頼れるユキオ

治療対象のチンパンジーの紹介の第3弾で、今回は、ユキオの話です。

いつもニコニコしているユキオは、みんなに優しい頼れる男です。

ある時、グループの中で喧嘩がおこりました。
当時はアルク（C型肝炎ウィルスのキャリアで腎不全のため2018年に死去）がまだ元気で、グループの第一位オスをしていた時のことです。

アルクがラッキーを脅し、ラッキーが泣き始めました。
みんなに助けを求めるようにラッキーが泣いていると、ユキオはラッキーの味方になって、アルクに対して吠えていました。
やがて、ほかのみんなもアルクを責め始め、アルクの形勢が不利になってきました。
するとアルクは、ユキオに助けを求めました。

助けを求められたら断れないのがユキオです。

ついさっきまでラッキーの味方だったはずが、アルクの味方となり、もはや誰と揉めているのかは定かではなくなってしまいましたが、責められるアルクを守る盾のごとく振る舞いました。アルクがユキオの背中にしがみつき、ユキオが最前線で戦っていたのでした。

ユキオは、新入りのチンパンジーにも優しく、ダイチやケンボーが新しく熊本サンクチュアリにやってきたときには、それを優しく迎え入れました。一緒に追いかけっこしたりレスリングしたりしてよく遊んでいます。

そんなユキオですが、過去の医学実験により、C型肝炎ウイルスに感染して、肝臓の機能が低下しています。
ユキオの治療ができるよう、引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いします。