iPS細胞による網膜再生医療実用化|患者さんに光を失わせない未来へ
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iPS細胞による網膜再生医療実用化|患者さんに光を失わせない未来へ 2枚目
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寄付総額

28,892,000

目標金額 10,000,000円

寄付者
599人
募集終了日
2025年2月28日

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2025年02月18日 09:57

網膜変性マウスに対するゲノム編集型網膜オルガノイドシート移植後の 網膜内調整機能回復の可能性を確認

【関連研究における成果論文採択のお知らせ】

1.概 要
 神戸市立神戸アイセンター病院(以下、当院)の研究センター長・万代医師らの研究チームが、次期臨床研究のために準備を進めているゲノム編集技術を用いたマウスの網膜オルガノイドを網膜色素変性マウスに移植し、どのような視機能回復が得られる可能性があるかを調べる非臨床研究を行ってきましたが、この度、本研究の成果論文が、科学学術雑誌『Stem Cell Reports(*1)』オンライン版(日本時間:1月16日)に掲載されましたので、下記のとおりお知らせいたします。
 ヒトの「見える」という視覚は、網膜のさまざまな情報処理の上に成り立ちますが、今回の研究において、移植後に生理的な網膜のいくつかの機能が回復する可能性がわかりました。これは、実際にヒトでの移植後の効果をどのような検査で調べるとよいか、また再生医療において、今後さらにどのような効果を追求できるか、といったことを検討する上で、貴重な情報となります。
【URL】https://www.cell.com/stem-cell-reports/fulltext/S2213-6711(24)00353-9
(*1)『Stem Cell Reports』は、幹細胞分野で国際的かつ主導的立場を担う国際幹細胞学会(International society for stem cell research)の公式学会誌。

 

2.研究成果 
 網膜変性症では光を受けとる網膜の視細胞が変性してしまうことで、光を感じとれなくなります。これまでの私たちの研究では、iPS細胞やES細胞から作った網膜を網膜色素変性のモデル動物に移植することで、再び光を感じることができることを示しました。しかし、網膜の役割は単に光を感じるだけではなく、受け取った光の情報を処理し、それを脳に伝える「中間処理装置」の役割も担っています。
 たとえば、昼と夜では周囲の明るさが大きく異なりますが、私たちの目はその変化に適応し、また明るい屋外から建物の中に入ると、最初は室内が暗く感じますが、少し時間が経つと目が慣れて周囲がはっきり見えるようになります。また動くものを認識するには時間的な解像度も必要です。網膜はこのようなさまざまな調整機能を担っています。これまでの研究で、移植した網膜が光を感じ取り、脳に情報を送ることはわかっていましたが、このような複雑な調整機能がどの程度回復しているのかはわかっていませんでした。
 今回の研究では、明るさを自由に変えられるLED装置を使い、移植した網膜の機能を詳しく調べました。まず、移植後の網膜がどの程度の暗い光に反応できるかを確認しました。その結果、変性により光感度を失った網膜に、ゲノム編集を施した網膜シートを移植すると、暗所視程度の暗い光にも反応できるようになりました。次に、異なる明るさの背景の上に、異なる強さの光を網膜に当てて反応を調べたところ、移植後の網膜は背景の明るさに応じてさらにそこでの光刺激に応じて反応することがわかりました。さらに、連続した光刺激に対する応答分離を調べたところ、暗い環境でも明るい環境でも、5Hz(1秒間に5回点滅する光)程度の時間解像度をもつことがわかりました。このことは、ゲノム編集型網膜オルガノイド移植によりある程度網膜の情報処理機能が回復できる可能性を示しています
 これらの知見をもとに、今後のより良い再生医療の効果を追求していけるように、引き続き研究開発に力を尽くしてまいります。

 

【今回の研究で得られた知見・ポイント】
網膜変性したマウスへ、ゲノム編集型網膜オルガノイドから作製した網膜シートを移植した結果、

 〇暗所視程度の暗い光への反応が確認できた。
 〇背景及び光刺激の明るさの変化に応じた反応の調節機構が確認できた。
 〇暗い環境でも明るい環境でも、5Hz程度の時間解像度をもつことが確認できた。

(まとめ)
ゲノム編集型網膜オルガノイド移植により、ある程度網膜の情報処理機能が回復できる可能性が示された

 


【研究概要図(※掲載論文graphic abstractより引用)】

 

image.png

 

3.主な研究体制及び関連事項 
・神戸市立神戸アイセンター病院 

  万代 道子(責任著者)
・株式会社ビジョンケア 
  渡邊 美樹也(筆頭著者・立命館大学院生)、山田 貴佑記 、高橋 政代
・立命館大学
  立花 政夫、小池 千恵子

 〇支援機関
 ・日本学術振興会 科研費22K09826(万代)

 〇掲載論文情報
  Watanabe M, Yamada T, Takahashi M,Koike C, Takahashi M, Tachibana M, Mandai M.
 Transplantation of genome edited retinal organoids restores some fundamental physiological  functions coordinated with severely degenerated host retinas
 Stem Cell Reports 2025
 DOI: 10.1016/j.stemcr.2024.102393

 

 以上

 

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