
寄付総額
目標金額 5,000,000円
- 寄付者
- 93人
- 募集終了日
- 2019年12月25日
車もアートも"わざわざ"の世界。自動車企業が美術に協賛する基準
プロジェクトも、締め切りまであと2日となりました(12月25日水曜 23:00まで)。
先日、京都中央信用金庫様から100万円のご支援を頂戴しました。
→その背景にある狙いや期待について伺った記事はこちら
そしてこのたび、京都を代表する自動車ディーラー・株式会社マツシマホールディングス様からも、100万円のご支援をいただけることが決まりました。
クルマとアートの接点はどこに? 普段、協賛先を決める際の基準は? など、マツシマホールディングスの事業の根底にある思いも含めて、専務取締役・松島一晃様にお話を伺いました。
聞き手・編集 廣安ゆきみ(READYFOR)

――マツシマホールディングスさんは、1955年創業。高級自動車を扱う老舗カーディーラーとして、特に京都では馴染みのある会社です。
弊社は、もともとマツダの自動車を取り扱うディーラーとして設立しました。以来、メルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンなど、輸入自動車にも取り扱いの幅を広げながら、65年間、京都の地に根差して事業を続けています。
今も売上のほとんどは自動車関係です。
ただ、これから自動車産業が今までのような形で発展していけるかどうかは分からない。そこで、お付き合いのあるお客様に自動車以外でどういった価値提供ができるのか、新規事業を通して模索をしているところです。
――自動車事業を中心に、今ではレストラン事業、スポーツジム事業など多方面に展開していらっしゃいます。さまざまな事業の「核」には、どういった狙いがあるのでしょうか。
キーワードは「自己表現」だと考えています。
自動車産業の将来というと、一般には、自動運転やシェアリングエコノミー、MaaS(Mobility as a Service)といったトピックが話題ですよね。でも、それはあくまで自動車を「移動手段」としてしか考えていない未来像です。
私たちはそうではなくて、自動車を「自己表現の機会」として捉えたい。特に、ハイクラスの車種をお求めになる方々は、「わざわざ」高いお金を出してその自動車を選び、所有されるわけですから、何かしら自分らしさ、こだわりを大切にされている場合が多いんです。
例えば弊社では最近、「Kiwakoto(きわこと)」というカーインテリア事業を始めたのですが、これは京都の伝統工芸やクラフツマンシップに裏打ちされた内装、アクセサリー品を提案・販売する試みです。
伝統工芸って、まさに「わざわざ」の世界ですよね。西陣織だって、現代のテクノロジーを使えばロボットでがちゃがちゃと、それらしい織物はできるでしょう。でも、職人がわざわざ手で作っているものに、自己表現を感じる。だからこそ本物だと思う。
今は、モノよりコトの時代といいますが、まさにコト消費(特別な体験)の文脈で事業を広げていくのがマツシマらしいのではないかと。

――レストランやジムも、一見、自動車事業からは縁遠いようですが、「コト消費」「自己表現」という点で繋がっているということでしょうか。
そうなんです。「ただ食べる」「ただ運動する」場所ではなく、その場の体験自体を楽しんでいただけるお店を展開しています。
例えば「リストランテt.b.v」では、固定のメニューがなく、その日の食材からお客様がお好みのものを選び、調理方法まで決める……というスタイルをとっています。コースで自動的に出てくるのではなくて、「わざわざ」選ぶことを楽しめる、自分らしい食体験を提案したいという狙いです。
私たちも、そのわざわざの良さを楽しんでくださる方々と出会い、お客様として末長くお付き合いしていきたいと思っていて、そこに繋がる事業をいろいろと試行している段階です。
――自己表現というキーワードは、アートとも親和性がありそうです。
アートは、まさに自己表現の塊ですよね。もしかしたらAIの方が、美しい構図の絵は作れるのかもしれない。でも、そういうことじゃない。
アーティスト自身はもちろん、アートに興味のある方はみなさんどこか個性を大事にしていらっしゃる。弊社も、そんな方々から刺激を受けたいと考えたときに、まずは支援という形で現代アートの世界に分け入っていく、というのは自然な選択でした。
弊社は、「全員でつくる家族と社会に誇れる会社」を理念に掲げていて、地域活動への協賛や社会貢献にお金を使っていくことには抵抗がないんですよ。
アート支援はまだまだ初心者ですが、これまでは「KYOTOGRAPHIE」(京都国際写真祭)や「ARTISTS' FAIR KYOTO」に協賛してきました。
京都で65年商売をやってきて、そろそろこの街に恩返しがしたいという思いもあります。支援を通して文化を作るお手伝いを、という気持ちです。

