土曜講座『円空の如く笑い、円空の如く怒りたし』千光寺長老講演

開幕2週間で多くの参観者がある2月15日に、三井記念美術館主催　土曜講座で今回の円空展に因み、千光寺長老大下大圓師が、『円空の如く笑い、円空の如く怒りたし』と題して、90分の講演をしました。

円空の生涯にふれ、日本的宗教観の体現者としての生き方は、修験道や密教の影響があります。その中でも忿怒尊という怒りの表情の説明に、平安時代に空海などが唐（中国）から持ち帰ったマンダラに多く含まれていることや忿怒尊は背景に「慈悲の心」があることや、庶民との交流の中で円空は多くの観音菩薩や明王、天部の造仏をしたことを説明しました。

また三井美術館館長清水眞澄氏が今回力説される円空の仏像は経典や儀軌にあるように最初に木を加持して、彫る「如法の仏」であることも紹介しました。

約60名余の方が熱心に聞き入っていました。