戦禍のウクライナで126日、出会った人々を伝える写真集を作りたい
戦禍のウクライナで126日、出会った人々を伝える写真集を作りたい

支援総額

3,383,000

目標金額 3,000,000円

支援者
238人
募集終了日
2023年4月23日

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2024年12月31日 23:02

2024年12月 進捗状況  1年ありがとうございました

いつも温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。
2024年も残すところあとわずかとなりました。本年も多くの方々の応援を受けて、個人的なウクライナ支援が続けられています。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

 

さて、ご支援いただきましたクラウドファンディングのウクライナの写真集の制作について、遅れていること、大変申し訳なく存じます。現在、大まかにレイアウトしたダミー版の制作が続き、デザイナー、印刷会社と打ち合わせを重ね、ウクライナへの侵攻3年目になる、2月の後半の刊行を目指して作業を進めています。

いま起きている戦争だけでなく、ウクライナ人の友人たちを通して、彼らと過ごした日々の中から、ウクライナという国を知っていただけるような内容になるかと思います。

 

今年は家族の問題や経済的にも苦しくほとんどの時間を仕事に費やし、ようやく後半になって体力のついたところで写真集の制作に集中できるようになりました。

 

制作というのは分業してやるものだと思って20年ほど写真を撮ってきたのですが、時代は製本まで自分でやる時代に変わっていました。実はクライドファンディングを始める前から(ウクライナ滞在中から)応援、支援をしてくださっていた講談社の古賀義章元編集長から、クラファン挑戦の話から、写真集の話にやがて旧知の写真のキュレーターをやってる「後藤由美さんに相談に行ったらどうか」という流れに。後藤由美さんとはいろいろあって疎遠になっていたのですがウクライナと古賀さんからのアドバイスをきっかけに会いに行きました。

しばらく会わない間に彼女は世界的な写真のキュレーターに、そして名作を目指して写真集を作る道場、修行を主催していました。

そこには分業のかけらもなく撮った写真と白い紙を並べて、撮影テーマだけでなく、被写体や自分自身とも向き合い、物事に対する深い理解が要求されるような、真正面から向き合って何が形として残るのかというそんな制作方法を実践していました。

去年の今頃、後藤由美さんのRPSでオランダ人グラフィクデザイナーのトゥーンとサンドラが行ったマスタークラス、写真集を作るワークショップに参加し、海外から参加した他の参加者達がすごいダミー版の写真集を作る中、ギリギリついていけた状態でした。そこからさらに写真集を作ること、理解を深めるまでにはもう少し時間を要しているのですが、ウクライナの友人達とメッセージの交換を続けながら、ウクライナの詩や資料を読んだり、それらを本の中にどうやってら投影できるかなど試行錯誤しています。そんなわけでとても時間がかかっているのですが、皆さまのご支援や応援に背中を押されながら写真集の完成に近づいています。

 

仕事について今年はフォーブズ誌関連でオーストラリアに取材に行きました。

1冊丸ごとWORKMIL「未来はダイバーシティ大国がつくる オーストラリアの働き方」の写真を担当しました。

 

裏話としては、毎日天気の悪い冬の時期に、豪州の新年度が7月1日だと取材チームの誰も知らずに企業に取材申し込みをしたり、新学期前の長期休暇でほとんど生徒のいない大学や大学寮を(寮を各地に経営する先進的な企業の取材で)訪れ、写真にならず苦心したことでしょうか。

帰国の飛行機に乗るその日、曇り、雨続きのシドニーで明るい写真がないまま、同行した編集者が土産物を探してショッピングしているときに、僕はドローンを持ってフェリーに乗り、海と砂浜の明るい風景を目指し、最後の賭けにと向かいました。天気が悪く鉛色の空に風も吹くなか、サーフィンやビーチバレーをする人がいるものの、グレーな海岸はドキュメンタリー写真、事件を連想させるような風景にしかならず、ドローンで電池2本、1時間強を使ったところで諦めて帰ろうかと歩き出しました。しばらくすると雲の合間から光が差し始めたので、ひょっとして、と思い最後の電池をドローンに入れ空からサーフィンをする人達や海を撮影したところ、沢山撮影した中に数カット、エメラルド色の海に浮かぶ赤白青のサーフィンに跨った人たちの写真が撮れました。

円安や現地の物価高(日本の約2倍)など、在豪ライターさんに仕事をお願いするのも日本の何倍もの金額になって苦労している話をも聞きました。

大変でしたがなんとかできた仕事でした。

 

そのほかはアメリカのウォール・ストリート・ジャーナルの仕事で、ホンダの副社長やセガの社長をされていた入交昭一郎さんにお会いしたのが印象に残りました。

 

irimajiri.jpg


エヌビディアを救った84歳の男
現在2兆ドル企業であるエヌビディア。入交さんという人がいなければ存在しなかった

 

https://www.wsj.com/business/nvidia-stock-jensen-huang-sega-irimajiri-chips-ai-906247db

 

現在、企業価値、時価総額で世界一、コンピューターなどで使う(今は暗号資産のマイニングと呼ばれる仕事に必要な)グラフィックカードを作っているNvidia(エヌヴィデア)が90年代はじめに潰れそうになったときに当時SEGA の社長をされていた入交さんが、SEGAでは部品購入をしなかったものの、社長のジェンセンにあったときに有望であると投資をきめて会社を救った、そんな話をジェンセン・ファンが インタビューを受けた時に「イリマジリさんのおかげで」と話していたことから取材にとなりました。(別記事 かつてNVIDIAを救った日本人「入交昭一郎」とは?

