LIVE配信レポート【別解に触れる地域拠点LIVE】陸前高田（SET）編

◆「人口が減るからこそ豊かになる」。逆転の発想で社会を実験する

東日本大震災をきっかけに設立されたNPO法人SET。その活動は単なる復興支援に留まりません。日本の多くの地域が直面する「人口減少」という課題に対し、全く新しい視点を提示します。

三井さん（動画より）※： 私たちがたどり着いた答え。それは人口増加を前提に作られる社会そして町の仕組みを作り替えていくこと…人口が減るからこそ豊かになる街づくり人づくりを行うことこそが本質的なソリューションになると考えました。

岡田さん：人が減っても、豊かに生きていくってことができるんだろうかってことを社会実験してるみたいなことが、課題解決よりもなんかいろんなことみんなに試しながらやってるっていうことがすごく強いんじゃないかなってのが、僕らの活動の根幹にあるかなと思います。

岡田さん：ともさんが、八ヶ岳のエリアに移住したって聞いて、めっちゃびっくりしましたし、今もつなぎ着て森に入ってくみたいなことをするみたいなことは、本当そういう人じゃなかったんで。

人口減少をネガティブに捉えるのではなく、むしろ一人ひとりの創造性が増す好機と捉える。その逆転の発想から、交流を軸に新しい社会のあり方を模索するSETの活動は、翠山大学が目指す学びとも深く共鳴します。

◆   「命の話」と、繋がれていく「バトン」の感覚

なぜ、この場所なのか。陸前高田という土地が持つ意味について、青木さんからの問いに岡田さんは深く答えます。

青木さん： どうしてもなんか陸前高田っていうとやっぱりあの震災があって…その震災の影響っていうのは大きいですか?

岡田さん： ただやっぱ陸前高田というエリアが…すごくここに生活して問われるのはやっぱ命の話で…（中略）20代の頃は自分の人生は自分で開いていけるんだみたいなそういう熱意と勢い持って生きてこれたんですけど、やっぱこう時間をこの町で過ごす時間増えてくる中では、なんかこうバトンが繋がれてきてるんだなってことはすごく感じているので。

震災という大きな出来事を経たこの場所では、「生きるとは何か」という問いが常に身近にあります。それは、個人として生きるだけでなく、過去から未来へと続く大きな流れの中で、自分たちが「生かされている」という感覚を呼び覚まします。この土地ならではの深い学びがここにあります。