悲劇を乗り越えて～家族ができたよ

わたしたちは、能登から被災猫たちを連れてきていますが、それだけでは終わりではないのです。

新しい家族へとつなげていくこと。

 

特に石川県から相談されている猫たちは、被災猫の中でも傷病があったり、猫エイズウイルス陽性であったり、高齢であったり。なかなか石川県内では譲渡が進まない子をお引き受けしています。

 

サラちゃんもそのひとりでした。

はじめて会ったのは６月。

いしかわ動物愛護センターのマッチングルームで、痩せて毛艶の悪い小柄な猫がいました。

人は大好きな様子で、すぐりにすり寄ってきました。

 

 

 

サラちゃんは、能登半島中部の飼い主さんが被災して、４月中旬に石川県に引き取られました。

収容されてから１か月後の５月２６日、サラちゃんが３頭の子猫を出産。そのうちの1頭は死産でした。

 

翌日サラちゃんは、高熱を出し、苦しみ始めました。サラちゃんの体内に死産の胎児が残っていることがわかり、開腹して摘出。一命はなんとかとりとめました。よかった・・・

 

わたしたちは、サラちゃんを東京に連れて帰りました。

長時間の移動が心配しましたが、「あたし、がんばる。東京にいくわ」

 

東京に到着して、動物病院に搬入。アレルギー症状とみられる、首、左腕、内腿の傷があり、なめてしまうため、しばらくエリザベスカラーやお洋服を付けることになりました。出産後、感染もあり発熱、子猫たちに哺乳することもできなかったからでしょう、乳腺のあたりと鼠経リンパ節に腫れがみられました。耳の汚れがひどく、悪化しないよう経過観察することとなったのでした。

 

 

 

 

 

そんなサラちゃんでしたが、可愛らしさと人懐っこさで譲渡会ではいつも大人気。ただ、猫エイズウイルス陽性、アレルギー疾患のことでなかなかご縁がありません。

 

そして運命の家族との出会いはついにやってきました。

小学生のお子さんがいる３人家族。猫との暮らしははじめての方でしたが、サラちゃんもご家族も頑張っています。

 

 

能登のサラちゃんのご家族のみなさん、サラちゃんは東京で新しい生活に踏み出しています。

性格の良さは、能登のご家族が大事にサラちゃんを可愛がってくださったからですね。

能登地震の被災で悲しいお別れがありましたが、サラちゃんは乗り越えて頑張っています。

サラちゃんのご実家は豪雨も大変でした。東京からサラちゃんは能登のご家族の幸せをお祈りしています。

 

現在、ネクストゴール1500万円の達成にむけ挑戦中のクラウドファンディングも、残りあと5日となりました。

 

震災に続き、豪雨災害に襲われた能登での活動は、今後も継続して取り組んでいく必要があり、そのぶん資金も必要となっている状況です。

 

絶対にネクストゴールを達成させたい。

応援してくださる皆様と一緒に達成したい…！

 

どうかご賛同いただける皆様からの温かな応援を、こころよりお願い申し上げます。