【残り5日】解説＃５ “がんの性格“はAIでとらえられるの？

Aさん「クラウドファンディングも【残り5日】ですね。」

Dr. K「2月から開始しましたが、あっという間でした。当初は不安な毎日が続いていましたが、多くの皆様にご支援と温かい応援メッセージをいただき、毎日励まされました。多くの方々とつながりを持てたことも大きな成果だと感じています。今回の共同研究は、人工知能（AI）を使用した研究であり、実際の診断や治療への支援に利用することについて理解を得られるか不安でした。しかし、多くの支援と応援を頂いたことにより、研究に対する責任を大きく感じています。皆様のご支援のおかげで研究も本格的に始動し、必ずや成果を出していきたいと思います。」

 

Iさん「ところで、AI に関してですが、AIに教える “がんの性格” について、微小環境という “がんとその周辺の環境” が重要ということは前回の解説でわかりました。でも、がんの性格をAIでとらえることは本当にできるのでしょうか？」

Dr. Ka「それでは、今回は “がんの性格“ をAIでどうやってとらえるのかについて解説します。」

 

Dr. Ka「画像データには多くの情報が含められています。画像を見て病期の有無や進行具合がわかり、周辺の臓器との関係もわかります。人間の目ではこの程度しかわかりませんが、AIで解析することでもっと多くの情報を引き出せると考えています。」

Iさん「なるほど！画像データに隠れた情報を引き出すのがAIの役割なんですね。でも、具体的にはどうやって“がんの性格”に結びつくのでしょうか？」

Dr. Ka「AIでは画像情報から腫瘍（患者さん）をいくつかのグループにわけることができます。つまり、AIは画像中の細かな違いを解析しており特徴によってグループを作ることができるということです。この情報と生物学解析によって明らかとなった “がんの遺伝子や周辺の血管情報などの微小環境” と結びつける解析を行うことで、グループによって “がんの性格“ がどのように違うのかがわかります」

Iさん「AIは画像上に隠れた情報から “がんの性格” をとらえるということですね。」

Dr. Ka「AIは画像上の隠れた情報も拾ってくれます。ただし、隠れた情報がどのようなものなのか人間が理解することも大事なことです。AIに任せっきりということではなく、AIで解析した部分を人間が理解することであくまで人間が最終的に判断することができることを目指しています。」

 

Iさん「AIが組み込まれると、どのように変わるでしょうか？」

Dr. Ka「AIは無限の可能性を秘めています。私たちはまず、現在の診断の流れに画像をAIでも解析する“AIナビゲーション” を組み込むことで、画像の中に隠れた情報も含めて個別化した診断ができると確信しています。広島大学のAI技術、臨床技術、生物解析技術を駆使した “AIナビゲーションシステム“ の開発にむけて引き続きご支援の程よろしくお願い致します。」

 

 

広島大学病院　放射線治療科

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広島大学病院　産科婦人科

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