震災後10年メッセージ Vol.5：東北大学病院 石井正

 

東日本大震災から昨日で10年を迎えました。今週は大学関係者からのメッセージを紹介しております。

 

最終日の本日は東北大学病院総合地域医療教育支援部の石井正からのメッセージです。

 

 

東日本大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

私は東日本大震災で災害医療の最前線となった石巻赤十字病院で全国から集結した支援救護チームを統括する立場で東日本大震災と対峙しました。

 

突然の災害による逼迫した事態を乗り越えるために鍵となるのは人材です。私はこの10年、被災地を中心とした地域への継続的な医師支援システムを整備するとともに、災害のあらゆるフェーズで活躍できる災害医療の人材育成に尽力してきました。

 

これらの活動は、東北地区唯一の帝国大学として100年以上にわたり地域の医療を守り続けてきた伝統と誇りによって支えられています。このコロナ禍においても、東北大学に根付く地域貢献という学風のもとで、災害医療の教育を受けた人材が地域の感染制御活動に携わり、成果を挙げています。

 

コロナの重症患者の治療は豊富な設備や機器などのハード面に加えて、経験と高い医療技術をもつ医療従事者の存在が欠かせません。

 

皆さんからのご寄付が、地域の医療を支える力になります。引き続き皆様からの温かいご支援をお願いいたします。
 

東北大学病院総合地域医療教育支援部 石井正