リターンのご紹介　ケアの秘訣が詰まった本

リターンのご紹介

ケアの秘訣が詰まった本

 

ケアサロンさくらのアートやクラフトをまとめたこの本の中には、認知症のある人たちの個性あふれるアート作品が紹介されています。認知症が進行してから、初めて作品に向き合うようになった人たちも珍しくありません。「心を揺さぶるアートクラフト」のなかには、そんなお一人お一人が、認知症がありながらも、作品に向き合い、自分なりのスタイルを確立していく様子が紹介されています。

 

ポールゴーギャンの「果実を持つ女」の制作過程では、クレパスを使って本物の絵の写真と同じ色を出そうと、たくさんの色の中から似た色のクレパスを選んだり、何色もの色を重ねてみたり、一人一人が創意工夫をすることで作品が仕上がっていきます。認知症がある人でも、楽しく作品に向き合うことで、制作意欲が高まっていきます。すると不思議なことに、日常生活にも変化が起きてきます。

認知症のケアで大切にしているのは、こちらの型にはめないこと。他人から命じられるのではなく、自ら考え、行動していただくことを大切にしています。生活の様々な場面では、わからないことが多くなっている方でも、絵を描く楽しみを知っていただくと、表情がまるで変わることがあります。普段のケアでは提供できない、精神的な充実感が得られるのもアートの強みなのです。キーワードは「意欲」「活力」「前向きさ」です。認知症があっても、感性は豊かに残っていますから。

 

アートに取り組むことで、認知症のBPSDが軽減していく人がいます。言葉の出なくなっている人が、意欲と自信を得て、驚くほど個性的な表現方法を見出すことがあります。仲間とともに作品に向き合うことで、暮らしに彩りが加わり、豊かな気持ちを育んでくれます。ケアサロンさくらのアートの取り組みをまとめた本、「心を揺さぶるアートクラフト」には、ケアの秘訣がたくさん詰まっていますよ！

 

10,000円

書籍「心を揺さぶるアートクラフト」

1冊　QOL出版　稲田秀樹著

 

株式会社さくらコミュニティーケアサービス

代表取締役　稲田秀樹