人とクマとの共存のために働く犬「ベアドッグ」を未来へ繋げたい!
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支援総額

8,341,300

目標金額 3,000,000円

支援者
780人
募集終了日
2024年1月31日

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2024年10月05日 23:44

“ハッティーの成長記”  生きる力を信じた1週間

レラが緊急入院し、帝王切開によりハッティーを出産して1週間が経ちました。

 

出産直前まで、私は心の中のどこかで「きっとレラなら元気な子犬を自然分娩で生んでくれる」という過信があったのか、人工繁殖時に続き、再び開腹手術を受けたレラの痛々しい姿を見ながら、私はかなり動揺して言葉を失いました。そして、彼女を優しく擦ることで精一杯でした。

 

 

自然繁殖でお世話になったフェアバンクスのニルスさんに、レラの状況と共に落胆の気持ちを送るとすぐにこのようなメッセージが返ってきました。

 

Breeding is very difficult work and often unpleasant in my experience. Hang in there, Junpei and Rela.

 

繁殖とはとても難しいもので、私の経験の中でもしばしば不愉快なことがある。純平、レラ、がんばるんだよ。

 

私はこの言葉で、改めて気持ちをしっかり持ち直すことができました。

 

そうこうしていると、動物病院の先生から酸素・保温室で管理されていた唯一生き残った子犬(ハッティー)が、私に手渡されました。

 

 

「えっ、元気がまったくない。大丈夫かな。」

 

先生から「まずは母犬に見せてあげてください。ただし、帝王切開では、しばしば母犬が育児放棄することがあります。そうなるとあなたが育てるんですよ。」と。

 

ここでも、私は勝手に「レラならきっと・・・」と、期待を持ちながらハッティーを見せました。

 

レラがすでにパンパンに張ったお乳を与えるかと思いきや、少しハッティーの臭いを嗅いだりしたものの、すぐにハッティーから目を背けて、舐めることすらしません。逆に鼻で強く突いたりします。

 

 

「えっ、なんで、レラ。お前の子供だよ。」と言っても無駄でした。

 

「これが育児放棄か・・・」再び現実に引き戻されました。

 

「これはしばらく大変だぞ。とにかく、初乳を飲ませなきゃ。」

 

病院でレラから初乳を絞り出し与えます。

 

その後、1時間ほど病院でハッティーに初乳を飲ませてから、退院することになりました。

 

退院時、獣医の先生からは「病院では緊張しているので、安心できる小屋に戻ると、レラも気が変わって子犬にお乳を与えてくれるかもしれませんよ。」と励ましの言葉をいただき、犬用の電気保温マット、温めた生理食塩水パックを段ボールに詰めた即席の保温箱を作って、ハッティーをその中に入れて、急いで繁殖小屋に戻りました。

 

そして、小屋のわら納屋で、再度、レラにハッティーを会わせます。

 

「お前の子供だよ、頼むぞ。」と、祈るような気持ちで目の前に差し出します。

 

私の淡い期待は一瞬で砕け散りました。

 

レラは寄り添うどころか、噛んだり、踏みつけたりという攻撃行動をとりました。

 

これはまずいとすぐにハッティーを取り上げ、レラから引き離しました。

 

「レラ、お前も状況が分らないよな。どうしていいかわからないよな。ごめんな。」

 

さあ、ここからが大変でした。ただでさえ弱って、ほとんど動かないハッティー。レラの母乳ももらえず、抱いてももらえない。

 

このままではどんどん痩せて、体温も保てず、死んでしまいます。ハッティーを自分で人工保育しかありません。

 

先生に分けていただいた僅かな粉ミルクをカセットコンロで人肌に温めて、数十分おきに一晩中、与え続けました。

 

 

ミルクを与えながら、その都度、体重を計測します。しかし、ハッティーは体重は増えるどころか、どんどん減少していきます。

 

さらに2日目には緊急的にいただいた粉ミルクも底をつきそうになります。

 

私は小屋から動けないので、すぐにもう一人のハンドラーの井村にお願いして、隣町のペットショップまで粉ミルクを購入しに行ってもらい、その後も授乳を続けました。

 

それでも体重が増えない。

 

ハッティーのお乳を吸う力も弱しくなっていきます。

 

出生体重が428gだったのが、生後3日目の朝には360gにまで減少しました。

 

それでも祈るような気持ちで、1~2時間に一回のペースでミルクを与え続けた結果、その日の午後からハッティーは急に力を取り戻し、懸命にミルクを吸い始めました。

 

「いいぞ、その調子、がんばれハッティー」

 

 私も、これまで以上にミルクの量も増やして、どんどん与えました。

 

【動画】元気にミルクを吸うハッティー

 

その結果、生後3日目の午後を境に、ハッティーの体重はV字回復を見せました。

(写真)体重計に乗るハッティー

 

これは実際のデータです。

 

緑の点線は、前回のタマの出産時に、とても小さく(414g)死んだ状態で産まれて蘇生作業をして息を吹き返した「エルフ」の体重変化で、赤の実線がハッティーの体重変化です。

 

まだまだエルフに比べると小さいですが、ハッティーも着実に成長してきました。

 

今はまだクマチームも昼夜を問わず、現場対応が続いている最中ですが、私が少しでも休憩できるようにと、他のスタッフも助けてくれています。

 

また、ハッティーには母親も寄り添ってくれませんし、肌を寄せ合う兄弟姉妹もいません。

 

私もまだまだ小さいハッティーを抱いて眠ることもできません。

 

ですので、今は「クマさん湯たんぽ」がレラや、生き残れなかった姉妹たちの代わりにハッティーを温めてくれています。

 

皆さんには、大変ご心配をおかけしております。

 

まだまだ小さいハッティーですが、どんどん元気になっています。

 

またレラも傷口の抜糸はまだですが、痛みはなくなったようで、母親のタマと元気に毎日散歩に行き始めています。

 

少しずつ良い方向に動き出しました。

 

もう数日したら、ハッティーは目が開き始めるはずです。何とかそのころには、レラとも交流できるようになってほしいと願う今日このごろです。

 

田中

リターン

3,000+システム利用料


alt

3千円|応援コース

・感謝のメール
・終了報告レポート
・子犬の画像データ
・オリジナルステッカーのデザインデータ

申込数
125
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年10月

3,000+システム利用料


alt

The Course for who live outside Japan [3,000 yen]

"Support package"

■ Thank-you E-Mail
■ Project report (PDF)
■ Photo data of puppies
■ Original sticker digital data

*It is possible to purchase more than one.

申込数
2
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年10月

3,000+システム利用料


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3千円|応援コース

・感謝のメール
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・オリジナルステッカーのデザインデータ

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125
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制限なし
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2024年10月

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The Course for who live outside Japan [3,000 yen]

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2024年10月
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