夜回り

造酒屋は大体酒蔵に隣接する主屋に住んでします。酒蔵のお守りをするのも大事な役割です。

弊蔵は出来るだけ電気を使わない酒造りと貯蔵を行っています。

九州は暑い所と思ってらっしゃる方も多いと思いますが、この山都町は九州でも一番寒い町の一つです。九州有数の高い山国見岳を有し、この冬の最低気温はマイナス10度、主屋にはクーラーがなく夏でも窓を開けて寝ると寒いくらいです。

現在0時11分、今日はちょっと飲みすぎて夜回りが遅くなりましたが、酒蔵の見回りをします。現在外気温は24度、酒蔵の中は26度。昼間は30度を超える暑さですが夜は冷えます。朝の最低気温の予想は21度です。夜回りをして、酒蔵の戸を開け夜気を入れ蔵を冷やします。そして朝に酒蔵の戸を閉め冷気を閉じ込めます。こうやって冷房せずに蔵を冷やします。

お盆になり残暑はありますが、外では虫の音が聞こえています。蔵の中のお酒たちも夏を越え美味しくなってきています。東肥後の山中の寒冷な気候、これが通潤の酒造りの命です。この環境を守れるよう少しでの環境負荷の少ない酒造りを続けて参ります。