連載コラム"スペインに取り憑かれた男"② Edit by mari suzuki

 

"スペインに取り憑かれた男"②-Edit by mari suzuki-

当時ではまだ珍しい本格的なスペイン料理を提供していたため、不景気の中ながらもありがたいことにファンが増え、当店のパエリヤはスペイン人からも絶賛された。

BAR　DEL　PUERTOも軌道にのり、1年半後、2010年には大宮駅前にPUERTOシリーズの2号店、「MESON　DEL　PUERTO＝港の居酒屋」をオープン。

 

吹き抜けの店内には大きなシャンデリアを飾り、アンティーク美術館の様に絵画も飾って、月に1度はフラメンコショーも開催する、エンターテインメントレストランへ発展した。

 

 

更に料理に力を入れようと、スペイン人の料理研究家の先生からの指導も入れ、更にスペイン文化を楽しんでもらおうと様々な試みもしていった。

 

オープンの数か月後に3.11もあり、埼玉県は計画停電でとても苦労したが何とか沢山のお客様に支えられ、更には「MERCADO　DEL　PUERTO＝港の市場」をさいたま新都心の駅ビルにもオープンできた。

 

 

そんな中、スペインの離島、マジョルカ島に日本レストランを出すも、シーズンオフ中は商売にならず、すぐに閉店。この時ばかりは大赤字をくらってしまい心が折れかけた。

しかし、マジョルカ大失敗事件から、スペインで素晴らしいご縁に恵まれた。なんと、世界一の最高級ブランド生ハムの名店メーカーMONTARAZ社の一族だ。