 

その日、写真撮影だけだったので僕一人で行ったのですが、ブリヂストン勤め日本製品を世界に売り込んだ、他界した父と同じ世代の方だったので父から聞いていた70年代、80年代にMade in Japanが世界に広まっていった、その時代、冒険の話で盛り上がりました。ニューヨークでニューヨークタイムズなどで写真を撮っていた義理の息子さん(モノクロのフォトエッセイを見ていて以前から知っていた)が写真集を出したがっている話から、僕のクラウドファンディングの話に、興味津々に話を聞かれていました。

 

あとで気仙沼の友人に入交さんの話をすると、「サクラ大戦を作った人だ」と知っていました。その名作?ゲームの誕生にも面白いエピソードがありました。興味のある方は「入交 サクラ大戦」で検索すると関連記事が見つかります。

 

その他にはイギリスのフィナンシャルタイムズの仕事でソニーの社長、ラピダスやHITACHIの会長の撮影をさせていただいたり、最近、掲載されたものではイギリスのエコノミスト誌 The Economistの依頼で東京の魚市場、豊洲の写真を撮りに行きました。「クリスマススペシャル」と、このクリスマス休暇の時期の読み物として制作された記事のようです。初めての豊洲市場でしたが、東京都、各関係組合や団体への取材許可申請が大変でした。厳格なルールによって運営されているのかと恐る恐る訪れると、中は荒っぽくもエネルギーにあふれた「市場」でした。築地の頃のように簡単に一般の人が入れる環境でないのが残念ですが感じた「熱」を写真を通して少しでも伝わればと思うのでした。

スクリーンショット 2024-12-29 21.38.44.jpg

 

https://www.economist.com/christmas-specials/2024/12/19/a-day-in-the-life-of-toyosu-the-worlds-greatest-fish-market

 

ウクライナについて、

朝起きると、スマホにはロシア、クルスク州の占領地にいる友人、海兵隊のA大尉から「上官の弟が3年近くの捕虜生活を終えて帰ってきた」と写真とメッセージが送られてきていました。

「189人の帰還、189家族が再会を喜んだ。2022年にアゾフスタリ製鉄所、マリウポリ、チェルノブイリなどで捕虜になった187人と誘拐された2人の民間人が戻った」とゼレンスキー大統領によるSNS 「X」への投稿など、1年の最後に嬉しい知らせがありました。

 

来年はアメリカでトランプ大統領が就任「24時間でウクライナの戦争を終わらせる」とウクライナ、ロシア双方に圧力をかけるのではと報道されています。領土を広げたいロシアは東部ドンバスでは攻勢を強め、ウクライナに侵入されているクルスク州は取り戻したいと焦っていているようで、「考えられないぐらいロシア軍の状態が悪い」と先ほどもA大尉からメッセージがありました。

誰にも予想がつかない先行きですが、7ヶ月ほどウクライナ人の友人や兵士たちと過ごした経験からは「何があっても明日、そこにウクライナは存在する」という結論に。詳しいことは写真集の中に書いています。

 

減っていく貯金を横目に、撮影、仕事の依頼を断りながらの写真集制作、編集作業が続きます。

どうぞ引き続き見守っていただければ幸いです。
寒さ厳しき折、皆さまお体にご自愛くださいませ。
良いお年をお迎えいただけますようお祈り申し上げます。

 

2024年12月31日 

佐々木康

リターン

10,000+システム利用料


【限定グッズコース】写真集+ポストカード

【限定グッズコース】写真集+ポストカード

・サンクスメール

・ウクライナで撮影した写真のポストカード(※写真はイメージです)

・写真集「ヘルソンXEPCOH ~ウクライナに生きる(仮タイトル)」
完成した写真集をご自宅にお届けします!日本国内は送料込み

申込数
150
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年2月

5,000+システム利用料


【限定グッズコース】ポストカード

【限定グッズコース】ポストカード

・サンクスメール

・ウクライナで撮影した写真のポストカード(※写真はイメージです)

申込数
15
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年12月

10,000+システム利用料


【限定グッズコース】写真集+ポストカード

【限定グッズコース】写真集+ポストカード

・サンクスメール

・ウクライナで撮影した写真のポストカード(※写真はイメージです)

・写真集「ヘルソンXEPCOH ~ウクライナに生きる(仮タイトル)」
完成した写真集をご自宅にお届けします!日本国内は送料込み

申込数
150
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年2月

5,000+システム利用料


【限定グッズコース】ポストカード

【限定グッズコース】ポストカード

・サンクスメール

・ウクライナで撮影した写真のポストカード(※写真はイメージです)

申込数
15
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年12月
1 ~ 1/ 15


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