初めてアフガニスタンに暮らす、帰還民の方

グル・ファヤズさん（36歳）は11月にパキスタンからアフガニスタンに帰還した帰還民のひとりで、7人家族です。
生まれ故郷は、実はアフガニスタンではありません。グル・ファヤズさんと妻の両親は、アフガニスタンから難民としてパキスタンにわたり、グル・ファヤズさんも妻も、パキスタンで生まれました。子どもたちもパキスタン生まれです。今回初めてアフガニスタンに「帰還」し、暮らすことになったのです。

現在はナンガルハル県カマ地区の親類の家にいます。
すぐにでも一家7人が食べていくための収入を得なければならない状況でした。パキスタンから持ちこめた荷物も限られる中、比較的少ない投資で始められる、ストリートフードを販売する商売を思いつきました。イモと豆を茹でたもので、１杯10アフガニー（約20円）です。

充分な設備ではないので、ほんのわずかなものしか販売できません。このままでは最低限の収入を得ることも、商売を続けるための設備を準備することも難しいので、将来の暮らしに不安を抱いています。村には他に就業機会もありません。

村でストリートフードを売るグル・ファヤズさん

グル・ファヤズさんと家族。親類の家の一間で暮らしている。

グル・ファヤズさんのように、帰還民の方の中には、初めてアフガニスタンで暮らす方、パキスタンでの暮らしが長い方もたくさんおられます。アフガニスタンで頼りにする親類等を見つけることも困難な場合があります。

ジェンは、最も脆弱な立場にある帰還民の方々が暮らしを立て直すことができるよう、
生計回復支援も視野に入れて検討しています。

今後の暮らしの保障が無く、困難に直面している帰還民の方々に、
温かなご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。