パッションがあって類似点があって尊敬する最強のパートナーたち

みなさん、こんにちは！海外事業マネージャーの藤原祐希です。

 

PLASは事業の設計・実施を現地のパートナー団体と一緒に行っています。

 

パートナー団体は村のお母さんたちが同じく困っている人たちのために興した自助グループだったり、自らも中等学校（日本の中学・高校）時代に助成を受けて学業を続けられたために、今度は自分が支援する、と興した団体であったりします。

 

現地の文化的背景をよく理解しており、明文化されていない暗黙のルールや現地にすでにあるリソースを把握し、さらには地元で頼りにされているパートナー団体はPLASの事業に必要不可欠な存在です。

 

その土地を知っているのはその土地の人

表題の通りですが、その土地を知っているのはその土地の人です。

 

 

農業による生計向上を目的とした事業一つとっても、北海道出身の私がウガンダでいきなり「じゃがいもは育てやすいし美味しい。栄養価が高くてお腹にも溜まるのでじゃがいもを栽培しましょう！」なんぞ言おうものなら、事業の大失敗は目に見えています。

 

いくら北海道でも、じゃがいもは小学校の畑ですら大量に採れるくらい育てやすくても、ウガンダ東部の気候には適していませんし、育てたことのある人もいません。

そもそも最初からあまり食べる文化がないので育ったとしても、好んで食べられないし売れません。

 

農業の事業をやるなら、例えば「畑にしてよい土地はあるか」「どこにあって誰の許可が必要か」「土壌・気候に適した野菜・作物は何か」「できるだけ市販の肥料やお金がかからず育てられるのはどれか」「余剰作物が出た際に地元市場で売れやすいのは」「普段の農作業でどんな道具を使っていて、どれなら小規模予算で追加でき効果を上げられるか」…

 

地元の人はあたり前に知っていて、外から来た人はいちいち教えてもらうまでわからないことがごまんとあるのです。

 

PLASは現在3つの団体・組織と現地パートナー契約を結び事業を実施しています。

 

それぞれにその土地のエキスパートで、熱意を持って活動を続け、PLASの「あげる」支援ではなく「つくる」支援に共感しともに事業を実施してくれる最強のパートナー団体です。

 

カラカラと笑いが絶えず、あふれる静かなリーダーシップ。村のみんなが頼りにするジョイ

HIV陽性者の自助組織カユンガを立ち上げたジョイはとにかく村中から頼られる存在です。カユンガとの打ち合わせはジョイのお宅の縁側に腰かけて行います。

 

 

事業の進捗確認、行動規範の読み合わせ、農業研修内容の打ち合わせ、調査票の調査範囲と日時、ステークホルダーの確認とその打ち合わせ日時...細々としたことを打ち合わせながら、合間に挟まれる歴代の出張者ひとりひとりへの安否確認と現地の人々の近況話。

 

近所の人が挨拶に来たり、警察が写真を持ってこの人を知らないか尋ねてきたり、どさくさに紛れて警察の1人が藤原に求婚したり、それをあっという間に軽妙なウソ(方便)でジョイがかわしたり。

 

会議室で行われる会議とは対局にある、むしろ井戸端会議のついでに打ち合わせが行われています。

 

そして入れ替わり立ち替わり人が訪れるのに、ひとりひとりに合わせて朗らかにカラカラと笑い続けるジョイの、このパワフルさ、視野の広さ、包み込むような温かさのある明るさがあってこその、カユンガであり、ウガンダ東部でのPLASの事業です。

 

 

未だにHIVへの偏見がある中で村という小さいコミュニティ内で自助組織を立ち上げた彼女の勇気が最初にあったからこそ、村のみんながジョイを頼りにし、彼女が懇意にするならば、とPLASもコミュニティ内で受け入れられています。

 

リアルドーラでオソノさんで、内に秘めるパワーが半端ないジェシカ

カユンガのコアメンバーはのジョイの他にフィレスターとジェシカがいます。
全員は紹介できませんが、ジェシカもぜひご紹介させてください。

 

 

彼女ほどタフで明るく、力強い女性を私は知りません。エネルギーがバンバン出ていて、実際の体の何倍も大きく感じる方です。20mくらい離れてても、「あ、ジェシカ来たな」とわかるほどです。

 

 

これは農業研修後、昼食の炊き出しに使った諸々の道具を家に仕舞いに行くところです。

 

踊りながらけものみちを進みます。ちなみにジェシカの頭の上の薪は、15〜20キロくらいあります。そこらに生えているバナナの木の皮でさっと括って、運べるようにしています。

 

もちろん空賊ではありませんが、大家族を大黒柱としてまとめるお母さん・おばあちゃんであり、このパワフルさと包容力とエネルギー、私にはリアルなドーラに思えて仕方ありません。