命懸けのコーナーです。

　ニュルブルクリンク24時間を終えた翌日、今年は初めてシュウェデンクラウツに足を運んでみたんです。

ブルグプラッツの先の5km地点、6速全開の高速コーナーです。ウネっているから、サスストロークの甘いマシンだとジャンプします。駆動輪が空転するんですね。ここで何かあったら死ねるな、っていつも覚悟を決めるコーナーなんです。僕は「大蛇の背渡り」と呼んでいます。うねる大蛇の背中の峰を伝い走るような感覚なんですね。


　そのコースサイドに、十字架のモニュメントがありました。墓標なのでしょか。過去にここで誰かが命を落としたとしても不思議ではありませんよね。6速全開での高速コーナリング中に、マシンが離陸するんですからね。


　刻まれた文字は風化されていましたし、ドイツ語の表記は不得手です。墓標ではなく、レースの安全を祈る見守り神なのかもしれませんね。

　ともあれ、神に命を授けるような気持ちでいなければニュルブルクリンクには挑めないかもしれませんね。あっ、僕はもちろん命を落とすことはありませんよ。性格的には臆病なので、目をつぶってでも攻めるようなことはしません。あくまで理論的な限界以内で走るのが僕のスタイルです。

　でも、6速全開でアクセルペダルを踏み切れた瞬間に快感が走るんですよね。その達成感を求めてノルドシュライフェに挑んでいるのかもしれませんね(笑