できるようになりました。非常ベルのような音が目覚ましがなっても気づかないくらい。人間は慣れるとできるんだね。
及川:普段生活している感覚では、中々難しいように思います。
吉岡さん:一般社会とは違う世界の深い部分を体感したように思います。身体が支えられないような揺れによる強烈な船酔いとの戦い。ハードな肉体労働。夜間作業。。今まで会ったことのないような人とも会う機会がありました。極限状態の中で、人間の本性が現れる時を見ることもありました。
そんな状況の中だったので、最初50人ほどいた同期は最終的に残ったのは自分ともうひとりのたった2人。
自分は途中でやめたら自信がなくなるような気がして、会社が遠洋漁業から撤退するまで続けました。
及川:吉岡さんの人間力の強さの秘訣は、海にあったのですね。
吉岡さん:海から様々なことを学びました。海を見ると、その国々が今どういった状況にあるかがわかるんです。
教科書でしか知らない世の中の「裏の仕組み」を目の当たりにしたね。
お持ちした花束もさっと壺に生けてくださいました。
(この間に、お客様が一人二人と増え、皆さんに混ぜてもらい、楽しくおしゃべり。)
-約30分後
吉岡さん:なぜ漁師をやめたかというと、漁をする中で使用していた底引網。それは、稚魚や卵、海藻、など海底の全てをとりさらうものでした。それは資源の枯渇に繋がります。
それから、海上での生活は、ゴミを海に捨てるのが当たり前でした。船の上にゴミを貯めておけないという理由で当然のように捨てていました。
そうすると、海底にはゴミが残ります。プラスチックはどんなに海の底にあっても分解されない。それが粉々になってクジラなどが海水と一緒に飲み込んでしまって生態系に影響を与えてしまう。そう考えると、やっていられなくなりました。環境問題を考えるようになりました。
及川:海で客観的に人間の営みを見たとき、いろいろな発見があったということですね。ここにはどのようにしていらっしゃったのですか。
吉岡さん:2011年の5月に震災ボランティアとして石巻に行きました。本当はそのまま北海道に向かおうと予定していたんです。そんな時、伊藤さんに声をかけられ手伝い始めたのが、秋保に住むきっかけとなりました。
ここでなにをしようかと模索する過程で長距離ドライバーとして働いたこともあります。しかし、物流の多さゆえに過酷で、その上低賃金。一歩間違えば、「命に関わる」という危機感を肌で感じました。
及川:確かに。今、物流の多さゆえの運送業の負担は課題となっていますよね。
吉岡さん:そう、実際に現場を経験して、物の考え方を変えていかなければいけないと思いました。実際に足を運ばずとも、ネット上で情報を得て買い物をすることは楽でいいのかもしれない。でも、それを追い求めてきた結果、歪みが起きる世の中でいいのだろうかと考えました。
だから、現在は、珈琲豆を挽いている石臼のようなアナログなもので、ひと呼吸おいて生活しています。
子どもたちも重厚感のある石臼の擦れる音に夢中な様子。
及川:様々な経験を積んでいらっしゃいますが、全て繋がって、現在のスタイルに行き着いたということがわかります。
現在は、オーガニックマーケットや、アースキャンプなどイベントにも精力的に取り組まれていますよね。
吉岡さん:イベントに関しては、ただやればいいというわけではないと思うのです。最近イベントが多すぎるような気がしませんか。似たようなイベントも多く、何のために開催しているのかがわからなくなっては意味がないと思います。イベントのために自分のやりたいことができなくなるというのも事実。
私たちが提案するスローライフとは矛盾しているのではないかと考えることもあります。
11月に予定しているアースキャンプは、当初、皆で手を合わせて「いただきます。」をしよう。と始まったことでした。
及川:当初の目的は素朴なものだったのですね。
それを訪れる人にも感じていただくためには、規模が大きくなればなるほど難しさも伴いますよね。そんななかで、大切にしていることはありますか。
吉岡さん:大量生産大量消費型になっている世の中を、立ち止まって考える余裕。そのことを考えた結果、こうしたやり方をしています。
きっとこんな小さな店で「なんでこの人が生活できるのだろう。」と思っている人もいると思う。でも、「生活スタイルを小さくする」ことで可能なのです。
「生活スタイルを小さくする」=「出て行くお金を少なくする」ということです。それが難しいとよく言われますが、実行するにはまず考え方を変えること。満足度を上げながら、生活スタイルを変えていく必要があります。
最近カフェや喫茶店をやりたいという人は増えています。でも、開業するために高額な設備投資が必要だからと、踏み込めない人が多い。けれど、例えばこの店は、内装、外装、全て私があるもので作りました。それから喫茶店を開業するのに必要な焙煎機。これは、手仕事で行っています。400万円の焙煎機に負けない技術を身につければいいのです。その為にもちろん勉強する必要はありますが。
及川:機械や設備に頼るのではなく、自分の手仕事に責任をもつこと。それによって、唯一無二の価値が生まれるわけですよね。
吉岡さん:私は利益を上げるために喫茶店をやっているわけではありません。「喫茶店=情報が集まってくる場所」だと思うんだよね。
及川:確かに今日も色んな人が集まって、みんな一緒になっておしゃべりしている感じがいいですよね。
―――おしゃれで背伸びしていくカフェとは違って、畑仕事をしたあと、ツーリングの寄り道、ふらっと作業着で入れる気取らない感じが魅力です。(私も作業着姿。)もちろんおしゃれしてでも。
吉岡さん:大切にしたいこととしては、やっぱりなんでも愛情をもって接することは大切だと思う。生き物にしても、ものにしても、それに対して愛情があるかどうかで接し方も、価値も変わると思います。愛情があれば、ぱっと見の華やかさだけではない小さな変化を感じる感性が必然的に生まれます。道端にあるような小さな草花に季節を感じたり、ものだって命があると大切に扱う。私が古いものが好きなのは、いろんな人の想いがあると感じるからです。
及川:最後に、秋保ヴィレッジガーデンについてご意見をお聞かせいただけますか。
吉岡さん:生き物を魅せるビオトープのような庭であってほしい。子どもに生き物がどういう環境でどう生えているのかを見せる。そして、「何でこれがここに生えているのだろう。」と、興味を持ったり出来るような。
及川:そうですね。なるべくもとある環境や自然植物を生かした植栽を心がけていきたいと思います。四季折々の移ろいを楽しみながら、いろんな発見のある場として、成長していければ嬉しいです。お子さんものびのび走り回って自然に親しんでもらえるような空間にしたいです。
吉岡さん:頑張っていただきたい!!
及川:ありがとうございます!今後とも宜しくお願いいたします。
コーヒーかりんとうのパッケージはすべて吉岡さんの手書きです。
すっかり長居してしまいましたが、石の屋珈琲さんには絶え間なくお客さんの姿がありました。身近にこんなアットホームなコミュニティ空間があるなんて。とても贅沢です。
「これに子どもたちが加わるともっとすごいことになります。」と吉岡さん。
子どもも大人も生き物みんなが集う、地域の人々の日常に寄り添った珈琲屋さん「石の屋珈琲」。閑静なゆめの森に笑い声が響き、地域を温かく照らすランプのような存在です。それは、自然の厳しさを経験し、自分の意思で対処してきた吉岡さんの手仕事が生み出す唯一無二の空間のように思えます。
秋保ヴィレッジガーデンも秋保のコミュニティスペースとして愛される場にしたいと思いました。
リターン
3,000円
感謝の気持ちを込めたお礼のお手紙
◆感謝の気持ちを込めてお礼のお手紙(ガーデンの解説書付き)を送らせていただきます。
- 申込数
- 26
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年12月
10,000円

