改めまして！自己紹介します。

 

改めまして、こんにちは。和田永と申します。

 

アーティスト／ミュージシャンとして、音楽と美術の間の領域で活動し、これまでに古い電化製品を用いた様々な楽器や電子音楽を産み出してきました。オープンリール式テープレコーダーを演奏するグループ『Open Reel Ensemble』としても活動しています。『Braun Tube Jazz Band』『時折織成 ―落下する記録』で文化庁メディア芸術祭を受賞し、ISSEY MIYAKEのパリコレクションでは、これまで10回に渡り生演奏による音楽を担当してきました。

 

Photo by Mao Yamamoto

　

珈琲の中、渦巻くミルクや、時々逆回りに見える換気扇の回転を見つめていると、そこに『関係性の宇宙』が宿っていることに気づかされます。珈琲とミルクの境界を珈琲側から見るのか？ミルク側から見るのか？それは音における逆位相のようです。1秒間に50回プラスとマイナスがひっくり返るダンスを繰り広げている交流電気によってチカチカしている蛍光灯の光と、換気扇の羽根の回転が絶妙なアンサンブルを繰り広げた時、そこに逆さ回りに見える回転が浮かび上がります。それはまるで音におけるフランジャーのようです！そんなことを考えているだけで、謎に楽しい。

　

　

『エレクトロニコス・ファンタスティコス！』はそんな宇宙をよく遊泳しています。テレビのビデオ入力端子に音声端子を誤って繋いだ時に画面に出てきた縞模様のノイズ。・・ということは、逆に縞模様のボーダーシャツをビデオカメラで撮影してスピーカーに繋いだら、ボーダーシャツからも音が出るのではないか！？そんな気づきから生まれたのが『ボーダーシャツァイザー』です。ボーダーを着てカメラに近づいたり離れたりして縞の本数が変化すると、音の音程も変化しました。21世紀、渋谷系ファッションアイテムはサウンドすらもジェネレートするのです！そしてブルブルと身体を振るわせると・・それは音におけるビブラートでした。ここに確かに宇宙を見ました。

 

 

 

　

今月15日から8月31日まで、初台のICCにて夏休み子ども向け企画展示『オトノバ 音を体感するまなび場』にニコスから生まれた楽器『ボーダーシャツァイザー』も展示をしています。8月26日(土)にはワークショップも行いますので(※参加無料・要事前申込)是非、チェックしてみてください。

詳細はこちら：http://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2017/icc-kids-program-2017-oto-no-ba-sound-digging-with-the-senses/

　

古家電電磁盆踊りにおいては、このような『関係性の宇宙』によって人の動きが音楽を紡いでいく空間の妄想が広がっています。

参加メンバーとともに日夜実験と魔改造が進行中です。フルカ・デンデン・ジボンオドリ！！！