軒付部分も解体いたしました！

このたび屋根の軒付部分を解体いたしました。

 

先日の檜皮除去では３か所の軒付を残したままでした。

こちらの箇所です↓

 

この箇所を残していたのには２つの理由がありました。

 

①文化財建造物の保存修理では再利用できる箇所は極力古いままの部材を使用するのが基本方針である。

 

ということで、設計監督さんは、この部分はまだ保存状態が良好と判断したそうです。

 

 

②コストの削減。

 

今年度は修理が重なって厳しい経済事情を考えて、この３カ所を再利用することによって修理費用を何とか抑えようという設計監督さんの配慮でもありました。

 

 

 

覆い屋もあるので確かにまだ持ちそうといえば持ちそうでもありましたが、いずれにしても消耗箇所ですので今後何百年と持つものでもありません。
そして今回のクラウドファンディングの達成率が80％を超えてきたあたりで、プロジェクトが成立しそうな気配となり、費用の面はなんとかなると腹をくくり、「やはり軒付も取り替えましょうよ」と設計監督さんに要望しました。

 

 

 

ということで方針転換となり、軒付部分も新しい檜皮が葺かれることになり、このたび解体となったわけです。

 

古い部分と新しい部分が混在して受け継がれていくのは木造建築の特徴的な伝統でもありますが、すくなくとも檜皮はすべて新調できることになり、良かったと思っています。

ただそれに伴い修繕費用も上がってしまいましたので、残り期間、さらにご支援の輪が広がりますことを祈念するばかりです。

 

　貫主