お礼のお手紙&ガーデンサポーター認定証(蓮華)
◆感謝の気持ちを込めてお礼のお手紙(ガーデンの解説書付き)を送らせていただきます。
◆建設予定の案内板に記名いたします。
◆ガーデンサポーターの認定証(蓮華)を送らせていただきます。
<ガーデンサポーター蓮華の内容>
①秋保ヴィレッジガーデンで開催するガーデンツアーにご招待します。
②秋保ヴィレッジガーデンで開催するイベントに出展者などとしてご参加頂く際、出店料や手数料などは頂戴しません。
③秋保ヴィレッジガーデンで開催するイベントで花苗、鉢花のお買い物をする際に、20%割引でお買い求め頂けます。
④秋保ヴィレッジガーデンで開催する教室やワークショップに、20%割引でご参加いただけます。
⑤オーダメイドの寄せ植えをご注文の際、20%割引でご用意いたします。
(有効期限なし)
- 申込数
- 17
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年12月
3,000円
感謝の気持ちを込めたお礼のお手紙
◆感謝の気持ちを込めてお礼のお手紙(ガーデンの解説書付き)を送らせていただきます。
- 申込数
- 26
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年12月
10,000円

お礼のお手紙&ガーデンサポーター認定証(蓮華)
◆感謝の気持ちを込めてお礼のお手紙(ガーデンの解説書付き)を送らせていただきます。
◆建設予定の案内板に記名いたします。
◆ガーデンサポーターの認定証(蓮華)を送らせていただきます。
<ガーデンサポーター蓮華の内容>
①秋保ヴィレッジガーデンで開催するガーデンツアーにご招待します。
②秋保ヴィレッジガーデンで開催するイベントに出展者などとしてご参加頂く際、出店料や手数料などは頂戴しません。
③秋保ヴィレッジガーデンで開催するイベントで花苗、鉢花のお買い物をする際に、20%割引でお買い求め頂けます。
④秋保ヴィレッジガーデンで開催する教室やワークショップに、20%割引でご参加いただけます。
⑤オーダメイドの寄せ植えをご注文の際、20%割引でご用意いたします。
(有効期限なし)
- 申込数
- 17
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年12月

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