――自動車関係のお客様の中には、アート作品を買うのがご趣味の方もいらっしゃいますか?
多いですね。私自身は、まだアートの勉強を始めたばかりで。お客様の方が詳しいので、もっと学んで鍛えていきたいと思っているところです。
個人的には、作品自体の評価というのは難しいけれども、そのバックグラウンドに興味がわくタイプです。こういう心情で作りはったんかな、とか、どういう思いがこもってるんやろ? とか。作品を見るとき、そういうことが気になります。
今回の支援の返礼品として、現代アートについての社内セミナーをしていただけるということなので、それを機に作品の見方が広がったら良いなと、非常に楽しみです。
――本プロジェクトについては、どのようなところに面白みを感じてご支援を決めていただけたのでしょうか?
京都をアーティストが育ちやすい、住みやすい街にしていくことを目指している、というのが一番の共感ポイントでした。
若手のアーティストが作品を売る場所がないから支援が必要、という課題意識にももちろん納得なのですが、その先のビジョン――このプロジェクトを通して、京都がより文化的に豊かな街になっていくという未来に協力したいなと。
――ありがたいです。こういった協賛の打診はほうぼうからあるのでは……と想像しますが、ご支援を決める際、何か基準はあるのでしょうか。
ただお金を出すだけでは面白くないですよね。それをもって、社会に向けて弊社の価値を打ち出していけるような支援の形が理想だと考えています。
つまり、協賛欄に名前が載るだけでなく、支援をきっかけにマツシマらしい表現ができるかどうか。
例えば、KYOTOGRAPHIEでは毎年テーマが決まっていて、2018年は「UP(アップ)」だったのですが、私たちもこれに乗っかって発信していく、ということをやりました。「UP」にちなんで新規事業を立ち上げたり、KYOTOGRAPHIE内で「Kiwakoto」のポップアップブースを出したり。
今回も、このプロジェクトから芽がでたアーティストとうまくコラボレーションできたら嬉しいです。

――最後に、京都市の現代アートにまつわる取り組みが、今後こうなっていけば良いのに、という期待や問題意識があれば、伺いたいです。
京都は、文化都市といえども、能動的にアンテナを張っていない限りはアートに触れられる機会は少ないですよね。
私は京都にしか暮らしたことがないのですが、やはり東京の方が先進的。特に現代アートのような新しいものには、京都だといち早く飛びつく人は少ない印象です。
弊社も、今回のようにアート関係の方が話を持ってきてくださって初めて、「ああこういう取り組みがあるのか」「若手でこんなアーティストがいるのか」知るという次第で。話を聞けば応援したくなるのに、その情報が届かない、情報が回る界隈に偏りがあるというのはもったいないと思います。
京都市さんにはぜひ、企業や個人が現代アートに関心をもつきっかけづくり、仕組みづくりを主導していただきたいですね。弊社からも積極的に発信をしていきますので。
とはいえ文化的な取り組みは、一過性のブームで終わってはいけないですから。火をつける努力はしつつ、草の根でじっくり広げていくのが肝心と思います。
ギフト
5,000円
お気持ちコース
●お礼のメール
●寄附金受領証明書
- 申込数
- 19
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年4月
10,000円
スタンダードコース
●アートフェア出展報告レポート(メールにて)
●お礼のメール
●寄附金受領証明書
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年4月
5,000円
お気持ちコース
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10,000円
スタンダードコース
●アートフェア出展報告レポート(メールにて)
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- 2020年4月

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